☆☆☆おすすめライブラリー☆☆☆

いままでご紹介してきた図書の一覧です。
すべて自分で読破し、吟味したものばかり。(^^)
自信を持っておすすめしちゃいますよー!


「日本が考える」ヒント 2001年08月06日(月)紹介

上智大学の渡部昇一先生の新刊を読みました。
「日本が考える」ヒント』(ぎょうせい刊)という題名の本です。
渡部先生の本を紹介するのは久しぶりのような気が…今回の題名ではない
ですけど、日本という国を考えるにおいて私がこの方から学んだことは
多いです。


数年まえのことになりますが、テレビ東京系列で新世紀歓談という各界の
著名人をゲストに招いて、「国益という立場から日本という国を考える」
という主旨のトーク番組をやっていました。この番組に出演されていた
方々は今、みなさん大活躍されているような気がします。竹村健一さん、
日下公人さん、堺屋太一さん、石原慎太郎さん、岡崎久彦さん、加藤寛
さん、佐々敦行さん、長谷川慶太郎さん、中曽根康弘さん、唐津一さん…
等々。うーん、こうやって書き上げてみるだけですごいメンバーですねぇ。


この番組が放映されていた当時、この方たちはマスコミから「右翼」の
レッテルを張られることがよくありましたし、また非難、攻撃の対象に
なっていたと思います。(当然、マスコミにそう吹き込まれる国民からも…)
確かに、今から振り返れば極論を述べていたこともあったでしょう。
ですが、あまりにも日本という国を卑下したこの国のマスコミという権力
に対抗するために、あえてそうしていたのではないかと私は感じています。


時には自分の社会的地位を脅かされながらもそれに屈せず、粘り強くそれ
ぞれが持論を展開してきてくれたおかげで、日本という国はようやっと
変わってきました。とくに1999年くらいからなだれをうって変化して
きているのを実感します。(感謝、感謝ですねぇ)
残念ながら、番組は役割を果たしたということで終了してしまいましたが…。


で、この本の内容ですが、渡部先生がその番組や膨大な著作物の中で述べ
られてきたことが満載です。日本の政治、日本の経済、世界の中の日本の
役割、日本と日本人のあり方、等々。21世紀、日本人としてどのように
行動していったらよいか、ヒントが満載です。さすがに歴史にも精通して
いる渡部先生らしい本です。ぜひ御一読を。(^^)


永遠なれ、日本 2001年08月12日(日)紹介

相変わらず、週末は読書をするように心掛けています。
ちょっと残業つづきでバテ気味ですが、知的鍛練と物事を落ち着いて
考えるためには、一番有効な手段ではないかと。ただし、内容を選ぶ
必要はありますけどね。(^^)


また新しい本を読みました。
永遠なれ、日本」…石原慎太郎&中曽根康弘共著で、少し前に出版
されたようです。(参院選のことも多分自民党が勝つだろうと予測して
いた時期ですから…)現在、日本を代表する二人の政治家がいろいろと
日本に対する思いを語ってくれました。


青春時代の回想から始まって、死について、大東亜戦争について、
日米安保について、そして小泉総理への提言、お二人の宗教観など
など…盛り沢山な内容になっています。国の中枢に近い二人ですので、
さまざまな出来事、事件に関しての裏話なんかも垣間見ることができ
ました。


興味深かったのはだいぶん前のことになりますが、大韓航空機撃墜
事件当時のこと。なんとこの事件を一番最初に察知したのは、アメ
リカでも韓国でもなく日本だったとか。最初にシラを切ったソ連に
対しどのように対応するか…駆け引きなんかの様子を少し感じる
ことができました。(ただホントのところどうなのか、はボカされ
ていましたけど)


また、これから日本を切り盛りしていくためには、政治家にはどの
ような資質が要求されるかとか。教育をどのようにしていったらよい
かとか。石原氏と小説家の三島由紀夫氏とのエピソードとか。
(自決前後の話も出て来ます)


なかなかヘビーな内容でした。「日本」という国について、きちんと
考えてみたい方は、ぜひ御一読をおすすめします。(^^)

文庫版もあります


デフレを読む、お金を殖やす 2001年08月28日(火)紹介

また新しい本を読みました。長谷川慶太郎著「デフレを読む、お金を殖やす
(PHP研究所)です。


長谷川さんは何年も前から、世界的にそして日本にもデフレ社会が到来した
ことを著書で述べられてきました。その根拠とどういう社会になるのか、
そういう予測も含めてですねぇ。長谷川さんの本は何冊か読んだことがあり
ますが、何年かたって読み返してみると、その予測の正確さに驚かされること
しばしば。経済ばかりでなく軍事関係や新技術などについても大変精通して
おられるせいかと思います。とにかく、幅広い知識とするどい洞察力をお持ち
の方でありますねぇ。


この本では副題で〜「改革時代」の資産形成術〜と銘打っているだけのこと
はあって、デフレ時代の投資方法は何かとか、資産形成にはどのようにした
らよいかとか…かなり具体的なことまで提案しています。一番最後に、
日本人の平均寿命が様々な分野での技術革新により、120歳くらいまでのびる
可能性を示唆されていました。それには生涯現役で働き続けることが条件で
あることも。(さっさとリタイアする傾向のあるアメリカでは、リタイア後に
長生きする人は少ないようです)


