2017年度


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● 首都大学東京 都市教養学部 人文・社会系 国際文化コース 表象文化論分野 / 首都大学東京大学院 人文科学研究科 文化基礎論専攻 専任教員

※大学院の研究生についてお問い合わせいただくことがありますが、所属分野では研究生の受け入れをしていません。

※研究室訪問にも対応していません。おたずねになりたいことがありましたら、メール等でご連絡ください。


2017年度の授業については以下のとおりです。(2017.04.05現在)


大学院 芸術表象論研究・特論 金曜日 3時限 前期
1.授業方針・テーマ
《表象文化論の重要文献の講読》
表象文化論の研究において役立つと考えられる、文学と視覚文化にかんする論文3点(いずれもリヴィア・モネという研究者によるもの)を関連資料を適宜参照しながらゆっくりと読んでいく。(昨年度も同じモネの論文を取り上げたが、今回の論文はまったく独立したものであり、昨年度の内容が前提となるわけではまったくない。)

2.習得できる知識・能力や授業の目的・到達目標
表象文化論の基礎理論にかんする幅広い知識や教養を身につけ、さまざまな文化的事象の理解に役立てられるようにする。
文学と視覚文化の関係について洞察を深める。
文献の扱い方を学び、本の読み方について考える。

3.授業計画・内容
第1回:イントロダクション(発表の割り当ても)
第2〜15回:演習形式での文献講読と関連事項の検討

4.テキスト・参考書等
(1)リヴィア・モネ「サロメという故郷──尾崎翠の「映画漫想」におけるナジモヴァ論、変装のドラマツルギー、そして女性映画文化宣言」、尾崎翠フォーラム実行委員会編『尾崎翠を読む 講演編T』(今井出版、2016年)所収。
(2)リヴィア・モネ「幽霊的な女たち、置き換えられた女性性、そして男性家族小説──中上健次の二つのテクストにおける暴力、ジェンダー、そしてセクシュアリティの政治学」、『批評空間』(第II期10、11号、1996年)所収。
(3)リヴィア・モネ「母=他者としての芸術家のセルフ・ポートレート──柄谷行人における数学、自伝、ヴィジュアル性」、『現代思想』1998年7月臨時増刊号所収。
(4)関連資料(各種論文等)
*eラーニングシステム(kibaco)を通してテキストと関連資料を配付する。モネのテクストはこの順番であつかっていく。
*(2)では中上健次の2つの短編、「不死」(『熊野集』、1984年)と「重力の都」(『重力の都』、1988年)が取り上げられている。両者の電子テキストも用意しておく。

5.成績評価方法
平常点。

6.特記事項
受講者は4月の早い段階でkibacoの本授業に自己登録し、テキストの内容をある程度把握したうえで、かならず初回に出席すること。
※履修希望者は4月12日までに担当教員にメール(wakagi[at]a.email.ne.jp)で連絡すること。


大学院 芸術表象論研究・特論 金曜日 3時限 後期
1.授業方針・テーマ
《表象文化論の基本文献の講読》
この授業では表象文化論を学ぶうえで重要な基礎的文献、古典的名著を批判的に読み進める。今年度後期は、60年代に新しい批評の地平を切り拓いたともいえるスーザン・ソンタグ『反解釈』を取り上げ、同書所収の「反解釈」、「様式(スタイル)について」、「《キャンプ》についてのノート」、「惨劇のイマジネーション」、「ハプニング──ラディカルな併置の芸術」を(適宜英語原文を参照しながら)ゆっくりと読んでいく。

2.習得できる知識・能力や授業の目的・到達目標
表象文化論の基礎理論にかんする幅広い知識や教養を身につけ、さまざまな文化的事象の理解に役立てられるようにする。
文献の扱い方を学び、本の読み方について考える。
幅広い教養と柔軟な思考から生まれるテクストがいかなるものであるかを読書をとおして確認する。

