久しぶりに新しい本の紹介を。(^^)
『戦争が嫌いな人のための戦争学』(日下公人著、PHP研究所)という題名の本です。
日下さんの出される本は題名がユニークなモノが多いですが、この本もかなり刺激的な
タイトルがつけられていますね。ついつい期待して手にとってしまいました。
戦争が好きな人間はいない!…そんな反応がでてきそうですが、実際、世界に目を向けて
みると各地に紛争が耐えないのが現状です。日本のマスコミの情報に頼っていると世界
状勢が分からない、という長谷川慶太郎さんの意見に従って、英語媒体からも情報を
仕入れる努力(すらすら読めないので(^^ゞ)をするようになったのですが、兵士や泣叫ぶ
人々の写真などが多く掲載されているのを目の当たりにすると、確かに不景気かもしれ
ないけれど、生命の安全がまず保障され、3度の食事に事欠かず、寝る場所にもまず困って
いないのが大多数の日本人だと思うので、「ああ、なんて恵まれているんだろう」と
改めて感謝の念いでいっぱいになりました。
で、この本ですが、普段日本の社会ではきちんと話題に登ることのすくない「戦争」に
ついて、なぜ起きるのか。どうしたらその危機を回避することができるのか。個人としても
国家としてもヒントがいっぱいの本かと思います。
日本では民族問題が表立って噴出してくることはあまりないようですが、それは日本が
豊かで政府が多額の地方交付税を払っているせいだとのご意見。(そうやって考えると、
東京や大阪の反乱が起きないのが不思議とも指摘されていましたが)
日本人はともすれば国民とか国家という言葉を嫌う傾向があるけれど、人間には国家
が必要であり、特に日本人には国家が必要であるということ。なぜかといえば、文明国
であり他国よりも豊かな国であり、また地球上で一番住み心地がよいところを占有して
いるからだとも述べられていました。(要するに、他国の羨望の的、嫉妬の対象になって
いるということです)
また日本では少子化が問題になっていますが、人口増加が問題になっている国の方が戦争が
起こりやすいとも指摘されています。そういう意味では少子化も悪いことばかりではないの
かもしれませんねぇ。
この本を読んで、自分の現状がいかに恵まれているか実感しました。そして日本のよい文化や
習慣が広めることができれば、世界も平和になっていくとも感じました。ただし油断は禁物
ということですよね。平和な時代が長く続けば、必ず現状に満足しない人々によって反乱が
起こされてきたのが歴史のようですし、人間はそういうものだと踏まえた上で、平和で豊かな
社会を維持し、発展させる努力が必要なのかなぁと思いました。
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