News >「仕事日記」2007年8月


8月1日(水) 小倉前日入り
会場入りの前に能祖さんおすすめのうどんやさんへ。赤のれんの全部いりのうどん版がメニューにあるので頼むと盛りが良くて嬉しいながらも苦戦。鬱病や更年期障害について話を聞く。男にもあるそうな。
リハーサルを早めに切り上げての飲み会に行く途中面白い店に寄る。立ち飲み酒屋風なのだがきわめて清潔感溢れる内装。真四角な空間に置かれた四人掛けのテーブル四つの周りの壁にびっしりと日本酒と焼酎。有名どころ、隠れた名品、入手困難なものから、蔵が閉じて今の在庫がこの世の最後という銘柄までずらりと並ぶさまは圧巻。黒糖梅酒。先ずらしくもうまい。“クセの強〜い焼酎は?”といって出された“小原”がごくうまく、珍品というリクエストでもなかったはずだがその後お目にかかれていない。スタッフと合流したお店では鱧が出た。この辺りは瀬戸内なのだな、とあらためて思う。
8月2日(木) 月猫えほん音楽会
台風の影響を恐れて飛行機を新幹線に変更してくれていたのだが、本番後化粧を落とすと意外に早い時間なので食事をした後、一本早い便で帰ってみると、、、そのあとから遅延、欠便相次いで、危ないところだった。スタッフはこの日のうちに大阪入りするはずが宿泊になったそうな。
8月3日(金) サマーミューザ 小川典子さんとデュオ
モーツァルト きらきら星変奏曲<<<ところどころジャズバージョンを入れたり、勝手に絡んだり。
メイプル・リーフ・ラグ(1部)/ セントルイス・ブルース(2部)<<<佐山ソロ
ショパンメドレー<<<佐山アレンジ。ネットで見つけた人気ランキング上位12曲を作曲年代順に配列。なかなかいい編曲だと小川さんも誉めてくれた。すさまじいまでの音色で次々と繰り出されるショパンの名曲を、恰も自分で弾いているような錯覚を楽しんだ。小原孝くんとラ・カンパネラを共演した経験を活かしたのだが、これはクセになる。
ドビュッシー 練習曲より 五本指のための<<<小川範子ソロ
        実にジャズっぽく感じた。楽譜を購入してみよう。  
ガーシュイン ヘ調のコンチェルト
これはアレンジもピアノの練習(といってもオケパートをコード弾き)もリキが入った。いずれモノにしてやろうと思っているから丁寧に作業を進めた分、理解の深まりと成長はあったと思う。演奏も良かった。何よりビートが利いた上にピア二スティックな見所が(ショートカットバージョンだけに)次々と現れるのだ。

子供対象に判りやすくピアノやホールを好きになってもらうというコンセプトの選曲や編曲だったのだが、どうしてどうして十分大人向けである。本コンサートにしてくれるよう二人から要望した。アドバイザー二人の願いなのだから実現して欲しいものである。そういや何かの雑誌で“無難な線での映画作りの目安は12歳の子供に理解されるかどうかだ”というのがあった。いい視点だと思う。

本番終わりで西宮へ。リハーサルを終わらせて梅田で飲む。知らない間にものすごい歓楽街に発展していた三番街界隈。知らない間にアジア系の客が溢れるようになっていた新阪急ホテル。焼酎バーで栗・緑茶・もうひとつは忘れたが変り種焼酎を試した後、芋に落ち着く。“小原”はなかった。
8月4日(土) 月猫えほん音楽会 西宮 兵庫芸術会館
 
