アラカルト->音楽用語集(裏)  
  ここでは長年、私が音楽に触れていくなかで出会った不思議な言葉たちを紹介します。  
 

あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 わ、を、ん

 
バイオリン奏法
エレキギターの奏法だが、バイオリンのように弾く奏法ではなく、バイオリンのような音がする奏法のこと。エレキギターの発音中に、ボリュームペダルを踏むと、音がバイオリンのようになる。特に難しいことはなく、誰でもできるが、けっこう面白い音がする。
はうる
ハウリングをおこすこと。音のフィードバックによって、音がだんだん大きくなっていく現象である。
スピーカーにマイクを向けたり、アンプにむかってギターを弾くとそうなる。
ぱくる
著作権侵害で訴えられない程度に曲を似せてつくること。
ポピュラー音楽の場合、コード進行やアレンジなどが同じであれば、元の曲と非常に近い響きになるが、メロディが異なるものであれば、盗用とされる可能性が低い。(ただし、白い眼では見られる。)
用法としては、「この曲はドリカムのアレンジをパクっている」などという感じで使う。なお、クラシックの世界では、同様の行為をしても、「この曲は、モーツアルトの影響を受けて作曲しました」などと、いうい言い回しで、世間の白い眼を回避することができる。
はしる、はしり気味
実際にあるべき演奏のタイミングよりも、早めに演奏していること。演奏者が何らかの理由で緊張している場合、興奮している場合に生じやすい現象。要は演奏者が「あがっている」と、はしりやすい。
ハスキー
ハスキーボイスのことで、「しわがれた声」のこと。日本語で「しわがれた声」というとなんだか否定的な感じだが、歌手の声をさす場合は、声に特徴をあたえる要素として、良い意味で使われることが多い。もんた&ブラザースのもんた氏などが典型的なハスキーボイスである。
最初はハスキーな声でなくても、ロックなど激しい歌をうたいつづけると、声がつぶれて自然にハスキーな声になってしまうという説もある。
初音ミク
ヤマハが開発した「ボーカロイド」というPCで歌を歌わせるための技術を使用した製品。アニメっぽい女性の声で歌を歌わせることができる。
パッケージに印刷されていたアンドロイドのような女の子キャラの絵も、このソフトが人気がでるのに貢献した。
パニック
MIDI関連の音楽ソフトの使用中に、発音した音が止まらなくなること。プログラム的には、MIDIのノートオン命令が送られたあと、ノートオフ命令が送られていないという非常に単純な問題だが、ユーザーにとっては、不協和音が鳴り響き、その辺のボタンを押しても止まらないことから、まさにパニックになることがある。また、周囲に人がいる場合も、何事か、という目で見られてしまうことも。
前述のように、プログラム内で大きな異常が起きているわではなく、対応する音のノートオフ命令やオールノートオフ命令を送ればすぐに音が止まる。シーケンスソフトに時々用意されている「パニック」というボタンは、このオールノートオフ命令を送るボタンである。
ばみる
音楽というよりは、ステージで使用する言葉です。リハーサルで機材や演奏者の立ち位置を決めて、その場所にテープで印をつけておくことを言います。ステージは狭いですからね。。。
はやびき
主にエレキギターの演奏に対して使われる言葉。
16分音符とか32音符で、難しいフレーズを弾きまくること。音楽的かどうかということより、いかに難しいことをして見てもらうかということに力点が置かれる。
パワーブック・プレイヤー
楽器ではなく、パワーブック上のプログラムで演奏を行なう人たちのこと。マッキントッシュ・プレイヤー、ノートブックプレイヤーなどとも言う。
MAX/MSPや、スーパーコライダーなどのソフト、自作のソフトが使われる。おそらく、普通の生活をしていたら、このような人たちを目にすることは無いであろう。
反省会
ライブステージなどの後で行なわれるバンド内の会議のこと。演奏の上手くいったところ、失敗したところなどを話しあうはずだが、単に演奏後の飲み会を反省会と言うことも多い。「打ちあげ」と同じ意味か?
