自分で治した腰部脊柱管狭窄症

    (LCS:lumbar canal stenosis)
  会社勤め同様に定年を65才と定めて、誕生日後の8月1日迄には、事務所内の書籍・備品をすっかり売り払って、東京に見切りをつけた。
  それから5年が過ぎ、いつもの通り、ききちゃんとアトムくんに連れて行ってもらった散歩道。 朝夕2度の散歩を日課である。  とても自分一人では、散歩なぞ出来ない。  少し歩いたら飽きてすぐに戻ってくるし、だいたい、不審者と間違えられかねない。
  おかげで、散歩とほぼ毎日のマレットゴルフで、1日当たり1万歩近く歩く。  体力的には、相当に自信を持っていた。


(その兆し)
  いつもの散歩道で、不意に腰が痛くなってきて、10mも歩けなくなってしまった。 我慢できず立ち止まり歩道にかがみ膝を抱え込んで我慢する。 すると、それで、スーっと痛みが消え歩き出す。  しかし、数十mも行くとまた同じことを繰り返さざるを得なかった。
  思えば、昨年末ごろから、趣味のマレットゴルフのラウンドを終え、帰り支度の頃になると、右足に痛みを感じたことがあった。  長く椅子に腰かけているだけで針の筵に座っているような尻の痛みがあった。  週明けの月曜日に医者に診てもらうことにし、週末を我慢して過ごした

(整形外科医を受診とセカンドオピニオン)
  診察時間を待ちきれず、妻の運転の車で運んでもらった。  どんな姿勢をとろうととにかく痛い、運転などできそうにない。   駐車場について、診療所の受付建までの10m程さえも歩けない。
  受付前なのに、満員で座る椅子さえない。  僅かの隙をみつけ安堵するが、まともに座れない。尻を半分掛けで我慢して待った。
  数時間も過ぎたような長い時間の後、診察室に呼ばれるが、痛いのは変らない。  具合を話し、触診し、膝を槌で叩いた後、レントゲンに回され、また待った。
  レントゲン技師は、お構いなく、板に押し付ける。

  医師は、X線写真を見せ、「この背骨の周りの針のような突起は、加齢によるものだ。」と説明をしてくれた。≪痛みに関係ないなら、言うな!≫
  赤丸印をViewerにつけ、「腰部脊柱管狭窄症だ。リハビリをしてゆきなさい。」
  不明確な写真。光をとーしてみても、らしき部分はわからない。
  背のこし辺りに電子マッサージと、ガンダム様のrobot的な器械にのって、背筋を伸ばし、そこは20分ほどで出た。それだけの「リハビリ」だった。
  ロキソニンとモーラステープが処方された。痛み止めだ。
  2週間の間これを繰り返したが、痛みが和らぐどころか益々増す。

  益々悪化するのに、痛み止めとリハビリだけ。んなこと、信じられるか。  疑問に思い、セカンド・オピニニオンの希望を申し出た。
    ● 腰部脊柱管狭窄症以外の可能性はないか?あるならばその検査。
    ● 腰部脊柱管狭窄症である場合、他に処置法はないのか?
  怪訝そうにしながらも、X線写真のデータと紹介状をだしてくれた。

  評判は今一だが、埼玉医大病院川越総合医療センターへ持ち込んだ。  この辺りは、医療過疎地だから。
  患者で溢れかえってるのはこちらも同じ。  長椅子にひっくり返り、痛みの少ない姿勢を模索しながら数時間後、辺りに患者が疎らになってから、呼ばれて診察室に入るが、そこにいたのは、顔を上気させていた若い女医だ。  いかにも新米そうだった。
  携帯したXrayに、「どこも悪くない。決して重症ではない。」としか言わない。  取り付く島がない!  座りも横になることもできない激痛になってるのに、・・・。
  院内は2か月待ちなので、関越病院でMRIとの指示に、頼み込んで、強力鎮痛剤、座薬、睡眠薬をもらって帰った。

  バチバチとなるような臀部の痛さと、痛みから痺れに変わった足の裏にも拘わらず、関越病院の担当は「心臓の金属がMRIに大丈夫か循環内科の担当医に確認してくれ」などという。   ステンレスのステントは磁場にも影響しないが、処置後時間が短い場合には移動することがあるようだ。  渋々自分で主治医に電話で確認した。
  


  MRIは、どこを触っても激痛がするのに、台にテープで貼り付け固定され、「なにかあったらボタンを押して」と開始した。 案の定、数分もしないのに痛さで体中が汗だくになって、耐えられずボタンをおしたところ、「膝が動いたますよ。これじゃ、だめですよ」という。
  事情を訴えても、「どうにもなりません」とだけ。
  それからの20分   地獄「地獄」 『地獄』・・・・・   [地獄]
  びっしょりになって、精算。8000位のMRI料金と他にCD代らしい2000円。