3.授業計画・内容
第1回:イントロダクション(発表の割り当ても)
第2〜15回:演習形式での文献講読と関連事項の検討

4.テキスト・参考書等
テキスト:スーザン・ソンタグ『反解釈』、高橋康也ほか訳、ちくま学芸文庫、1996年。各自購入すること。参考資料等については、eラーニングシステム(kibaco)を通して配付する。

5.成績評価方法
平常点。

6.特記事項
テキストを入手したうえで、かならず初回に出席すること。
※履修希望者は10月1日〜4日のあいだに担当教員にメール(wakagi[at]a.email.ne.jp)で連絡すること。


学部 表象文化論基礎理論/表象文化論入門 火曜日 4時限 前期
1.授業方針・テーマ
《記号論と構造主義》
表象文化論の諸理論のなかでも基本中の基本ともいえる記号論と構造主義をあつかう。関係する学説とその背景、主要な概念・テクニカルタームのほか、基本的な分析ツールとその利用法、過去の理論的実践の成果などを学ぶ。講義は受講者にまったく予備知識がないことを前提として行なう。なお、ここでは思想的・哲学的側面よりも、芸術作品や文化的事象の分析や理解に必要な基本的思考法としての側面を重視しながら講義する。

2.習得できる知識・能力や授業の目的・到達目標
表象文化論研究に必要不可欠な、記号論と構造主義にかんする基礎的な知識と教養を身につける。
関連する諸理論を学ぶのに必要な基礎的なことがらと基本的な考え方を学ぶ。
具体的な目標としては、たとえばロラン・バルトの理論的著作に自力で読み進められるくらいの知識の獲得をめざす。

3.授業計画・内容
第1回:イントロダクション[ふたつの「誤謬」](ニュー・クリティシズム)
第2〜3回:ソシュール言語学の基本的な考え方[シニフィアン/シニフィエ、ラング/パロールなど]
第4〜5回:記号論の基本的アプローチ[デノテーション/コノテーションなど](ロラン・バルト)
第6回: 隠喩/換喩(ロマン・ヤーコブソン)、アイコン/インデックス/シンボル(チャールズ・S・パース)
第7回:構造主義の考え方とその歴史的背景(クロード・レヴィ=ストロース)
第8回:中間試験と前半のまとめ
第9回:物語の構造分析:物語論(1)(ウラジーミル・プロップ,バルト)
第10回:テクスト分析[シニフィアンス](バルト、ジュリア・クリステヴァ)
第11回: 物語論(2)(ジェラール・ジュネット)
第12回:作品/テクスト、「作者」(バルト、ウェイン・ブース)、ロシア・フォルマリズムの理論
第13回: ヤーコブソンの詩学、間テクスト性(ミハイル・バフチン、クリステヴァ)、「第三の意味」(バルト)
第14回:期末試験と解説
第15回:まとめ

4.テキスト・参考書等
eラーニングシステム(kibaco)を通じて講読資料等を適宜配付する。

5.成績評価方法
(1)平常点(5%)、(2)中間&期末試験[小レポートをふくむ](95%)
*試験の点数の一部を講読資料にかんするレポートに割り当てる。

6.特記事項
過去に《記号論と構造主義》を履修した者はこの授業を再度履修することはできない。


学部 表象文化史B 火曜日 5時限 前期
1.授業方針・テーマ
《「キャラクター」研究》
現代のポップカルチャー(あるいはサブカルチャー)の考察においてきわめて重要な役割を果たす用語のひとつに「キャラクター」がある。斎藤環『キャラクター精神分析──マンガ・文学・日本人』を読みながら、「キャラクター」がキーワードとしてどのような意味を担っているのか、そしてそれによって何が読み解けるのかを検討していく。

2.習得できる知識・能力や授業の目的・到達目標
現代のポップカルチャー、サブカルチャーを理解するためのキーワードに習熟する。
現代文化のさまざまな側面をひとつのキーワードを軸に読み解いていく文化分析の手法を学ぶ。
文化的事象の捉え方、さらにはみずからのものの見方に批判的なまなざしを向けられるようにする。