8月5日(日)
皆と別行動で大阪にステイ。今日からガーシュイン・ラプソディ・イン・ブルー月間。オケスコアを写譜した後にピアノ6台に編曲。今年いっぱいくらいはかけてじっくり作ろう。何せ来年は十公演ほどもあるのだから。
8月6日(月) 講師 ヤマハ難波センター
先生振りが板について上手にもなってると、かおりんに褒められた。時間内にうまく収めることが出来るようになっているのに自分でも驚き。担当の隅田さん、かおりん、そして姫路の大島君カップル(!)で昼食会。5人ぐらいで中華の丸テーブルは楽しい。
この日のうちに名古屋入り。スターアイズにて後藤トリオを聴く。後藤君の独自のアブストラクトさの、僕はファン。島田剛・黒田和良のコンビは現状では名古屋と言うより全国を見回して得がたいリズム隊かも知れない。
8月7日(火) 講師 ヤマハ東山センター
この日もスターアイズ。念願のCUGを聴けた。長く続いているバンドというのはそれなりの密度や親密感があって安心して楽しめる。酒がうまい。伊勢うどんもうまい。今日はマイヤーズを解禁。
8月8日(水) DUST 苫小牧
名古屋セントレア空港初体験。鈴広(魚干物とその料理)があったので美味しく頂く。食べ終わった後でよかったが二十台半ばの女性二人が隣席に。どすん!と座って大声で“あ〜〜疲れた”を皮切りにどしどし喋るのでそそくさとお勘定。
8月9日(木) DUST 札幌“Coo”
九州は博多より二名様ご到着。白川様と本多様。夏季旅行にDUSTライブをオプションとはお洒落。松田昌が来てくれるのは予め知っていた。松山修まで現れるとは予想外。両人とも里帰り中。嬉しいもんである。松田3名様、松山2名様、九州より二名様、千葉より一名様、僕の親族が4名さま。それでいて全入場者が20人強、というのは人気の度合いというよりも集客努力の問題だろう。
チャージバックシステムというのはこれだから疑問が残る。念の為書き添えるが、マスターはごくいい人で逆境の中頑張っているし、お店も素敵な空間。何よりもピアノとそのメンテに手抜きのないのは大いにリスペクトするべきだが、主催のこまちゃんが全部引っかぶる、というのがどうも腑に落ちない。
8月10日(金)DUST 網走 喫茶“チパシリ”
陶芸家のママは野菜作りの名人でもある。カウンターに並んだピーマンの“てかり”たるや陶器のようでパプリカ、ズッキーニ、小玉葱などとともに素揚げを戴いて感激。野菜嫌いのぼくもこれならいくらでも食べたい。
到着した夕方にとうもろこしをもいでくれた。これにはすみこっちも参加。長靴を借りて畑に向かう姿に不思議な可愛さが漂う。ゆでることしばし。夢のような味。
8月11日(土) DUST 佐呂間
巡り合った縞海老。明日から禁猟とは運命の出会い。ホタテも普段は食さないが佐呂間産は格別。うし一族(上湧別の牧場一家。牛肥育を主事業にしている)の差し入れは赤飯のおにぎり。こちらでは甘納豆を入れる。不思議だがおいしい。
8月12日(日) DUST 芦別 ディラン
伝兵衛号に石井。国府方号には本多、白川、佐山。水谷号はご夫妻。車三台のご一行でドライブとは楽し。上湧別の牧場へ押しかけて軽い食事と牛見学。博一、晴香、友香の子供たちと保恵母ちゃん、ミナおねえさま(長女の円香は東京で修行中)の家族には会うたびにほのぼのとする。時々取り出しては眺め入る大事な写真のように変わらないものを感じるのだ。

道中新城の展望台の眺めに癒されながらたどり着いた店は高田渡さんや西岡恭蔵さんなども馴染みにしていたという由緒ある、というには16年という長くもない履歴ながらも、誠実な応対や集まる仲間の質の良さなど、これならあの方々もさぞや、と納得する居心地のよさ。

丸一日西洋便器に座らなかった。地味ながらトピックである。中学二年生でマンションタイプの集合住宅に越して以来初めてではなかろうか。
8月13日(月) セッション 八戸 アルバータ・アルバータ
1部ソロ
2部セッション
久保沢清悟(B)
奥平偉(Ds)
松???さん(Ts)
店のママ(Vo)
3部? なだれ込みセッション打ち上げ