生命保険会社についてもいろいろ書かれていましたが、興味深かったのは
「逆ざや」問題のこと。ここ数年来マスコミに、これがあるせいで業績が悪化
している生保ばかりみたいなことを書かれていますが、報道されていないこと
があると。確かに逆ざやは発生しているが、同時に「死差益」(死亡率が下が
ったために出た利益)や「業務差益」(業務にかかるコストがコンピューター
化の進展で少なくなったためにでた利益)とかで保険会社は十分利益をだして
いるだろうということでした。だから予定利率引き下げが制度的に可能になった
としても、保険会社の信用にかかわる問題ですから実施する保険会社はほとんど
ないであろうと。いざ実施しようとすれば「死差益」や「業務差益」を契約者
に還元していないことが問題化するのでそれを避けようとする、というのが
長谷川さんの見解でした。うーむ、という感じですねぇ。


21世紀に豊かになるための情報満載でしょうか。ぜひ御一読を。(^^)


『仕事の実例「危機管理」術』 2001年08月29日(紹介

昨日にひきつづき本の紹介を。(^^)
佐々敦行著『人の上に立つ人の仕事の実例「危機管理」術』(三笠書房)です。


佐々氏は日本では危機管理に関するプロフェッショナル、第一人者といえま
しょうか。昔、渡部昇一先生がホストを務めた新世紀歓談にもよく出演され
ていましたね、そういえば。最近テレビで拝見したのは変わったところでは、
笑福亭鶴瓶さん&香取慎吾くんがホスト役の「平成日本の夜明け」
(だったでしょうか?)で、御自身が体験されてきた浅間山荘事件や成田空港
反対の過激派との攻防、大島の三原山噴火における一万三千人におよぶ島民の
非難、等々。獅子奮迅の活躍ぶりを披露されました。この本にも当時の様子が
満載です。


面白かった…というか興味深かったのは、三原山噴火時のエピソード。時の
総理大臣の中曽根康弘氏、官房長官の後藤田正晴氏らとの緊迫したやりとり。
一方で機能しない官僚機構。だいぶん前のことになりますが、現在日本が
直面している弊害がくっきりと示されています。そして阪神大震災の時や
地下鉄サリン事件当時の裏話…リーダーというものはどうあるべきか、する
どく指摘されていました。


危機管理というものは自然災害発生時や戦争時の政府に要求されるばかりで
はなく、私達ひとりひとり、そして各企業などの組織にも必要とされるもの
です。その例を去年おきた雪印の大規模な食中毒事件(もはや事件ですね、
あれは)を例にあげて語られていました。


日本という国では、「危機管理」をまともにとりあげて教育しているのは
防衛大学ぐらいと聞きます。なんともお寒い限り。数多くの様々なタイプの
人々と接する機会があるのですが、結構耳にする台詞、
「誰が責任を取ってくれるんだ!?」
まず他人に責任添加して、自ら解決しようとしないタイプの人々…こういう
方々はリーダーとしては資質を欠いているといえるかも。佐々さんがこの本
で語っていたのは、
「私がやらずに誰がやる」
優れたリーダーとは、こういう姿勢を持った方が多いということでした。
(まぁ、平時にはそれが発揮されることはないので分かりづらいですが)


組織でリーダーとして活躍したい、自分で会社などを興していろいろやって
みたい等々お考えの方にはお勧めです。ぜひご一読を。(^^)


李登輝学校の教え  2001年07月14日(土)紹介

新しい本を読みました。小林よしのり&李登輝共著、『李登輝学校の教え
という本です。小林よしのり氏は「ゴーマニズム宣言」とかで有名ですよね。
(実は立ち読みしかしたことがなかったのですが…)
李登輝氏は台湾の前総統であり、20世紀を代表する偉大な政治家の一人かと
思います。このお二人がお知り合いだったとは、ちょっと驚きでした。
(まぁ、普段の小林氏の行動を考えれば不思議はなかったのですけどね)


日本のマスコミには普段取り上げられることのない国防のこととか、訪日に
際して起きた舞台裏とか、中国とのこととか、蒋経国、宋美齡夫妻のこと
(婦人は映画『宋家の三姉妹』で有名ですね)興味深い話が満載でした。
一部ニュースで報道されていた通り、訪日の時に外務省のチャイナグルー
プと言われる一派から、妨害工作が行われていたこともきちんと記述されて
いましたね。


全く知らなかったことで驚いたのは、日本からのODAが西部開発に投入
されているらしいのですが、チベット地区にどんどん漢民族の入植を進め
ているとのこと。セブン・イヤーズ・イン・チベットという映画を御覧
になった方はお分かりでしょうが、あの地域は中共が侵略して、指導者
であったダライ・ラマを追放し植民地支配してきた所です。日本は知らず
知らずのうちに中共の侵略を正当化するお手伝いをしつつあるということ
です。周辺地域を脅かすことにODA(つまり税金ですね)が投入されて
いくことは避けなければならないでしょう。


また、日本人として教育を受けた李登輝さんからは、日本の教育を憂える
話もでましたね。日本のテレビや新聞では伝わってこない話満載で、読み
ごたえのある本です。ぜひご一読を。(^^)

 

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