第1回:イントロダクション(発表の割り当ても)
第2〜14回:文献講読と関連事項の検討
第15回:まとめ

4.テキスト・参考書等
斎藤環『キャラクター精神分析──マンガ・文学・日本人』、ちくま文庫、2014年。授業ではこの版を使用する。各自購入のこと。

5.成績評価方法
(1)発表・報告、授業への参加・貢献度(70%)、(2)レポート(30%)。〔(1)のみでの評価もありうる。〕

6.特記事項
テキストを入手し、内容を確認したうえで、かならず初回に出席すること。履修希望でありながら初回に出席できない者は早めにこちら(wakagi[at]a.email.ne.jp)に連絡すること。場合によっては履修を制限をする。


学部 表象文化史B 火曜日 5時限 後期
1.授業方針・テーマ
《芸術作品における異界の表象》
異界(異世界)において、あるいは異界に行くことによって展開する物語は、民話や神話だけでなく、現代のさまざまな芸術作品にも登場してくる。前者においてそれはいわば内在するひとつの型となっており、後者においては物語を展開させるひとつの手法もしくはモチーフとなっているという違いはあるが、どちらにとっても異界が物語を支える本質的な構成要素となっている点はかわらない。いいかえれば、異界は私たちの関心を惹き付ける場所としてありつづけているということだ。その一方で異界がつねにこの世界(の現実)との対比において存在し、それを照射するものでもあるという事実も忘れてはならない。このような異界──さしあたり民俗学の異界とファンタジーの異界という2つの領域に分けて考えていくことになるだろう──をめぐる想像力のあり方を、おもに比較的最近の作品(映画、アニメーション、マンガ、小説、絵画など)をあつかう論文を読みながらさぐっていくことにしたい。

2.習得できる知識・能力や授業の目的・到達目標
異界をめぐる物語という、伝統的な物語形式を支える美的想像力のありようを理解する。
特定の物語を表現するさまざまな芸術作品を知り、その形式を分析する手法を検討する。
現代の多様化する美的創造のあり方をとらえるための手立てを模索し、文化的・芸術的事象の自分なりに解釈し、言語化する能力を身につける。

3.授業計画・内容
第1回:イントロダクション(発表の割り当ても)
第2〜14回:演習形式での文献講読と関連事項の検討
第15回:まとめ

4.テキスト・参考書等
テキストと関連資料はeラーニングシステム(kibaco)をとおして配付する。たとえば以上のような本に収められた文章をテキストとする。
 石岡良治『「超」批評」 視覚文化×マンガ』、青土社、2015年。
 ウンベルト・エーコ『異世界の書──幻想領国地誌集成』、三谷武司訳、東洋書林、2015年。
 大野寿子編『超域する異界』、勉誠出版、2013年。
 小松和彦『異界を覗く』、洋泉社、1998年。
 佐々木高弘『怪異の風景学』(2009)、古今書院、2014年。
 『文学』第2巻第6号(2001年11-12月)(特集=増殖する異界)、岩波書店
 そのほか『ユリイカ』などの雑誌。
詳細なリストは開講時に配布するが、具体的にはたとえば水木しげる、宮崎駿、諸星大二郎、『指輪物語』、江戸時代の絵画、現代日本の小説、初期映画、ライトノベルなどにかんする論文をあつかうつもりでいる。後期を迎える早い段階でテキスト配布の準備をするので、履修希望者はkibacoに自己登録して、テキストを入手すること。

5.成績評価方法
(1)発表・報告、授業への参加・貢献度(70%)、(2)レポート(30%)。〔(1)のみでの評価もありうる。〕

6.特記事項
履修希望者はkibacoでテキストの内容を確認したうえで、かならず初回に出席すること。履修希望でありながら初回に出席できない者は早めにこちら(wakagi[at]a.email.ne.jp)に連絡すること。場合によっては履修を制限をする。


