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…ま、作戦呼称は深くつっこまないとして、日本語が使えなきゃイヤということでしたら、仮想XTマシンXT-CEを用いる方がツブシがききます。XT-CEには競合品であるPocketDOSに比して以下の利点があります。
さて、XT-CEのインストール・設定自体は、これもそれほど難しくありません。「メモリ カード問題」が解決していれば、バーチャルマシン自体もCFやフラッシュメモリにおくことができます。作戦趣旨に最も合致するのは、LXから相続したフラッシュカードに置くことであるのも、PocketDOSでの事例と同じです。
ただし、最適設定までの手順はPocketDOSに比べると少々繁雑になります。なぜなら、インストールした状態で判断できるのは、バンドルされている全く別個のシェアウェア「CEDOS」の能力なのですが、折角OSの選べる仮想XT機なんですから、ここはなんとしても本物のMS-DOSかPC-DOSを載せてあげないとその実力を正しく評価出来ません。
ちなみにCEDOSは肝心の互換性がそれほど高くありません。私はWISDOSがマトモに動かなかった時点で見限りました。
XT-CEには、XT-PCという全く同じコンセプトのwindows9x用バーチャルXTマシンが同梱されていて、XT-CEを母艦経由でCE機にインストールする際に、母艦にもこれがインストールされます。そのフォルダに、システムフロッピーからXT-CEとXT-PCが利用できる仮想FDファイルを作成するtool、DumpDisk.comも同時にインストールされます。コマンドライン型toolですが、今からDOSエミュレータを使おうというのですからそんな事は当然全く問題にならないはずです(DumpDisk.comのコマンドオプションについてはDumpDiskのreadme.txtをご覧ください)。これで作成したhogehoge.DSKファイルをXT-CE本体と同じディレクトリに置き、XT-CE上で仮想FDDに挿入する設定をする事で、任意のOSが利用出来ます。仮想ディスクは.DSKファイルのコピーで何枚でも用意できます。
DumpDisk.comで作成する仮想FDファイルの容量はオリジナルフロッピーと合致していなければなりません。容量節約のためXT-CEで仮想2DDファイルを起動したい場合は、2DD起動フロッピーの実物を用意するか、一度仮想起動2HDを作成してそれから起動し、XT-CE上で新規仮想2DDを作成してシステム転送する必要があります(未検証)。ナカミが720KB未満だからといって2HD起動ディスクから小さい仮想FDファイルを作ろうとしても、ファイル自体は作成されますが、XT-CEはそれを起動できません(こちらは思い知り済)。
Windows用のバーチャルXT機、というと一瞬意味があるのか考えてしまいますが、冷静に考えればwindows上でDR-DOSやらPC-DOSが走るというのはDOS窓とはまた違った意味が十分あるわけです。私など母艦がNECのPC-9821Xaなので(Jornada720のUSBクレードルは使ったことありません)、作者の全く想像していなかったであろう受益をしております。
ただ、これは同時に作者の全く考えていなかった不具合でもありまして、PC-9821では仮想FDファイルを作ることができません。PC-9821上の実行ファイルを家内のAT互換ノートからLAN越しに起動してもやはり失敗しまして、結局、ATノート上に実行ファイルをコピーしないとダメでした(今時殆ど無意味な知見でしょうが…)。
さて、デフォルトバンドルのCEDOSで(1分待たされた挙句)起動したドライブ設定は以下のようになります。
実体 | 解説 | |
---|---|---|
A: | 仮想FDD | A:に「挿入」した仮想ディスクファイル。ここにおいたドライバ・ファイルはconfig.sysで用いることができる。 |
B: | 仮想FDD | B:に「挿入」した仮想ディスクファイル。ここにおいた(以下同文)。 |
C: | 仮想HDD | 特に仮想HDDファイルを「挿入」しないと、WinCEが"storage card"と認識しているディレクトリが割当てられる。ただし、その中の8.3命名を逸脱したファイル・ディレクトリには「hogeh~1」などの救済措置は一切なくアクセス不可。 |
D: | 仮想HDD | 特に仮想HDDファイルを「挿入」しないと、WinCEのrootが割当てられる。ただし、その中の8.3命名を(以下同文)。 |
「メモリ カード問題」を解決していないと、CEのrootがC:ドライブになります。この場合、バーチャルマシン本体、仮想ディスクファイル、dosで用いるアプリケーションとデータの全てを本体メモリに置く必要があります。
この「〜が割当てられる」などというのは当然本来のXT機にもDOSにもないXT-CEの機能で、独自ドライバなしにそんなマネは不可能です。そして、それはデフォルトバンドルの仮想FDファイル「XTCE_SYS.DSK」の中の「XTCE」ディレクトリの中に格納されています。これを仮想起動ディスク内に丸ごとコピーするか、XTCE_SYS.DSKを仮想B:ドライブにセットする事で、任意のDOS上でこの独自ドライバが使えるようになります。このドライバ群はあくまでXT-CEの附属でありCEDOSのものではないので、ドライバの利用にCEDOSをレジストする必要はありません。CE→DOSファイルシステムコンバータの他、EMSや果ては80126機エミュとしては本来あるはずのないUMBまで利用できるようになります。
XTCE_SYS.DSKから起動すると、起動時に参照した一部のドライバファイルがロックされてコピーできなくなります。独自ドライバ群をコピーする際にはXTCE_SYS.DSKをB:ドライブに挿入して、それ以外の仮想ドライブから起動して下さい。このぺージでドライバぶっこぬきより先に別途起動ディスクの作成に言及したのはそのためです。
DEVICE=\XTCE\XTCE_UMB.sys
は設定しておきましょう。
DEVICEHIGH=\XTCE\XTCE_EMS.sys
も同様。使いましょう。
DEVICEHIGH=\XTCE\WinCE_FS.sys
は、書かないと"storage card"や"storage card2"のみならず本体メモリにすらアクセスできません。必須です。
たとえ"storage card2\XTCE\XTCE.exe"から起動したとしても、新たにアサインしてあげないと仮想XTは"storage card2"にアクセスできません。アサインにはautoexec.batの出来るだけ冒頭に以下を追記します。
\xtce\redirect e: "/storage card2"
この行の実行以降、e:ドライブとしてPC Cardにアクセスできるようになります。また、PocketDOSの時と同様、アクセスできない8.3名逸脱ディレクトリもドライブとしてマウントすれば使えるようになるとおもいます(未確認)。この宣言の後、e:ドライブの使いなれたDOSアプリにパスを切ってください。
\xtce\xtce_pen
は、おそらくスタイラスの入力をマウスの信号としてアプリに渡すドライバでしょう。私はマウスが必須なDOSアプリを避けてたので、このドライバの評価はできていませんが、念の為組込んでいます(笑)。
シリアル・内蔵モデム・IR・入出力PC Card(もしあれば)は、PocketDOSのようにコマンドラインで、ではなく、仮想FDの挿抜のようにXT-CEのメニューでCOMポートに割当てて、OSに渡されます。
もういい加減縦に長くなりましたので、日本語表示ドライバの設定に関しては、頁を改めてお話しすることにします。
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