Travel VOL.11
SPACE99 

   HOKKAIDO’99  
             FURANOーBIEIーOTARUーSAPPORO
 

    【bP】

4時半に携帯が鳴った
「下にいるぜ」今日一緒に行く友人の声だ
“05:45集合時間厳守” 羽田空港にこんな時間に集合だなんて無理な話だったので 近くのホテルに前泊した 
それにしても4時半は早い……
案の定浜松町のモノレールの駅は開いてなかった なのに改札の前は人が群れていた
時間を持て余しながらも6:25予定通りに機は羽田を発った
7:55分これも予定通りに新千歳空港にふわっと降りた
「オイ 何時も思うんだが 着陸するときって機内がシーンとするよな」 隣で彼が苦笑しながら言う

広いスペースを歩いて1階のレンタカーのカウンターに向かう
先程機を降りた人達の大部分が 幾つも並んだここのカウンターに来ていた
花&くるま Gallery TOPへ さすが北海道レンタカー利用者が多い
こまごまと説明をしてから「この車です」 銀色のカペラだった
スタートは私の運転 快晴の空港を走り出す
「そこ右折」隣で地図を広げてもうナビゲーターを始めてる
といきなりワイパーが動き出した 
そうなんです  この2人のドライバーは
これから何度ウインカーシフトラレバーと ワイパーシフトレバーを
間違えたことか
彼はワーゲンゴルフ私はMINI 日頃乗ってる車は2人とも操作が逆
旅行って愉しい こんな事も笑いの種になってしまう
千歳インターから道央自動車道に入る 車はまばら 東名や中央道だったら
混雑してるだろうな……
スイスイと気持ちのいいドライブだ 地図を見ながら一般道に出る  

どうやら富良野と書かれた標識が目に付くようになってきた
レンタカーを示す「わ」や「れ」のナンバーを付けた車が 俄然多くなってきた 
富良野に(観光地に)入ってきた証拠だ
「中富良野ラベンダー園」の立て札に初めて車を止める ラベンダーはとうに終わってるらしく 他の花が咲いていた
「自分だけの風景さがし」旅行誌のタイトルよろしく 勝手に車を走らせる
展望はやはり丘 遠くにはタマネギを収穫したコンテナーが見える 牧草を白い素材で梱包して畑に転がしてある
北海道の農場の風景が続く 気温は23.8度との標示が見えた
車を止めてはデジカメを構える 空の青さと雲の白さが印象的だ

やがて美瑛町に入る  ここもシーズンを少し外れているのにレンタカーがたくさん走ってる
「そこのラベンダーのそばへ」なんて若いカップルが 写真を撮ってる
「あれはサルビアなのに……」友人が呟く 「いいじゃないかそのつもりで楽しんでるだから」「…………」

「ケンとメリーのポプラ」これもカップルが問わず語りに教えてくれた
「………の木」があちこちにあるらしい みんなCMに登場して 観光名所になったようだ 
それらは花々を栽培してる丘のなかにポツンとたっている
その木たちにも実は必然があったのだ つまり開拓したとき農作業の休息用の 日陰を得るために1本だけ残したようだ
開拓と言えば ここを訪れた人達は「富良野の美瑛の北海道の雄大な自然を満喫してきた」 と言うに違いない
少し前青森県と秋田県にまたがる「白神山地」に少しだけ分け入ったことがある
天地創造?から人の手が入ってない 森のあるがままの姿だった
富良野も美瑛もかっては  それこそ何代にもわたる言いしれぬ苦難の開拓時代があった筈なんて
思いながらファインダーを覗いていた

観光マップも持たずにフラフラ車を走らせてるのは 自分達だけのよう
マップに見たところをマークしてる カップルばかり………

美瑛を離れ戻る形に走る 「占冠」(シメカップ?)読めない標識が出てきた
「トマム」の案内板を見てからかなり走って ホテルに着く 「バブル」の名残?
広大な敷地に高層の2棟を真ん中に 町のような建物群 今日はこのホテル村の22階が割り当てられた部屋

朝6時にレストランでバイキングを 「こんな早いの オレ達だけだろう」
ところがオープンを待って10人程が並んでいた 朝食もそこそこに車を走らせる

メロン メロンの看板につられて車を止める 「切って食べさせていただける?」「いいですよ」
「父さん包丁!」若い健康美の娘さんが丁寧に 切り分けてくれた
夕張メロン「赤実」のそれは 人情も加わってとても甘かった 「東京へ送って下さい」2パッケージを依頼した

「滝川インターへ」隣のナビゲーターの言うとおりインターから道央道に入る
札幌のビル群を眼下にしながら通り過ぎ 小樽に向かう
小樽の街をゆっくり走り「500円」の駐車場に止める  
ここも観光客は結構いる 運河沿いの「小樽倉庫bP」とかに入る 地ビールが五臓六腑に染みわたった 
ただアルコール通じゃない私には 「東京台場」と「小樽」の地ビールの味の違いが分からない ゴメンナサイ!

運河に出た 日差しが暑い!でも情緒がありますねこの一帯は………
夜ライトアップされた光景はさぞやと思われる
「お願いします」これで『7回目?』シャッター係りを頼まれる
「どうせ撮るなら……」右足を少し前に 斜め気味にレンズを見て アゴを引いて
「ここへ」古びた倉庫の壁に立たせて ポーズ指導をしたり……
「お前ここで 商売しろや!」と友人

「ブリティッシュコロンビアから」の老夫婦は「キ・レ・イ」を連発していた
                                                   h.
                                つづく

                     皆様の体験談 ご感想をお寄せ下さい

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