学部 表象文化論演習 金曜日 3時限 前期
1.授業方針・テーマ
《表象文化論の重要文献の講読》
表象文化論の研究において役立つと考えられる、文学と視覚文化にかんする論文3点(いずれもリヴィア・モネという研究者によるもの)を関連資料を適宜参照しながらゆっくりと読んでいく。(昨年度も同じモネの論文を取り上げたが、今回の論文はまったく独立したものであり、昨年度の内容が前提となるわけではまったくない。)

2.習得できる知識・能力や授業の目的・到達目標
表象文化論の基礎理論にかんする幅広い知識や教養を身につけ、さまざまな文化的事象の理解に役立てられるようにする。
文学と視覚文化の関係について洞察を深める。
文献の扱い方を学び、本の読み方について考える。

3.授業計画・内容
第1回:イントロダクション(発表の割り当ても)
第2〜15回:演習形式での文献講読と関連事項の検討

4.テキスト・参考書等
(1)リヴィア・モネ「サロメという故郷──尾崎翠の「映画漫想」におけるナジモヴァ論、変装のドラマツルギー、そして女性映画文化宣言」、尾崎翠フォーラム実行委員会編『尾崎翠を読む 講演編T』(今井出版、2016年)所収。
(2)リヴィア・モネ「幽霊的な女たち、置き換えられた女性性、そして男性家族小説──中上健次の二つのテクストにおける暴力、ジェンダー、そしてセクシュアリティの政治学」、『批評空間』(第II期10、11号、1996年)所収。
(3)リヴィア・モネ「母=他者としての芸術家のセルフ・ポートレート──柄谷行人における数学、自伝、ヴィジュアル性」、『現代思想』1998年7月臨時増刊号所収。
(4)関連資料(各種論文等)
*eラーニングシステム(kibaco)を通してテキストと関連資料を配付する。モネのテクストはこの順番であつかっていく。
*(2)では中上健次の2つの短編、「不死」(『熊野集』、1984年)と「重力の都」(『重力の都』、1988年)が取り上げられている。両者の電子テキストも用意しておく。

5.成績評価方法
平常点。

6.特記事項
受講者は4月の早い段階でkibacoの本授業に自己登録し、テキストの内容をある程度把握したうえで、かならず初回に出席すること。大学院との共通授業だが、その点は気にする必要はない。ただし、人数によって履修制限をすることがある(必要があれば事前にメール[wakagi[at]a.email.ne.jp]で相談すること)。


学部 表象文化論演習 金曜日 3時限 後期
1.授業方針・テーマ
《表象文化論の基本文献の講読》
この授業では表象文化論を学ぶうえで重要な基礎的文献、古典的名著を批判的に読み進める。今年度後期は、60年代に新しい批評の地平を切り拓いたともいえるスーザン・ソンタグ『反解釈』を取り上げ、同書所収の「反解釈」、「様式(スタイル)について」、「《キャンプ》についてのノート」、「惨劇のイマジネーション」、「ハプニング──ラディカルな併置の芸術」を(適宜英語原文を参照しながら)ゆっくりと読んでいく。

2.習得できる知識・能力や授業の目的・到達目標
表象文化論の基礎理論にかんする幅広い知識や教養を身につけ、さまざまな文化的事象の理解に役立てられるようにする。
文献の扱い方を学び、本の読み方について考える。
幅広い教養と柔軟な思考から生まれるテクストがいかなるものであるかを読書をとおして確認する。

3.授業計画・内容
第1回:イントロダクション(発表の割り当ても)
第2〜15回:演習形式での文献講読と関連事項の検討

4.テキスト・参考書等
テキスト:スーザン・ソンタグ『反解釈』、高橋康也ほか訳、ちくま学芸文庫、1996年。各自購入すること。参考資料等については、eラーニングシステム(kibaco)を通して配付する

