SUB:小川谷廊下遡行練習会 8/9土曜日 報告

TO:荒川様

FROM:高澤 弘明

-------------練習会はあくまでも練習会でありました---------------


予想通りというか、やっぱり高橋さんは遅れてきた

高速は何処も渋滞していたそうだが、鈴木さんは時間前に着いていた。私はというと、7時を大分回っていたような・・・ 待ちくたびれて、前日1時間半しか眠れなかった私が、寝ようとした頃にいつものように高橋様はやってきた。

そして!支度が 結構長い(;_;)  私も遅い方で、いつも皆様に迷惑を掛けてしまうが、その私が待ち疲れるほど。。。(こんなことを書いているのは内緒 (^+^)

さて、林道には、結構あちこちに沢屋の車があり、穴の平橋の上の駐車場にも我々以外3台程止まっている。あとからタクシーで来て合流するグループもある。ベンツのワゴンも居たよ。バイクもあった。空いているとは言いがたい状況である。

周りのグループを見ると、女性が多いのにビックリ。でも、高橋さん曰く。『みんな、かわいくないね。』---確かに。 そして、足腰もしっかりした人が多く、歩き方も皆、ガニ股だ。どうやら、岩を乗越しているとガニ股になってしまうらしい。沢登りは、女性を日本の母の体型に鍛え上げてしまうようです。

小川谷廊下F1

堰堤を幾つも降りて、出会いを少し遡ると、F1がすぐに見える。F1は2m、乗り越したところはゴルジュで、すぐにF2。大岩のチョックストーンがある5mの滝F2のすぐ上は6mの滝F3

さて、林道を歩き幾つもの堰堤を汗だくで降りていきました。出会いを少し遡ったところで、ペアの遡行者が下ってきたので、お話を伺うと、女性の方が仰るには、水量が多くて、私には登れないとのこと。以前は流木が有ったりしたのだが、流されてしまって、足場が無くなってしまったとのことです。それで、戻っているのだそうです。

そうかあ! それでも、我々は違うぞ、という勢いで登っていくおじさん達。

F1まで行くと、先行パーティが2組ほど居て、全然動かない。しばらく様子を窺うが、動く様子がないので、高橋さんが聞きに行く。

バリバリの沢屋の格好をした男女5名くらいのグループに高橋さんが尋ねる。どうやら、前のグループの人が高巻きをして、滝の上に向かっているらしいとのこと。先行グループは女性を含めたかなりの大人数なのである。

暫く待っていると、滝の上に2名ほど現れ、ザイルを出して、他のメンバーを引っ張り上げ始めた。その間に我々は、装備を確認したり、準備をする。結局、ここでも小一時間ロスした。登り始めた頃は10時半になっていたと思う。

高橋さんが2番目のグループに聞いたときには、我々にはとても行けない、と言っていたそうだが、結局、彼らも最終的に高巻きに入る。でも、かなり手古摺っている様子だ。高巻きは、かなり急な壁で、手がかりが少ない岩場を、慎重に登っていかなければならない(と、見える)。

F2チョックストーン左側        F2チョックストーン右側(流木が斜めに立て掛かっている)

写真左の水流の裏の人は、あとから登ってきた二人組の一人。彼らも結局、高巻いて登っていった。

私がハーケンを打って、スリングを掛けあぶみにした。斜めでツルツルの流木から、スリングに移ろうとしている鈴木さん。右手はリスにアイスハンマーを引っかけている。途中まで上がるも、水流が強く、跳ね飛ばされるのと、手がかり無しのため降参。

勇気ある決断

結局、諦めて帰ってきた。  高巻きの途中まで行った高橋おじさんは、“登れないことはないけど・・・”と言う。  登っても、先も詰まっていて、遡行に時間が掛かると前回と同じ“暗くなってからの下山になる”と鈴木おじさん。  止めときましょうよ、“無理することないッスヨ”と

そして、勇気ある撤退。お疲れ気味のおじさん達のの決断でした。そう、それで良いのだ、と言い聞かせる私であります。

やっぱり、中級は難しいね、とは鈴木おじさん言です。私も同感。

そのあとに、短パンの旦那と、細身の奥さんのペアが登っていった。2mの滝もザイルでビレイされていた奥さんだったがその後はどうなったことか?

