シリアル番号 | 1081 |
書名 |
超ヤバい経済学 |
著者 |
スティーヴン・D・レヴィト、スティーヴン・J・ダブナー |
出版社 |
東洋経済新報社 |
ジャンル |
経済学 |
発行日 |
2010/10/6第1刷 2010/10/29第2刷 |
購入日 |
2011/05/27 |
評価 |
優 |
原題:Super Freakonomics by Steven D. Levitt and Stephen J. Dubner
サブプライム騒動でマクロ経済学はまったく意味のない学問であることが証明されてしまった。この本は大学の先生や相撲取りがインチキするインセンティブが何であるかを理解することが大切と教える。
文系経済学がアダムスミに始まって人は神のような視点をもたなくとも合理的に行動するという前提で構築されていたが、じつはまったく違う。人は見える範囲の情報に基づき行動を決めている。だからかマクロ経済学はバブルやサブプライムを予測できないし、原子力村という村が出現して原発バブルが発生することも防止できない。バブルが破裂して初めて知るという実例を売春婦の経済学で実証している。
環境問題は今にはじまったことではない。ロンドン、パリ、ニューヨーク、シカゴなどの大都市は馬車の発達のおかげでできた。しかし大都市は馬がいなくては生き延びられず、馬の糞公害のために馬がいては生き延びられないということになった。しかし自動車の発明のおかげで馬から自由になった。
このアナロジーでゆけば東京は原発がなければ生きられず、放射能公害のために原発はやめられないということになった。しかし太陽光発電のおかげで原発から自由になれるという命題に置き換えられる。
炭酸ガスを減らしても温暖化は進行するだろう。なぜなら空気中の硫黄酸化物を浄化したおかげで温暖化が進んだからだ。など常識が間違っていることが沢山暴かれる。たとえば色の暗い葉っぱを持つ木を植えると温暖化が進む。太陽光発電は黒く太陽光を良く吸収するので かえって温暖化がすすむ。だから太陽光発電は温暖化防止目的ではなく、化石燃料代替として考えるべきなのだ。そして地球の平均気温は実は下がっている。どうしても寒冷化させたいなら 、成層圏に硫黄酸化物を散布すればローコストで寒冷化可能といった具合だ。
ようするに世の中のリーダーと称する人間が唱える説は疑ってかかれということ。
カオス関連の本はこの他にも、007、053、054、055、056、131、299、308、442、710、1022、1062、1078、1082
Rev. June 3, 2011