5.成績評価方法
平常点。

6.特記事項
テキストを入手したうえで、かならず初回に出席すること。大学院との共通授業だが、その点は気にする必要はない。ただし、人数によって履修制限をすることがある(必要があれば事前にメール[wakagi[at]a.email.ne.jp]で相談すること)。


学部 表象文化論入門 金曜日 4時限 前期
1.授業方針・テーマ
《学術論文作成演習》
学術論文の書き方の基礎を学ぶ。授業のレポートから卒業論文まで、論文という形式の文章を執筆するには、ある特定の知識、作法、約束事を身につけておく必要がある。具体的には、たとえばテーマ設定の仕方、論述の組み立て方、引用の仕方、註のつけ方、文献表の作り方、文献表記の方法などだが、本授業では、それにくわえて資料収集の方法、文献の批判的な読み方など論文執筆の準備にかかわることについても考えていきたい。その過程で口頭での発表や報告の基本的な作法を学ぶことも視野に入れる。なお、ひとくちに「論文」といっても学問領域によってルールや作法が異なるが、ここでは当然ながら表象文化論と呼ばれる学問領域におけるそれを念頭に置いている。

2.習得できる知識・能力や授業の目的・到達目標
学術論文を作成するための基礎知識を習得する。
論文という形式の文章の特徴・特質を理解する。
さまざまな文献を批判的に読み解く能力を身につける。
学術的な手続きを踏まえながら、自分なりに論文というかたちで考えをまとめられるようにする。

3.授業計画・内容
第1回 イントロダクション
第2回 論文という形式の文章について
第3回 文献の取り上げ方
第4回 文献表記の方法
第5回 文献一覧の作り方
第6回 引用の仕方
第7回 註のつけ方
第8回 テーマ設定の仕方
第9回 資料収集の方法
第10回 論述の組み立て方
第11回 文体について
第12回 注意点の再確認(出典の明記、書式の統一、引用個所の確認・照合など)
第13回 文献の扱い方のまとめ
第14回 各種資料(文献以外)の扱い方
第15回 まとめ
*上記以外に、表象文化論のさまざまな論文の批判的読解ならびに構成の分析を適宜行なう。

4.テキスト・参考書等
教科書:佐藤望ほか『アカデミック・スキルズ──大学生のための知的技法入門』(第2版、慶應義塾大学出版会、2012年)。各自購入すること。
eラーニングシステム(kibaco)をとおして参考資料等を適宜配付する。受講者は4月の早い段階で自己登録すること。

5.成績評価方法
(1)平常点[提出物、授業での各種作業など](50%)、(2)学期末レポート(50%)。
正当な理由がある場合をのぞき、欠席が4回を超えた時点で単位取得の資格を失う。

6.特記事項
過去に《学術論文作成演習》を履修した者はこの授業を再度履修することはできない。



学部 芸術表象論/表象言語の諸問題 金曜日 4時限 後期
1.授業方針・テーマ
《ロック、時代、文化》
1960年代、ロックは時代を代表/象徴する音楽となり、社会的・文化的影響力を増していった。そこで花開いたロック文化は、70年代に入ってよりいっそう大きく発展する一方で、急速に商業化され、ジャンルのあり方も大きく変容していく。このような60年代から70年代のロックの特質を、それが結びつく社会的・文化的状況も視野に入れながら──そしてさまざまな音源も紹介しながら──検討していく。とりわけ映画・映像、ポスター、アルバム・ジャケット、ファッションといったヴィジュアル・カルチャーとのかかわりには注目したい。なお、本授業が対象とする時代は、上記のとおり60‐70年代であり、それ以後のロック文化との接続は受講者各自で行なっていただきたい。

