イギリス旅行記 england イギリス
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@ ロンドン〜ダービー E マットロック<ダーベント川>
A ダービー<街角・カテドラル・ミュージアム> F ピークレイル<レストラン蒸気列車>
B ダービー<マーケット・郊外> G ボクストン・ピークディトリクト
H ロンドン<大英博物館>
C チャッツワース I ロンドン<ロンドン塔>
D ダーベントミルズ(世界遺産) J ロンドン<タワーブリッジ・ハイドパーク> 
チャッツワース   三日目(2005年4月30日)

て三日目はチャッツワースに向かった。
ダーベント川を上流に向けて走る。途中世界遺産のミルがあちこちにある。途中の街は、やはり石造りの建物ばかりであった。道の所々に、速度違反自動測定器がある。聞けばかなりシビアな取り締まりと罰金の請求があるらしく、息子の同僚もきっちり請求が来たという。

川筋に沿って走ると、少し大きな街に着いた。交通量も多く、観光客もたくさんいた。
珍しく写真屋さんもあった。近くに鉄道の駅があった。
車を駅前の駐車場に入れて、カヌーを漕ぎたいなと川を見ていると、来た来た。
日本と同じ格好で(当然だが)ポテポテと漕ぎ下ってきた。この川は日本の川のようにダイナミックな瀬は少なそうだが、緑の川筋の中を漕ぎこぎするのは気持ちいいだろう。声をかけたかったが少し遠すぎた。
漕ぎ方と瀬を見る目線が少し不安そうだったので、初心者と見たがどうなんだろうか。
カヌーイストを見かけたことで、またイギリスに来る楽しみが増えた。今度はファルトを担いできたいね。
それと所々で日本ほど多くはないが釣り師もいた。これはルアーロッドも必要となってくる。
少しばかりの水の濁りは勘弁してやろう。でもこのくらいの水の色だと魚がよく釣れる。
イギリス チャッツワース
(やっぱりカラオケはあった)
イギリス チャッツワース
(FASTMILL 世界遺産)
イギリス チャッツワース
(川縁の建物) 
イギリス チャッツワース
(不要となったマネキンだろうか?すてきなヒップ) 
イギリス チャッツワース
(イギリスのカヌーイスト。話をしたかった
イギリス チャッツワース
(でも何となく不安そう。瀬を読んでいる?)
イギリス チャッツワース
イギリス チャッツワース
(街角)
イギリス チャッツワース

チャッツワース

チャッツワースには、なだらかな坂道を登っていく。途中雉子が飛び出した。周りはやっぱり緑の牧草地である。
駐車場に車をとめ、入り口にいくとバッグを預けなさいといわれた。そういえばアメリカのメトロポリタンでもバッグを預けた。建物までの長いアプローチには、狛犬ならぬオオカミとイノシシが訪問客を迎えてくれた。それに蛇もあったし山羊もあった。そして合鴨が子供を連れて散歩していた。
これが個人の邸宅なのである。日本でいえば京都の冷泉家みたいなところなのだろうか。
興味津々で入った建物の中は、ただただあきれるくらいにすばらしかった。
本物ばかりで、イギリス貴族の暮らしのすごさを目の当たりにした。
建物以外でも、敷地内をダーベント川が流れ、その周辺をジョギングしている人もいれば、散策している人もいる。犬もあちこちで走り回っていた。
様々な植物が植えられており、庭園がすばらしいイギリスでも屈指の名園というだけのことはある。

これらは、下手な文章で紹介するより写真だけで十分である。さらによかったのは、これらは写真OKで、常識の範囲で手に触れてもいいことであった。
もちろん宝物に近いものは、ガラスケースの中だったりロープが張られていたりしているが。

これらの調度品や、絵画を見ていると、イギリスのある時期はすばらしく豊かな時代があったことがうかがい知れる。
もっとも豊だったのは、世界に覇権を拡大しているときなのか、諸外国の逸品も多い。 
イギリス チャッツワース
(狛オオカミ?
イギリス チャッツワース
(蛇が迎えてくれた)
イギリス チャッツワース
(狛イノシシ?)
イギリス チャッツワース
(カモも迎えてくれた)
イギリス チャッツワース
(山羊も迎えてくれた)

(すてきなアプローチ)
イギリス チャッツワース  イギリス チャッツワース
(無造作に飾られているが本物)
イギリス チャッツワース
(アジアの香りのする置物)
 
イギリス チャッツワース
(天井の絵はすばらしいの一言。思わずうなってしまった)
イギリス チャッツワース
(これだけでも我が家一軒より高そう)

チャッツワースは、たくさんの人が見学していた。いいものがある部屋では、人であふれかえった。
各部屋に手鏡がおいてあって、窓から差し込む光を受けて天井に反射していた。
はじめは何だろうかと思っていたが、それは天井画を見るときに、首が痛くならないようにおいているものだった。この配慮がいい。

