ギター教則本「ロック完全マスター」

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 年 表 

 人 名 

 曲 目 

 DiscoGraphy 

 テレビ出演 

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 雑誌掲載 

 江戸屋 

〜活動歴〜

Before Debut

  Idle  

Pink Cloud
 (J,L,&C) 

  BAHO  

Psychedelix

  SOLO  

 C,B,& A 

 other 

〜年表〜

〜1975 1976

1977 1978

1979 1980

1981 1982

1983 1984

1985 1986

1987 1988

1989 1990

1991 1992

1993 1994

1995 1996

1997 1998

1999 2000

2001 2002

2003 2004

2005 2006

2007 2008

2009 2010

2011 2012

2013 2014

2015 2016

2017 2018



Char's Home

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昔々、あれは前世紀の20世紀は1975年頃。
洋楽ロックに夢中になった少年はビートルズのように有名になりキャーキャーと女の子にもてるにはギターしかないと悟ったのでした。

まずは親におねだり。ところがエレキを持つと不良になるという先入観もあったのか「もっと大きくなってからね。」で買ってもらえませんでした。
もっと大きくなってからと言っても半ズボンは卒業しあそこも大人の仲間入りしているのだけどなぁと思いながら、街のレコード屋さんの片隅にあるフレッシャー製のミニアンプ付き黒のレスポール・モデルの3万円を横目に見るのでした。

合計1万円を超すお年玉も珍しいことではなくなった世間でしたが少年の集金能力は毎年2500円位。おまけに目先の誘惑に勝てない性格のためお小遣いを貯めるということも出来ず、自分でエレキを買うことも出来ません。

ところが家には中学の音楽の授業で"禁じられた遊び"の実技テストでも使用するクラッシック・ギター(ガット・ギター)があったのでした。

しかしギターを弾こうにも幼稚園の合奏も小学校の音楽の授業も大嫌いだった少年には音楽的素養は全くありません。やはり教科書が必要であろうと街のレコード屋さんの片隅にある楽譜や教則本コーナーを探しに行ったのでした。

数少ないギターの教則本ですがオタマジャクシが並んだものか、歌詞にコードだけが記載された歌集っぽいものしかありません。
その数少ない教則本の中から最初に買ったのは一番優しそうに説明してあり、クラッシックでも演歌でもないフォークギターの教則本でした。

さっそく家に帰り、ドレミのこと、6本の弦のこと、持ち方を確認し、まずは弾いてみようで左手で1箇所だけ押さえてズン(巻き弦)チャッ(ナイロン弦)、ズン・チャッ。「をををー弾けたぁ」

アルペジオの基本を弾けるようになり、Fのハードルも越え、ピックを手にした頃には「何か違う」と少年は思うのでした。
少年がやりたいのは1フレットから3フレットを押さえてアルペジオやジャカジャカとコードストロークをするのではなく、6弦と5弦の3フレットや5フレットを人差し指や中指で押さえて小指をあっちやこっちに移動しながらガッガッとサイドギターしたり、ハイポジションで単音でリード・ギターを弾くことです。

そこで少年は再び街のレコード屋さんの片隅にある楽譜や教則本コーナーを探しに行ったのでした。やはりロックな教則本は無いなと思っていると片隅に



が表紙の

決定版@リットー@ギター・マスター・シリーズ3
プロへの途もこれで開ける「ロック完全マスター」
改訂再版 / 1975年6月20日(改訂初版1974年)
監修者 / 林雅彦
編者 / 萩原暁
発行者 / 輪湖武雄
発行所 / 株式会社 立東社音楽出版部

という教則本がカセットテープ付きで売っているではありませんか。

早速、それを購入し家に帰り練習しようにも手元にあるギターはナイロン弦のクラッシックギター。ピックで弾きチョーキングしてもカセットテープの音とは少し違います。まだまだ少年の苦闘の日々が続くのでした。
それはまだ、わら半紙なロッキンfの創刊前夜、ヤングギター誌もタブ譜付きでエレキ指向になる以前のことでした。



そして時は流れ幣サイトを公開した頃、「BeatlesもZeppもクラプトンもリッチーも凄いサイトが国内外に沢山あるし何をネタにしようかな。そうだ、"チャーでも"やってみるかぁ」と思い、チャーの資料を漁っていると「最初の仕事はギターの教則本」と書いてあります。

「ふーん、ギターの教則本かぁ。・・・もしやあの時の・・・」で実家の物置に封印されたダンボール箱を漁ってみると がありました。

教則本を開きペラペラとめくると


を確認するとそこには「竹中尚人」そして「佐藤準」の名前があるのでした。
そして

を見るとチャーのインタビューでよく名前が登場する萩原暁氏が写真付きでコメントが掲載されているのでした。

ところが教則カセットテープはどうしても見つかりません。数年間、探したけどどうしても見つからなくて21世紀になってから無理を承知で株式会社 立東社様と(株)リットーミュージック様に確認してみました。その節はありがとうございました。しかし何分古い話で記録も無いとのこと。残念です。

チャーの初仕事であると思われる音という魅力もさることながら、少年時代に聴いたあの音をもう一度聴いてみたいものです。それがささやかですが今の夢の一つです。

もしお持ちの方がいらしたならば是非ご連絡頂けないでしょうか。よろしくお願いします。(2003.8.6 記)





ありがとうございます。上記を掲載したところ所有されている方からメールを頂き、私のささやかな夢の一つを叶えて頂けました。

パッケージを見せて頂いたのですが、懐かしさのあまり頭の中はセピア色に染まるのでした。

パッケージの表紙には
ロック完全マスター
併用カセット・60分ステレオ
練習用カセット・テープ付
監修              林雅彦
プロデュース/編者  萩原暁
演奏              竹中尚人 他

と、記載されています。

その扉を開けると2本のカセットテープが収められています。
1本は誤消去防止のツメが折られた60分テープ。そしてもう1本は自分の演奏を録音し聴き直すための30分の練習用テープ。



ご提供頂いた方とは3年前の2000年に情報交換させて頂いたことがありましたが、今回も素敵な情報、本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。(2003.8.23 記)