また色々と本を読んでいます。今回は日下公人&和田秀樹共著『大人の
ための頭の使い方』という本をご紹介します。
日下さんは何度も紹介していますが、そのユニークな発想にいつも驚か
され、そして楽しませてもらっています。和田さんは初めて著書を読ん
でみたのですが、精神科医ならではの話の展開がとても面白かったです。
(日下さんが対談相手に選ぶくらいですからユニークな人物っぽいですね)
題名のとおり、どのようにしたら頭がよくなるかとか、外国ではどの
ような考え方をするかとか、今社会で起こっていることの分析とか・・・
様々な話題が展開されています。
子供達の教育とか家庭内暴力に関しての話題もありまして、これから取
り入れられようとしている「ゆとり教育」ですが、これに関してはお二
人とも反対でしたね。子供の精神衛生上よろしくないと。人は低いほう
に引っ張られやすいのでまず全体の学力が低下するのは避けられない。
むしろ、トップの子供達に高い目標を与え、競争させて引き上げる方が
全体のレベルをアップできると。勉強する気風というのは先生がかなり
奨励したりしない限り身につかないと。
どのような分野でもピラミッド構造を描いているのがこの世の中では
普通だと思いますが、その山の頂上(トップレベルの子供達)をさらに
グーッと引っ張りあげて、裾野を広げる感じでしょうか。既に「ゆとり
教育」というものを体験している欧米諸国では、その弊害が明らかにさ
れているとのこと。教育科目を減らし、マイノリティーというだけで
学力に関係なく一定数優先的に入学させ・・・そのようにした結果、
全体の学力が低下し、少年犯罪が増え、青少年の自殺が増えるという
トリプルパンチをくらってしまったとのこと。外国ではかえって日本
式のシステムが見直されているようです。
『世界は日本化する』・・・他の著書で日下さんが指摘されたような
現象があちこちで起きつつあるようです。もっともっと日本人も良い
意味での自信を持つべきなのかも。その上で見直すべきは見直すべき
かと。
他にも面白い話題満載です。ぜひご一読を。(^-^)
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