He162のキットについて
第二時大戦末期、連合軍の航空攻撃に対してジェット機による反撃を計画したドイツ空軍は、簡易な
機体にジェットエンジンを搭載したフォルクスイェーガー計画を実施した。驚くべき早さで開発された
このHe162は、当初の目的とはかけ離れ、初心者パイロットでも乗りこなせるような国民戦闘機
どころか、ベテランでないと、とても飛ばせないトリッキーな癖を持つ機体であった。
さて、ドラゴンのこのキット、1/48のスケールダウンしたもので、1/72のMe109よりもさらに
小さく、戦闘機としては、最も小型な部類でしょう。
(レベルから、新製品のアナウンスがありましたので、2005年には1/32で楽しめそう)He162の
キットとしては、現在手に入る可能性のある唯一のものではないでしょうか。(TAMIYAから、
その後1/48で発売)キットの出来としては、まだドラゴンが飛行機キットに慣れていない頃に開発
されたものなので、ハメ合わせやスジ掘り、動翼の表現、全体のデッサンなどまだまだで、きちんと
作ろうとすると、小さいくせにえらく手間のかかる製品です。
筋彫りを埋めてから、掘り直すのは手間なので、やめておきました。外形で一番気になる機首の
修正は、左右幅をつめて、天地をパテで延ばしてあります。各動翼は、普通の筋彫りなので、
断面形が流線形になるようにカッターで掘り直しました。固定タブも作ったのですが、写真ではよく
解らず、残念です。
塗装の方は、この機体のカラー図は、さまざまな洋書にも取り上げられていますが、写真を見比べた
上で自分なりの解釈で仕上げました。上面のグリーンはRLM82の指定ですが、標準の81/82の2色
塗分けでもおかしくないと思います。2色の明度差は低いため、本に載っている写真では、どちらとも
判別できません。エンジン吸気口の塗分けは、黄、赤、銀の諸説がありますが、Me262と同様に
エンジンの交換時間が短いため、無塗装の銀と解釈するのが自然でしょう。機体番号は11と20には
明度差があるようなので、黄色と白のデカールを選択。部隊マークは魔人が背景より暗いので、
黄色いデカールの方を選択し、魔人をオレンジで塗り直しました。(背景はブルーの可能性も高い)
しかし、写真を撮ってからわかったのですが、こう小さいキットだと、リアルに見せるのが困難だと
いうこと。そろそろ210万画素以上のデジカメにして、もうちょい大きいキットを作ろうと思いました。
(今は1,000万画素当たり前ですね)
なお、今回の合成写真は昔の雰囲気を出すために、わざと彩度を低くして、粒子を荒れた感じに
仕上げています。キットのボロ隠しにもなりますし(汗)