ウィーンに着いてテレビを観ていると、ひっきりなしに洪水のニュースが飛び込んできました。何、プラハ!、ザルツブルク!、ドレスデン!、ブダペスト。町が水に浸かり、農家が流され、そしてドレスデン中央駅では停車している列車の窓の半分以上まで、水が来ている・・・いやいや、そんな事態になっているのか、でもまあ、列車は動いているようだし、とりあえず行くことにするか、と決めたのは、本当ぎりぎりのタイミングでした。
こういう場合の情報収集方法としては、ウィーンのJCBプラザとか、JALのカウンターとか、いろいろ方法はあったのですが、そこいらは実はサボっていまして、最終的にはプラハの日本大使館に電話を入れ(ホテルのフロントからしてもらい)、「市内からは水は引きました」という言葉を拠り所にいざ出発したのです。でも、泊る予定のホテルに電話しても誰も出ないというのは気になっていましたが。
国際列車EC172 Vindobonaは、定刻10:25にウィーンを出発。何事もなく、晴れて乾いた台地を進みオーストリア出国、チェコ入国手続き(当然パスポートチェックがあります)を経て、約4時間半、定刻15:00に10分程遅れて、でもちゃんとプラハに着きました。・・・なんだ何事もないではないか。でもあれ、中央駅に着いている。(予定では町外れのホレショビチェ駅)まあ近くていいじゃないかと降り、写真も撮らずに(中央ドームは奇麗でした)観光案内所で両替をし、さてホテルまで行くかと、タクシーは何処?と聞くと、走ってないよ、何処に行きたいの? あれ何か変だなと、行きたい旧市街の真ん中を指し示すと、ダメダメ、そこいら辺は洪水でダメだからと言うじゃないですか。どうも洪水でタクシーは市内に殆ど走っておらず、また、旧市街の一帯は殆ど機能していないようなのです。観光案内所からホテル案内所に場所を移し、改めて聞いてみると、そこいらのホテルや店は全部閉まっているとか。ガーン。やられた。
でもめげている場合ではありません。親子4人で2泊なんだけれど、この近くがいいね。じゃあここなんかどう?、と紹介されたのは、徒歩7,8分ほどのアパートメント。1泊約5000円。おやおや、予定の1/3になってしまった。あまりここで悩んでいてもしょうがありません。オーケーを出し、2泊分を払い、レシートと地図をもらっていざそのアパートへ。都市に着いてから宿を捜すというの、昔は当たり前だったけれど、家族旅行では初めての経験になってしまいました。さんさんと陽が降り注ぐ中、スーツケースをがらがら引きながら(汗をかくことしきり)そのアパートに向かったのでした。