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私が作ったマニュアル

2008.11.16. 掲載
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心に生きることばを書いてちょうど6年が過ぎた機会に、全部に目を通して、補足、修正、追加を行い、補足・修正・追加分を掲載したばかりだというのに大きな欠落を見つけた。そこでこれを独立して、「マニュアル」のタイトルを付けて掲載するとともに、心に生きることば第3章:教育の個所に追加した。

「心に生きることば」で、自分の生き方の総まとめをしたと思っていたが、この「マニュアル作り」が脱落していた。それは、あまりにも日常的に行なってきた行動パターンなので、自分の意識にのぼらなかったのだと思う。ふり返ってみると、私ほど「マニュアル作り」を行なってきた者はあまりいないのではなかろうか?

マニュアルと言っても、教育を目的とする本格的なものから、手順集のようなものまであるが、いずれも実用を目的としている。手許に残っている最初のマニュアルは、大学にいたころ(1970年前後)に、「人工心肺操作の実際ー特に直視下心臓手術に関してー40ページ」、「圧規制型レスピレーター使い方の実際74ページ」、「心臓外科術後患者管理メモ28ページ」、「人工心肺回路OU型シリーズの使い方16ページ」を研修生、学生や看護師、技師のために書き、「電話の話し方 17ページ」を研究室の事務員のために作った。

開業してからは、職員用にレセプトコンピュータの使い方から始め、野村医院勤務マニュアルに発展し、8版まで改訂した。これがある医療出版社の目に留まり、医院勤務者の実務マニュアルとして出版された。

このサイトに掲載しているマニュアルのタイトルを、サイトマップで順に調べて、以下の50タイトルが確認できた。掲載タイトルが現在450なので、その11%を占める。中でもパソコンと動画技法に集中している。

その50タイトルの中で、職員などの教育用マニュアルの類はわずか4タイトルしかなく、残りは自分のための手順集である。「私はこのような手順で問題に対処しました。もし、良ろしければ、この手順をご利用下さい」というものばかりである。もともと記憶力に劣る方だが、年齢を重ねるごとにその程度はひどくなり、時間をかけ苦労して得た結果を、1日も経たぬのに忘れてしまうことがしばしば起る。そして、最初から同じことをくり返してしまう。

それを避ける年寄りの知恵として、自分のために記録することを行なってきた。自分のためだからと言って、メモ程度にしておくと、あとでチンプンカンプン、何を書いたのか分らなくなることを何度も経験した。そこで、他人が読んで分る正式なマニュアル形式にすることにした。それを10年以上も続けている。

以下、このサイトに掲載している 2008.11.16. 現在のマニュアル形式のタイトルを列挙しておく。

<ことば>
●その他の記録
勉強覚え書き 
私の「(超々)整理法」  
●言語
BOW式英語音声表示記号

<音楽>
●記譜法
実用abc譜  
abc譜のABC

<映像>
●動画技法
アナログテープのデジタル保存
DVD制作第1号で使った技法  
DVD制作の小さな工夫  
アナログディスク(LD)からのDVD作成  
VHSビデオからのDVD制作  
TV番組からのDVD制作  
スライド・ショーDVDの制作  
実用ハイビジョン・ビデオ(1)撮影  
実用ハイビジョン・ビデオ(2) カット編集  
実用ハイビジョン・ビデオ(3)特殊編集

<パソコン>
●DOS時代
BOWの98画像初心者用講座  
私のパソコン活用法
●PCハード
スキャナーの使い方  
実用解像度  
PCオーディオの基礎
●PCソフト
筆まめへの移行  
Windows XPに合わせたPCカスタマイズ  
XPの「ブリッジ接続」は大きなお世話
●ウエブ・サイト
ホームページの白文字印刷法
BOWのWeb検索ミニマム
●メール
Outlook Express と Exchange のデータ  
携帯電話でEメール  
リモートメールの使い方  
迷惑メール対策
●インターネット
ISDN回線の接続と各種設定の方法  
ダイヤルアップ・ルータを利用したネットワークの構築  
ASAHIネット上で掲示板を開設する手順
●PC環境の保全
ウイルス対策  
パソコンが不調な時の対応の方法  
ダブル・パソコン 二重系によるPCシステムの保全  
トリプル・パソコン  
新しいPCへのデータコピー  
簡単なダブルパソコンシステム  
7年目のPCリカバリー

<出版>
Windowsパソコンの使い方  
実用電子出版  
医院勤務者の実務マニュアル

<医療>
●医学論文など
デジタルX線画像診断  
胃透視検査法  
開業医の小児科独習法
●ノウハウ
開業医というプロの整理法  
レセコン使用法(各論)
●旧野村医院関係
職員に求めてきたこと−医院勤務の基本−  
野村医院勤務マニュアル  
医院勤務者のことばづかい


マニュアルについて

1. マニュアルに効用はある(望)
1)業務を実行するのに必要な最低限の知識や技能の習得に役立つ
2)ルーティーン業務を間違いなく同じレベルで行なえる
  以上は教育用マニュアルとしての効用で、以下は私の手順集としてのマニュアルについてである
3)時間をかけ、苦労して得た成果を思い出す
  記憶力の低下で、過去にしたことを忘れて、最初から同じことを始める時間の無駄を防ぐ
4)新しい問題解決に活用する
  過去の成果を使って、新しい問題の解決に利用できることがある
5)マニュアルを作る者の能力を高める
  他人に読んでいただくことを意識すると、正確さ、分かりやすさなどに注意を払うようになり
  結局は自分自身の理解を深め、表現力を高める方向に働く可能性がある

2. マニュアルには欠点もある(望)
マニュアルに固執すれば、TPOに応じた臨機応変な対応ができない場合が出てくる。その原因の1つが、なぜその行動が必要なのかを理解していないことにある。2つ目は、経験を積んで体得するより仕方がない微妙なことがらは、マニュアルでは書いたり表したりすることはできないというマニュアルの限界である。3つ目は、マニュアルに記載されてしかるべきことが欠落しているか、補充されていない、変化に対応した修正ができていないことである。

3. マニュアルは必要条件であるが充分条件ではない(望)
マニュアルは、業務に必要な最低限の知識や技能が書かれているものだという認識が必要である。必要条件ではあるが充分条件ではない。一旦マニュアルの手順を身につけたら、あとはマニュアルを離れ、自由にマニュアルに書けない部分を体得し、業務に従事することが肝要である。マニュアルは新しく学ぶ時期に重要だが、そのあとは、忘れてしまった手順を確かめる場合の辞書代わりの存在で良い。

4. マニュアル人間(諺)
マスコミなどで「マニュアル人間」と侮蔑的に述べるのが流行っている。たしかに、TPOが分らず、臨機応変な対応ができず、教えられた通り、ロボットのように対応するしかできない者も多い。だからと言って「マニュアル」の本来のあるべき使い方、功罪、限界などの検討もなく否定してしまうのは乱暴過ぎると思う。


<2008.11.16.>

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