ビジュアル系バンド
通常、「フォークバンド」「ハードロックバンド」などのバンドのスタイルは、音楽的要素、演奏形態などに結び付けて分類されるが、これらを無視し、演奏者の容姿からバンドを分類した言葉である。
ビジュアル系と言うからには、特にボーカルは容姿端麗である必要があるが、容姿がいまいちでも、それらしいファッションをしていれば、そのように自称することもできる。
似た言葉に「グラムロック」がある。「派手なロック」というぐらいの意味で、これも、見た目から音楽を分類している例である。
ぴょんこ節
童謡の「兎のダンス」のメロディのように、付点8分や16分音符の組み合わせで出来ている跳ねるようなリズムのこと。
ビートルズの再来
数年おきに、TV、雑誌等で取りざたされる海外の有望な新人バンドのこと。4人組であることが多い。古くは、ザ・ナックなど。
フラットする
歌を歌う際に、実際にあるべき音の高さよりも、すこし低めの音で歌ってしまうこと。
音がふらふらしているという意味ではない。この言葉は、音痴という言葉よりも、指摘された人に対するダメージが少ない。日本人の場合は、実際の音より低めに歌ってしまう人がほとんどで、高めに歌ってしまう人はいないためか、「シャープする」という言葉はあまり聞かない。
フルアコ
フルアコースティックギターのこと。
アコースティックといいながら、実はエレキギターの一種である。アコースティックギターのようにボディ内部は、空洞になっているが、ピックアップ(小型マイク)がついて、アンプにつないで演奏する。BBキングとか、ブルースの大御所が使用するようなイメージのギターである。ジャズの演奏でもよく使用される。
プロ
演奏の上手い人のことをプロと言うように思われがちだが、プロでも演奏の下手な人はいる。逆に、アマでも演奏の上手い人もいる。どの世界でもそうだが、プロとは、それを仕事にして生活している人のことである。なので、たとえ、演奏が下手でも音楽で生計をたてていれば、プロである。「パチプロ」を考えてみると分かりやすい。パチプロとは、パチンコで生計をたてている人たちのことである。ただし、プロ・ミュージシャンは他の世界のプロと比べて敷居が高いためか、完全に音楽で生計をたてている人でなくても、なにかの事務所に所属していて、ある程度、一定した収入があれば、プロと呼んでいる。アルバイトをしていても、プロ・ミュージシャンな人はけっこういるようである。
プログレ
プログレッシブ・ロックを略した言い方。
少し変わったメロディ、変わったコード進行、変わったリズム、変わった演奏など、前衛的な試みを行なうロック。たとえば、プログレには、変拍子を使った曲も多い。
プロ志向
俺たちはメジャーデビューするつもりでバンド活動しているんだ!という意味。
メンバー募集の貼り紙などに、条件として書かれていることがある。しかし、「プロになれたらいいなぁ」ぐらいの意味で書かれていることがあるので、デビューの意思が強い場合には、「完全プロ志向」とか「完プロ志向」などのような形で強調されていることもある。メンバーとして加わるなら、学校や仕事よりも、バンド活動を優先せよ!という意味が込められている。地方で活動している場合は、いずれ、みんなで東京に出て行くから覚悟しておいてくれという意味も含まれている。
ちなみに、これはデビューに関する意思の問題なので、技量的にプロのレベルかどうかまで問うているかどうかはケースバイケースである。
へたうま
歌がハズれている、演奏が雑など、ヘタである状況を、わざと作りだしているような演奏形態。あるいは、意識しなくても、一種の音楽スタイルとして、自然とそうなってしまうような状態のこと。
他人がマネしようとしても、わざとらしくなってしまうなど、容易にはマネできない味が加わっている必要がある。また、実際にはこの人たちは実力があるんだ、と周囲が思っている必要もある。ローリングストーンズが、その典型。
ボイスパーカッション
声だけで、ドラムセットやパーカッションなどのリズムの音を出すこと。ボイパと縮めて言ったりする。しかし、実は純粋に声だけで音をだしているわけではない。その証拠に、マイク抜きで声だけでパフォーマンスしてもらっても、うまくできないはずである。「楽器なしで声だけで音を出している」というよりは、「マイクを楽器として使用している」というのが正しい認識な気がする。バスドラがわりの低い音は、おそらくマイクのカーボン紙に息を吹きつけて、発生させているのではないかと思う。ほかの音もマイクの特性を利用して出しているのではないかと思う。
ポプコン
ヤマハが主催するポピュラー音楽のコンテストのこと。
毎年、優勝した人はメジャーデビューしているが、ヤマハがその年に売りたい楽器を演奏している人がグランプリを取っているのでは、という噂がある。ベースを売りたい年は、ベース奏者がボーカルのバンドが優勝したりとか、そんなようなことらしい。。。