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├ | タイワンリス | |||||||
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ニホンリスは、哺乳動物の中の、齧歯目(げっしもく)に分類される動物です。哺乳動物とは、ヒトやイヌ、ネコなどと同じように、母親が子供に乳を飲ませて育てる動物のことです。齧歯とは、「かじる歯」という意味で、「齧歯目」の動物は、ノミのように鋭く伸びた上下4本の前歯を持っています。この歯はとてもじょうぶで、齧歯目の動物たちは、この歯を使ってかたい木の実や種を割って食べることができるのです。この歯は、リスが生きている間、ずっと伸び続けるため(1週間で数mm)、歯がすり減らないと、どんどん伸びて歯の反対側のあごにくいこんでしまいます。この歯が一本でも欠けたりすると、リスは生きてはいけません。歯が欠けて不揃いになるとうまく噛みきることができなくなってしまい、欠けていない歯がうまくすり減らなくなって、伸びすぎてアゴが動かせなくなるからです。野生のリスは、ふだんからかたい木や木の実をガリガリかじっているので、歯はいつもちょうど良い長さにすり減っており、歯が不揃いになってしまうことはふつうにはおこりません。
日本には、ニホンリス、エゾリス、エゾシマリスのもともと日本に住んでいた3種のリスと、外国からやってきたタイワンリス、チョウセンシマリスの2種の、合計5種類のリスが生息しています。
「タイワンリスは1935年に伊豆大島の動物園に50匹入れたものが40匹逃げだし、全島に広がり1949年には1万頭に増加しています。」(東京都立大島公園 田畑主任)。
「1951年伊豆大島から50匹江ノ島の動物園に持ってきたが、やはり園から逃げ出し、1961年の江ノ島には数千匹に増加」(江ノ島植物園 長谷川園長)。
タイワンリスは、この江ノ島から鎌倉に広がり、今では数万頭の規模になっているとの報告もあります。また岐阜の金華山においても、昭和初期に岐阜公園で行われた博覧会で展示されたタイワンリスが逃げ出し、野生の状態で繁殖しています(梶浦、1991)。チョウセンシマリスも、ペットとして飼われていたものが逃げ出したりして(カゴヌケという)、繁殖しているとの報告もあります(「全国捕獲実績」によると、茨城と高知でシマリスが各20数匹の捕獲報告があります)。
ニホンリスやエゾリスは、冬眠をしませんが、シマリスやエゾシマリスは、冬になると地下に穴を掘って冬眠をします(表1)。「かつてリスの遊ぶ北大植物園にしようというグループがチョウセンシマリスを9年間にわたって放し続けたが、みんな消えてしまった。それは、無理からぬことで、シマリスが六ヶ月近くも地中で冬眠している間にドブネズミに食い殺されてしまうからである」(阿部、1989)。
項目 | ニホンリス | エゾリス | エゾシマリス | タイワンリス | チョウセン シマリス |
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体 の 大 き さ |
体重(g) | 220〜320 | 300〜410 | 80〜95 | 260〜450 | 90〜100 | |||||
頭胴長(mm) | 180〜220 | 200〜240 | 100〜140 | 200〜270 | 120〜140 | ||||||
尾長(mm) | 150〜170 | 150〜170 | 100〜110 | 160〜200 | 100〜120 | ||||||
生 活 |
冬眠 | しない | しない | 冬眠する | しない | 冬眠する | |||||
巣 | 樹上 | 樹上 | 地下穴 | 樹上 | 地下穴 | ||||||
体 | 耳 | 冬にふさ毛 | 冬にふさ毛 | 耳短い | 耳短い | 耳短い | |||||
色 | 目周辺 | 白い縁どりあり | 体と同一色 | 白い縁どりあり | 体と同一色 | 白い縁どりあり | |||||
腹の色 | 白い | 白い | 白い | 灰茶色 背と同色 |
白い | ||||||
背中色 | 夏は赤茶が強い 冬は灰褐色に |
赤茶色(夏) 灰褐色(冬) |
5本の黒縞 | 灰茶色 | 5本の黒縞 | ||||||
相対的な大きさ |
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