私の後ろにその奥さんが写っています。

傷ついたこころ

山を下りる途中で壁を登ったりヘツッたりの補償行動?で、小川谷で傷ついたプライドを癒す。鈴木おじさんは、「寝不足で調子が悪い。」とぼやいていました。「そうですよ、そんなときに無理して登っても、ろくなことがないですから。」と、調子を合わせているのは誰でしょう?

     

世附川の河原で、食事をして、懸垂下降の練習。そしてハーケンの乱打、ヘツリに落水、ついには川での泳ぎ、、、癒されない思いを発散するおじさん達でありました。

その後、夕方まで川で遊んで、前回と同じ露天風呂に入りに行き汗を流しました。しかし、時間が早かったためか、女性の入浴はなく、人気のない寂しい女風呂を覗いただけにとどまりました。

そして、そのあとの打ち上げ、一杯やるところはなかなか決まらず、二転三転して、かなりの時間が経って、世附川までもどり、そこで、屋根はあるものの風雨の中での宴会がモヤモヤと続くのでした。

しかし、高橋さんが翌日の予定に、大事な家の引越が入っているため、皆、車の中で一眠りしたあと、夜中の2時に解散とし、三々五々散っていくのでありました。ううっ、大変。。。 因みに私は家に着いたのが朝の4時近くでした。


流れに逆らわないのがコツ?

荒川さんも、岡山さんも、前田さんも、小川谷に来なくて正解でした。まあ、来たら展開は違っていたと思いますが、増水は確かなようで、小川谷からの戻りに登ってきた、これまたペアの遡行者と話をしたら、前回も水量が多くて登れなかったとのこと。

でもお、、、小川谷は水量が多い方が面白そうなところなのですが・・・技術、体力、気力の何れかに劣るところがあると、楽しむ以前の問題になってしまいますね。

まずは気力がないと、何回行っても同じかも知れないと思う今日この頃です。勿論、無理することはなく、気が乗らないときは、撤退する勇気が必要と認識しています。でも、気が乗っているときは、多少の無理がないと、技術およびレベルの向上は望めないということは間々あります。そして、その気が乗る状況を作り出せるかどうかが、巡り合わせ、ご縁のものだと。ロジカルな見方でない、別の観点、次元から見て、流れを読むことが、大自然の前には必要でないかと、考えてしまう私はチョット考え過ぎでしょうか...

というわけで、今回も流れに乗れない展開がいろいろあったような気がします。

とどめ

それから、穴の平橋から車で降りて、他の沢を物色中に、警察の車が登ってきて、通行禁止だとマイクで騒いでいました。そのパトカーが上っていったときに、降りてくるまでに、本当に通行止めにしてやろうと思い、道に岩を並べていたところ、以外と早く降りてこられてしまいました(パトカーが降りてくるのを先に気がついたので、大分片付け終わっていたが、パトカーの人に、!!!何をやっているんだ!!!と言われてしまったのは私です)。

人相の悪い警察官(私服っぽかった)で、怒りまくっていて、此処は通年、通行禁止だと言います。入り口には期間限定通行止めの看板が立っているし、行政センタの林道課にも確認したと言ったら、「林道課の奴を怒っておく!」と言う始末。此方も、ビールを飲んでいたこともあるうえ、岩を片付る不審な行動を見せてしまったので、あまり突っ込んでお話をせずに、今回は許してやりました。運がいい奴だ。

シンボリックな現象

今回も夕方からは雨。夜は風雨ともにときどき強く、台風の余波を思わせるような天気ででした。このメンバーは沢登り教室のときから、こんな天気のときが多いんです。

結論

巡り合わせってあるんですね。

そんなわけで、今回、撤退したのは正解だったと思っております。(小川谷は今度一人で行こうかなと、独り思っていたりして...???)

以上で報告を終わります。(;_;) 秋のような涼しい夜中に、これをバネに次に生かすぞと決心するのは、本厄のまっただ中の私でありました。でも、今年は無理しないようにします。

P.S.過日、鈴木おじさんからFAXが入りました。小川谷は心残りであると・・・ また、チャレンジして、必ず登りたいと・・・ 私が風邪を引いていないか心配であると・・・ あたたかいメッセージを頂きました。


いやあ、それにしても恥ずかしいなあ・・・ こんなのアップしちゃって良いのでしょうか? まあ、素人がやっていることだから、笑ってやって下さい。でも、装備だけは一丁前だからなあ、、、ああ、やだ!(;-;)


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