  それを持って埼玉医大川越病院へ急ぎ戻る。
  またまた数時間待って「概ね普通だが、部分的に脊柱管を圧迫しているが、重症ではない。」と行ったきり、質問に答えてくれない。
  強引に押し切り、準備した質問集に沿って問い正した結果だ。
  1. 病名は「腰部脊柱管狭窄症」?「下肢の抹消動脈疾患PAD」?  ABI検査の必要は?
    【返事】「患者さんが希望を待ってします。希望しますか?」
  2. 手術がよいという情報もありますが?
    【返事】足が動かせず、排尿排便の感覚がなくなるなど、日常生活が全くできない状況でなければ手術はしない。その程度ではない。
    手術後その目的、車イス生活か 歩行可能か運動可能かにもよるが、1カ月ぐらいで退院、その後数ヶ月のリハビリが必要。
  3. 手術はどこでできますか?
    【返事】当院では、脳外科で拡大鏡手術もやるが、切開手術だけで、カテーテルはやらない。  やる病院や医師は解らない。教えられない。
  4. 他に対処法はありますか?
    【返事】手術と投薬(保存)療法以外にない。
  5. 保存療法とは?
    【返事】鎮痛剤や下剤の、睡眠材などなんとか生活できるように、投薬するが、 直接治癒に寄与する薬はなく、自然治癒を待つ療法である。
       (牽引・マッサージも効果的と立証されていない。)
  6. 生活上の注意は?
    【返事】治癒を待つまでも、今から、なるべく動いた法がよい。  動かなくなってしまう。極めて痛ければ、安静にすべき。
  7. 激痛をなんとかならないか?
    【返事】トラムセットは、便秘や嘔吐吐き気など副作用がある。   ボルタレンも沈痛効果が強いが、腎臓病に悪影響があるので処方しない。
    ・・・・・と言いながら、ボルタレンサポを処方済された
  8. 下剤の処方を確認していたのいに、処方せんになく、再発行してもらった。

最初から、自分の言いたいことを言うだけ。早く終えようとする。新米のヤブだ。


   WEBの多くの整形外科医のサイト情報では、坐骨神経痛と足に至る激痛痺れの症状で、疑われる病名は2種類あるという。  他方は、足の血管の詰まりによるものらしい。  その判断にはABI・PWV検査が欠かせないようなので、強く希望し、これを受けた。
  結果は、右足動脈に軽い硬化がみられ、生活習慣指導が必要とあったが、何らの指導もなかった。  「(それみたか)以上ありません。ただの脊柱管狭窄症です。」改めて、診察所見をいただいた。

   長い長ーい待ち時間に気付いたが、待ってる患者の殆どがリハビリで、腰部脊柱管狭窄症の人も多く、一様に長く1年以上の人もたくさんいた。   どうたら、腰部脊柱管狭窄症に違いない  言いなりになれば、結局長引くだろう。

  後日、狭心症の予後見ていただいている先生に「腎臓が弱っているので、ロキソニンなどの鎮痛薬や下剤には、ミネラルが多く含まれるので、服用しないように」と言われた。
  どうすりゃあいいんだ。自分でなんとかしなけりゃあいけない!



さあ「処置法」探しだ!

  
  解ったことは-----

  1. 治すものは「腰部脊柱管狭窄症」に間違いない
  2. 手術をしないならば、痛み止めを服用し治るまで我慢する方法しかない
  3. 痛み止めは止められている
  4. リハビリと称する対処法は整形外科医に一般的である
  5. 安静にしてはいけない

  となれば、自分でリハビリをやるしかない。
  それから、WEB中を探し回り、自分でもできる「リハビリ」を探した。
  「これをやって2か月で治った人がいる」なんてかたちであちこちにあった。
  診療所でうけた「リハビリ」も機械器具を使うだけで、ストレッチ体操のようなものだ。

  なるべく違ったものを集めてきて、一本にしました。
  それから毎日起床時にベッドの上・横で続けました。
  なにしろ痛いので、できない部分もあった。それは飛び、でいるものだけをやった。
  そして約2か月後には、マレットゴルフにも復活した。足の痺れは残ったものの、知らず知らずのうちに消えていった。

  年たってもまだ続けています。
  足腰は一番大切にしないと動けなくなる。
  その後、同病の方々から、何回か「どうして治った?」と訊かれ、提供してあげた。
  治らない人もいたが、罹ってそんなに日々が過ぎていない方の場合、「医師に診てもらった時より、直りが早かった。」と喜んでいただけることがい多い。
  医者や整体師などに長くかかってしまうと、その状態で体の構造が固まってしまうのかも。

  そのストレッチが、PDFにしたこれです。


  LCSがすっかり治った今でも、毎朝起床後のひと時をこのストレッチに当てています。
  うっかり忘れることも珠にはありますが、そんなときは一日心配が付きまとい、運動を抑え気味になってしまいます。
  LCSにかかる前にしばしば罹ったぎっくり腰も数年たっても遭遇していないのも、このおかげかもしれません。

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