2.習得できる知識・能力や授業の目的・到達目標
音楽ジャンルとしてのロックならびに文化としてのロックにかんする知識や教養を深める。
芸術テクストをコンテクストとの関連において理解する手法を習得する。
芸術作品が生まれる社会、文化、時代に注目し、作品が不可避的に帯びる歴史性を批判的に捉えられるようにする。
これまでなじみのなかった芸術作品との出逢いの場を創出することも目的のひとつとする。

3.授業計画・内容
(予定)
第1回:イントロダクション
第2〜3回:モンタレー・ポップ・フェスティバルとサマー・オブ・ラブ(1967)
第4〜5回:フラワー・ムーブメントとサイケデリック・アート
第6回:ウッドストック(1969)と60年代の終焉
第7回:60年代後半から70年代前半にかけてのロックの多様な展開
第8回:ボブ・ディランとブリティッシュ・インヴェイジョン
第9〜11回:日本のロック
第12回:ジャズ、ソウルなど他ジャンルとの融合
第13回:ロックの商業化とロック・イン・オポジション
第14回:70年代から80年代へ、ロックの大衆化とMTV
第15回:まとめ

4.テキスト・参考書等
eラーニングシステム(kibaco)を経由して講読・参考資料を配付する。受講者は後期開始後なるべく早い段階で自己登録すること。

5.成績評価方法
(1)学期末レポート(50%)、(2)平常点(400字程度のアルバム・レビュー最低3本をふくむ)(50%)。

6.特記事項
かならず初回に出席すること。携帯電話の使用(時計としても)、居眠り、“内職”は不可とする。
このテーマに興味があれば、とくに予備知識がなくてもよい。ただし、CD、インターネットなどさまざまなメディアをとおして多くの音楽を聴いてもらう。



学部 表象文化論基礎B[教養科目] 火曜日 4時限 後期
1.授業方針・テーマ
《イメージとことば》
映像作品について語るとき、私たちはどのような「ことば」をもちいればいいのだろうか。この問いから出発し、映像にまつわるさまざまな問題について、多くの文章を書きながら考えていってもらう。
取り上げるのはミュージック・ヴィデオやカートゥーン映画、アニメーション映画(ただし日本の「アニメ」はあつかわない)など。そこにあらわれているイメージを愛で、楽しみ、おもしろがりながら、関連するさまざまな問題を検討していく。作品を自分の目でしっかりと観ることを何よりも重視する。

2.習得できる知識・能力や授業の目的・到達目標
映像文化にかんする知識と教養を身につける。
自分の文化的事象の捉え方に批判的なまなざしを向け、それを相対化できるようにする。
これまでなじみのなかった芸術作品との出逢いの場を創出することも目的のひとつとする。

3.授業計画・内容
第1回:イントロダクション
第2回〜第6回:映像と音(楽)
第7回〜第10回:アニメーションの多様な手法
第11回〜第14回:ミュージック・ヴィデオとそのさまざまなコンテクスト
第15回:まとめ

4.テキスト・参考書等
テキストはとくに指定しない。参考書は授業でその都度紹介する。

5.成績評価方法
(1)中間レポート・学期末レポート[課題は授業で発表。掲示等はしない](60%)、(2)平常点 [初回の小レポート、授業時のコメントシートなど](40%)。
なお、提出期限を過ぎたレポートはいかなる理由があっても受け取ることができない。

6.特記事項
かならず初回に出席すること。まじめに授業に取り組める者にかぎる。携帯電話等の使用(時計としても)、居眠り、“内職”は「不可」とする。
映像作品はひとによって受けとめ方がことなるのであえて書いておくと、(芸術作品にしばしば登場する)変わったもの、退廃的なもの、グロテスクなもの、エロティックなもの、とっぴなもの、未知のもの、「わからない」ものを受け入れられる者以外は受講しないほうがいいと思う。
【注意】初回に発表するテーマで小レポートを提出してもらう。これを履修の要件とし、未提出者は登録しても単位は取得できない。(初回欠席者は注意すること。)





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