●エアコンのない暮らし●


Y HOUSEの住人はエアコンが苦手です。
エアコンでの冬の暖房は、頭や顔がボーっとするくらい暑くなっても足元が一向に暖まりません。 夏の冷房は体の芯まで冷えてしまいます。
窓も開けられないような都心で暮らすなら必需品かもしれませんが、ありがたいことにY HOUSEの周囲には涼しい風をつくる緑がまだ残っています。
ですからエアコンの設置は端から考えていませんでした。
ただ、Y HOUSEの周りも今後どのように変化するかわからないので、後付できるように電源は用意しておきました。
冬は蓄熱式暖房(輻射暖房)、夏は風と扇風機と昔からの知恵で暑さをしのいでいます。

○蓄熱式暖房(アクアレイヤーヒーティングシステム)
床下に水の入った袋を敷き詰め、それを30〜35℃の温水にして暖房します。
熱源は電気以外でも可能ですが、少ないエネルギーでの暖房なので、家の断熱性能を高くする必要があります。
アクアレイヤーヒーティングシステムに関する詳細は潟CゼナのHPをご覧ください。

Y HOUSEでは・・・
2階の床に水の入った袋を入れて、2階の床暖房、1階の天井暖房として使っています。
深夜電力と太陽のダイレクトゲインで水に蓄熱します。
1、2階が寒くない状態に保たれていて快適です。
自然エネルギーを利用できる点がうれしいことです。

下の表は2001年1月の1週間の床表面温度の記録です。この週は15年ぶりの寒波で週末(1/20)には雪が降りました。
外壁の表面温度は気温の影響を受けて変化が激しいですが床表面温度には急激な変化がなくほぼ20度以上を保っています。
表中のON、OFFはヒーターのON、OFFです。
普段は深夜電力時間帯(23:00〜7:00)に蓄熱していますが、1月20日のように一日中太陽も出ず寒い日は深夜電力の蓄熱だけでは足りないので朝晩電力時間帯(7:00〜10:00、17:00〜23:00)の17:00から通電して床を温めています。


○猛暑をのりきる工夫


打ち水、すだれ、よしず、氷、夕涼み・・・エアコンのなかった少し前の日本では工夫をして暑さをのりきっていました。
確かにその頃の日本と今とは外部環境が驚くほど変わりました。
コンクリートの建物が増え、砂利道はアスファルト道路に舗装され、自動車が多くなり、雑木林の緑が開発でなくなり、どの家のエアコンからも暑い空気が排出されて・・・熱を貯めるものや熱を排出するものばかりがどんどん増え、涼しい風をつくるものが少なくなりました。
だからと言って一年中窓を閉じて冷房することが快適で楽しいくらしになるとは思えません。

Y HOUSEでは・・・
・風が通るよう窓を配置する。
・2階のベランダの梁によしずを掛け、日陰をつくる。(右写真)
・窓にすだれを掛け、直射日光を家の中に入れない。
・ガラリ付の雨戸を付け、夜風を通す。
などの工夫をしています。
パソコンの前で仕事する時はさすがに暑いので扇風機を使用しています。
夜は寝つきが良いせいもありますが、寝苦しくて目が覚めることはほとんどありません。
エアコンなしでも猛暑を乗り切っています。
困ったことはビールがおいしく、たくさん飲めてしまう事です。あぁ・・・。


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