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HP200LX のフラッシュメモリカードを有効活用
Jornada720 DOS遺産継承作戦 1

作戦壱号「wizardryさえできればいいならPocketDOS」

PocketDOSのイイトコロ

 日本語化しなくてもよいということでしたら、DOSエミュレータにPocketDOSを用いるのがお手軽です。PocketDOSには競合品であるXT-CEに比して以下の利点があります。

 これだけで済むのでコスト・容量が小さい
 XT-CEの方は、エミュレータのほかに何らかの本物のdosが必要で、しかもエミュレータ本体とは別に仮想DOSディスクファイルの容量を要します。
 ファンクションキーがタップなしで使える
 win+数字キーでF10まで対応できます。XT-CEではキーボードのみで対応できるのはF8までの様です。

PocketDOSのインストール

 さて、PocketDOSのインストール・設定には、DOSの経験さえあれば特に難しい事はありません。「メモリ カード問題」が解決していれば、エミュレータ自体もCFやフラッシュメモリにおくことができます。作戦趣旨に最も合致するのは、LXから相続したフラッシュカードに置くことです。

 デフォルトのconfig類で起動すると、ドライブ設定は以下のようになります。

実体解説
A:仮想ドライブ\DOSディレクトリに厳選された?外部コマンドを備える。基本的にここには手を加えません。
B:PocketDOS.exeの存在するディレクトリユーザーがいじれるconfig.sys(後半)とautoexec.bat(後半)がある。ここにおいたドライバ・ファイルはb:\config.sysで用いることができる。
C:WinCEが"storage card"と認識しているディレクトリただし、その中の8.3命名を逸脱したファイル・ディレクトリには「hogeh~1」などの救済措置は一切なくアクセス不可。
D:WinCEのrootただし、その中の8.3命名を(以下同文)。

「メモリ カード問題」を解決していないと、CEのrootがC:ドライブになります。この場合、PocketDOS本体、dosで用いるアプリケーションとデータの全てを本体メモリに置く必要があります。

起動ファイルのカスタマイズ

 PocketDOSは以下に示すような少し面白いファイルの読込順で起動します。

 a:\config.sys → b:\config.sys → a:\autoexec.bat → b:\autoexec.bat

 つまり、ユーザーの書換えが許されているb:\config.sysやb:\autoexec.batはa:\config.sysやa:\autoexec.batの続きとして読みこまれて、一連の起動プロセスとなります。そして、a:\autoexec.batの末尾でCE→仮想DOSファイルシステムコンバータが読込まれるため、b:\autoexec.batが参照するファイルはもう何処にあっても構いませんが、b:\config.sysが参照するドライバやファイルはa:ドライブにもともとあるものかb:\ドライブに置いたものでなければなりません。

b:\config.sysのカスタマイズ

  1.  COUNTRY=は設定してはいけません。どうやら081なんて国は知らないようで、画面が出鱈目に崩れてしまいます。
  2.  DEVICEHIGH=A:\DOS\EMSMEM.SYSはコメントアウトを外しておいた方がいいでしょう。
  3.  FILES=は設定しても害はなさそう、という程度で、設定してもメリットが体感できませんでした(win3.1でも載せない限り常識的に充分な値がデフォルトになっているのではないでしょうか)。

b:\autoexec.batのカスタマイズ

 たとえ"storage card2\PocketDOS\PocketDOS.exe"から起動したとしても、新たにアサインしてあげないと仮想DOSは"storage card2"にアクセスできません。アサインにはB:\autoexec.batの出来るだけ冒頭に以下を追記します。

setdrive e: "\storage card2"
SETDRIVE M: "\My Documents"

 この行の実行以降、e:ドライブとしてPC Cardにアクセスできるようになります。二行目は、デフォルトのB:\autoexec.batで例文としてコメントアウトしてあるものですが、これは活かした方が便利ですよね。つまり、アクセスできない8.3名逸脱ディレクトリもドライブとしてマウントすれば使えるようになります。この宣言の後、e:ドライブの使いなれたDOSアプリにパスを切ってください。モデムやIRなど各シリアルポートを仮想DOSから用いるなら、SETCOMコマンドをアサインする必要があります。

PocketDOSの画面

 以上の状態で、wizdos、FDmielVzEditor、Elis、英語化パッチを当てたFS(二画面ファイラ)の動作を確認しました。lhaとunzipも勿論OKです。LX用の英語exeもおおむね動くだろうと思います。画面はmielと、お約束のWIZDOS利用のwizardryです。

mielpc

wizardry 320*200

 PocketDOSのZOOM機能(右下のルーペアイコンで数種類の画面モードがトグルです)を使って横圧縮画面で表示しています。もともと320*200の解像度で設計されCGA表示では横倍伸長していた旧いDOS版ゲームでは、画面アスペクト比が正しい方向に向かうため、扁平な印象がない美しいゲーム画面が得られます。こうしてみると、HP200LXでのゲーム画面って、無理矢理横に伸ばしてたんですね。

 無論全画面表示も出来ます。LX文化の強力な遺産、PCX形式の地図などを表示する際にはこちらでないとね。お馴染み秋葉原MAPです。LXPICで表示しています。

秋葉原マップ正常

 なお、日本語化に関しては、PocketDOSには制限が多く御薦めしませんが、一応日本語化には成功していますので、XT-CEでの日本語化を一通り解説したあとで、お話しすることにします。


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