こうした本物を見ていると、テレビの「何でも鑑定団」の人気があるのがよくわかる。100円均一のスプーンと、ここの純銀、純金のスプーンと機能は一緒だが、満足感が違いそうである。今、日本人がなくしつつあるのは、丹精こめた「作品」を作り出し、修理しながら長く使うという、日本人が古来から持つこだわりではなかろうかと思う。
ペリーが日本に来たときその感想の中に、
「日本人は勤勉で手先が器用である。いつか世界の先進国になるであろう」と予言したが、それは見事に的中した。しかし、その裏返しに、忙しくなりすぎた日本人は、すばらしさをなくしつつあるように思える。
いい職人さんが少なくなっている現実は、その端緒であるような気がしてならない。
特に和歌山は、徳川御三家の一つとしてお上御用達のいい職人さんがたくさんいたはずだが、それらは地元ではほとんど引き継がれていない。和歌山の技術は全国規模では、各地に散らばって、その地方の名産になってしまった「根来塗り」や紀州の大工技術は和歌山が誇ったものである。日光東照宮などの造営には、紀州出身の棟梁が活躍したのである。紀州のへら竿などはそういう意味では、今に残るすばらしい技術であり、和歌山が世界規模で誇っていいものである。全国を見ても確かに手業に優れる名人は各地にいるが、人間国宝などになって雲上のひととなってしまっている。
しかし昔は、どの町にも名人がいた。たとえば鍬などの農機具を作っても、使う人それぞれの注文に応えて、長く便利に使えるようにしていた。フイゴでコークスを炊きながら、鉄の延べ板をうまく鍬や鎌にたたき上げるのは、いつまでも見飽きないものだった。家で使っていた三本鍬などが折れたりしたときは、鍛冶屋に持って行ってなおした。
職人さんが少なくなっている原因には、そうした使い回しをするものが少なくなり、生活が成り立たなくなっているのも大きな要素としてある。

今度イギリスに来た折には、イギリスの職人さんを訪ねてみたい。 そんなことをいろいろ考えながら、中のものを見て回った。食卓がある部屋で、恰幅のいい職員さんに、「お昼ご飯?」と聞かれた。
はじめは何かよくわからなかったが、「昼食は何というのですか」ということであった。
「ランチは『お昼ご飯』でディナーが『夕食』です」と教えてあげた。「オーイエス、『おひるごはん』。サンキュー」
少し発音は悪かったが、その職員さんはお昼食と夕食の区別ができ、言葉も覚えうれしそうにうなずいてくれた。
彼は、次に来た日本人に、「お昼ご飯食べましたか?」と聞くのだろうか。いやきっと聞くだろう。  

とにかく、説明をしているときりがないくらいのすごさである。
ここチャッツワースは、1555年に建てられ、17世紀に立て直されたという。この辺一体がピークディスクリスト国立公園で、この館は「ピークの宮殿」と呼ばれている。地球の歩き方でも説明は短く、日本ではあまり知られていないが、もしイギリスを訪れるのであればここをコースに入れると、その旅行に深みが出てくる。
それほどおすすめの場所である。

一日では回りきれないくらいの広大な敷地と、美術品などがあるので、時間は十分とりたい。
レンタカーを借りて旅行をする場合など、ここまでの道も最高のドライブコースで、適度なアップダウンといい景色や町並みが続くので、走っていても楽しいところである。

走る車の運転マナーもすこぶるいい。次回イギリスに行く機会があればまたいって見たい。
ここでの記念に、イギリスの魚のポケット図鑑を買ったが、写真ではなくきれいな絵であるところが気に入っている。
イギリス チャッツワース
(本物のガレー船を初めて見た)
イギリス チャッツワース
(これらも由緒ある本物)
イギリス チャッツワース
(すばらしい細工の銀器)
イギリス チャッツワース
(マイセンの皿)
イギリス チャッツワース
(名前は忘れた)
イギリス チャッツワース
(つんつんを思い出した)

(象牙細工のチェス)
イギリス チャッツワース
イギリス チャッツワース
(銀器が並ぶ食卓。我が家は割り箸
イギリス チャッツワース
(本物のギリシャあたりの彫刻)
イギリス チャッツワース
(ジェットエンジンのタービン)
イギリス チャッツワース イギリス チャッツワース
イギリス チャッツワース イギリス チャッツワース
イギリス チャッツワース イギリス チャッツワース
イギリス チャッツワース
イギリス チャッツワース
(英国一のエンペラー噴水)
イギリス チャッツワース
(庭を川が流れている)
イギリス チャッツワース
(ここで皆アイスクリームを食べていた)
イギリス チャッツワース
(これだけの豪華さであればいうことなし)
イギリス チャッツワース
(ここを抜けると売店がある)

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