巣が見つかれば、リスの生息は明らかです。巣が見つからなくても、リスがいることがわかる「リスの生活のあと」があります。
図4 マツボックリの食痕(通称エビフライ)
森林公園で採集
守山リス研究会が発足した1990年、本当にニホンリスが生息しているのかどうか分かりませんでした。最初にニホンリスがいると判断できたのは、アカマツのマツボックリの鱗片をかじりとった跡のマツボックリの芯をみつけたときでした。私達はこのリスの食痕を「エビフライ」と呼んでいます。アカマツの木の下を注意して探してみてください。沢山の鱗片とエビフライが根本に落ちている場所がきっとみつかることでしょう。
東谷山、森林公園、小幡緑地では、守山リス研究会がオニグルミを定期的に給餌しています。このオニグルミを食べた殻が見つかれば、リスが生息していることが確認できます。リスも人間と同様、学習をかさねて、上手にオニグルミをかじれるようになるようです。
図6 樹皮が剥かれた木(東谷山で撮影)
林の中で、枯れたヒノキやスギの皮が根本から1m程剥かれていることがあります。どんどん上の方へ剥かれていって、その後全体がつるつるになってしまうこともあります。これはリスが巣の材料として利用しているからです。新しく皮が剥かれた木が見つかれば、リスがその林にいることがわかります。