●オール電化住宅●


「オール電化住宅」と聞くと「光熱費が高い」とか「ただ便利なだけ」とか、どちらかというとマイナスのイメージがあるのではないでしょうか。
Y HOUSEでは「地球環境にやさしい快適住宅」の答えのひとつとして「オール電化住宅」を試みました。
自然エネルギーと深夜電力を積極利用することで光熱費は以前の古家の生活より低く抑えることができました。また、設備は必要なものだけを選択して、ただ便利なだけの家にならないようにしました。
ここではそんなY HOUSEの生活のデーターを紹介しています。
ただし、誤解しないで頂きたいのは「オール電化住宅にすれば地球環境にやさしい快適住宅になる」ということではありません。あくまでもオール電化住宅はそのうちのひとつの方法であるという事です。
住み手、環境条件、設備等によっていろいろな答えがあるはずです。

○なぜ、オール電化住宅か?○

Y HOUSEでは次のような理由からオール電化住宅を試みました。
・太陽光発電設備を設置したのでオール電化住宅の方がより積極的に自然エネルギーを利用できる。
・捨てられているエネルギー「深夜電力」を利用するので、エネルギーを無駄にしないうえ、電気料金も安く済む。
・将来、自家発電でエネルギーの自給自足をする場合、オール電化が標準設備となりそうである。

○オール電化住宅の光熱費○

まず、一番気になるのは光熱費だと思います。
Y HOUSEで実際にかかった光熱費は下表のようになっています。
以前の古家での光熱費と比較してみてください。
1999年と2000年7月までが電気、ガス、灯油の生活(ピンクの部分)、2000年9月からがオール電化の生活(水色の部分)です。
年間の合計金額を見ると1999年が¥183,181に対し、2001年は¥88,708(太陽光売電分を差し引かなくても¥150,692と低くなりました)、2002年は¥80,793(同¥136,430)とおよそ光熱費が半分ですむようになりました。
また、古家の場合は1室のみの暖房でしたが、Y HOUSEでは1、2階全てが寒くない暖房で、室内環境も向上しています。

●Y HOUSE光熱費の記録●

1999年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月合計
電気¥8,095¥6,378¥6,264¥6,613¥5,850¥6,749¥7,758¥8,515¥8,507¥5,814¥7,084¥9,140¥86,767
ガス(LP)不明¥11,665¥9,413¥7,602¥9,516¥7,421¥7,094¥5,968¥5,535¥7,973¥8,219¥8,008¥88,414
灯油¥2,000¥2,000¥1,000¥0¥0¥0¥0¥0¥0¥0¥1,000¥2,000¥8,000
合計\10,095¥20,043¥16,677¥14,215¥15,366¥14,170¥14,852¥14,483¥14,042¥13,787¥16,303¥19,148¥183,181
2000年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月合計
電気¥7,031¥7,083¥7,980¥6,795¥7,001¥7,090¥5,709¥13,224¥9,850¥11,296¥15,533¥15,676¥114,276
ガス(都)¥8,077¥7,813¥8,077¥9,025¥6,557¥6,599¥5,022¥2,860¥54,030
灯油¥2,000¥2,000¥1,000¥0¥0¥0¥0¥0¥5,000
合計¥17,108¥16,896¥17,057\15,820¥13,558¥13,689¥10,731¥16,084¥173,306
太陽光¥4,918¥3,161¥3,173¥3,647¥5,961¥20,860
差引合計¥11,166¥6,697¥8,123¥11,886¥9,715¥152,446
2001年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月合計
電気\22,430\18,194\15,891\10,792\8,784\8,458\8,232\8,453\9,648\9,808\12,936\17,066\150,692
太陽光\5,276\5,365\6,809\6,298\5,129\3,113\5,806\3,860\3,454\5,377\5,196\6,301\61,984
差引合計\17,154\12,829\9,082\4,494\3,655\5,345\2,426\4,593\6,194\4,431\7,740\10,765\88,708
2002年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月合計
電気\17,296\14,565\11,500\9,202\8,922\8,858\8,233\7,235\9,295\10,335\12,593\18,396\136,430
太陽光\6,031\5,520\6,185\4,415\4,470\2,471\3,888\5,637\3,081\5,914\3,193\4,832\55,637
差引合計\11,265\9,045\5,315\4,787\4,452\6,387\4,345\1,598\6,214\4,421\9,400\13,564\80,793
2003年1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月合計
電気\16,120\15,727\15,656\11,236\8,464\8,029\8,939\7,927\9,274\9,290   
太陽光\5,664\4,582\6,090\4,301\3,659\2,826\2,547\2,686\3,969    
差引合計\10,456\11,145\9,566\6,935\4,805\5,203\6,392\5,241\5,305    

*「太陽光」とは東京電力に買い取ってもらった電気の代金です。
*古家では「従量電灯B契約」、Y HOUSEでは「電化上手(季節別時間帯別電灯契約)」です。契約の詳しい内容は東京電力のHPで確認してください。


○オール電化住宅の設備○

オール電化住宅のY HOUSEで特徴的な設備は「電気温水器」、「IH調理器」です。
使い勝手はどうなのかを紹介します。

○電気温水器
深夜電力でお湯を沸かして貯めておき、給湯します。
深夜電力時間帯以外でお湯を使い切ってしまうと、お湯が使えませんが、「時間帯別契約」にすれば昼間でも沸き増しすることができます。
給湯温度をコントローラーで設定すればその温度で給湯され、お風呂も湯量を設定すれば自動で湯張りが出来る点はガス給湯器と変わりません。
大きな違いはお風呂の追い炊きが出来ないことです。ぬるくなったら「高温足し湯」といって、60〜80度のお湯を足して湯温を高くします。
また、一日分のお湯をためるのでガス給湯器に比べたら大きな設置スペースが必要です。ほぼ冷蔵庫ぐらいの大きさです。

Y HOUSEでは・・・
お客様が来ても湯量が足りなくなったことはほとんどなく、特に不便を感じたことはありません。
お湯が冷めないよう家族がお風呂に続けて入れば高温足し湯でも不満はありません。
お風呂のお湯も洗濯に使うので、毎日入れ替えても「もったいない」感じはありません。

○IH調理器
磁力線によりなべ自体を発熱させ、調理します。
火を使わないので安全です。
フラットなトッププレートなので掃除しやすい。
土鍋、アルミなべ、銅なべ、ガラスなべなどが使えません。(現在は銅、アルミも使えるものがあるようです)
火力(?)がガスに比べて遜色なく、ガスと同じような感覚で調理が出来ます。

Y HOUSEでは・・・
なんといっても掃除しやすいのがうれしいことです。
電磁波の人体への影響はまだ明快な答えがないので心配です。


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