スグルの知り合いの店。ママはジャズボーカル、マスターはブルースマン。リニューアル記念セッション。地元のアマチュアのレベルの高さに驚き。ドラマーの八頭さんは身体を活かしたヘビーなサウンドが心地よい。凄十の話で盛り上がる。

ジュニアのマスターが二部まで聞いてくれたのが嬉。長い打ち上げの後に寄ってもいつもと変わらずにこやかに美味しいものを出してくれる。居合わせたギタリストが酔いに任せて彼の弾くエレキベースとカウンターに飾ってあるトイピアノでセッション。All The Things You Areなど結構丁々発止できるのが不思議。今は札幌で箱バンをやっているコウちゃんはピアニストだがシンバルレガートのみで参加。器用な奴である。彼の流転話が信じられないくらいに面白い。戦後のバンドマンかというくらいの武勇伝。もしくはC調伝。
8月16日(木) 八代亜紀レコーディング キングレコード
猩猩寺の狸囃子ディキシースタイル。クラリネットの谷口君が良かった。

M’s 新曲リハーサル
久々に書いた12曲は案に相違してごく普通の曲。テナーとピアノの絡みが楽しめて新境地。ライブでどのように受け止められるか少々不安。
8月17日(金) セッションライブイベント 掛川
20代からお世話になっている磐田の松下さんの肝煎りイベント。三木俊雄を音楽監督に立ててベースに高瀬順、ドラムは高橋徹という若手。一般客50人を入れ替えての二回ステージともにリアルジャズばかりとは普段の僕には冒険的なのだが随分受けてくだすってありがたし。
8月18日(土) DUST 湯布院
甲斐さんのお迎えでそのまま湯布院有名旅館、亀井の料亭へ。鯉の洗い、鮎の塩焼きなどいただく。清水で随分と泳がせてからさばくのだろうか川魚の臭みが全くなく清涼感溢れる趣。通な川魚好きには物足りないかも知れぬが、亀井(こちらは酒の名前)の冷やが心地よい。同じ中庭にある天井桟敷という喫茶店はグレゴリア聖歌が静かに流れていて時が止まる。いつか別府で頂いたような、コクがあってまろやかな、馥郁たる(これは手書きできない漢字であるな)コーヒー。読書する妙齢の女性が実に絵になっていた。

DUSTライブは温泉宿泊施設の中庭。先立って3組が演奏してくれている間に温泉に入りいい気持ち。のはずがなんだか世の中がぼやけている。左目のレンズがずれてしまったのだ。意外に早くこの日が来てしまった。
8月19日(日) DUST たえちゃんち
やってきました、伝兵衛参り三大聖地のひとつ、妙子さん宅。車で到着してやぁやぁと入っていく様子がテレビドキュメントで観たそのままなのが興趣アリ。落雷を伴う雨の為コンサート半ばから屋内に移動。広い畳部屋の障子を外すとがらりとした大広間になる。日本家屋の素晴らしさよ。

午前中目医者。日曜日にもかかわらず患者が大勢。眼球内には落ちてないので先ずは無事。とはいえ左目が使えないのは少々不便。
8月20日(月) 郡読劇“銀河鉄道の夜”リハーサル初日
郡読劇というのは一般にある形ではなく、ほぼ能祖さんの創作らしい。24人で朗読を進めながら芝居を進行させる。一般人(地元の人々と協力して創り上げるのも趣旨の重要な一面)参加もあり、今日は初対面の挨拶と読み合わせ。僕は顔を出して挨拶代わりに一曲弾いて(My One And Only Love)帰る。

午後一番で杏林病院。手術の3種を聞く。硝子体除去の後人工レンズ縫い付けが一般的。硝子体そのままに人工レンズ縫い付け。難易度の高い方法。レンズ除去して眼球表面にコンタクトレンズ毎日装着にて対応。どれも面倒である。
8月21日(火) 郡読劇“銀河鉄道の夜”劇場入りリハーサル
本番を行う会場でリハーサル開始するのは稀なことだが、5日間の稽古で幕を開けるのは稀なこと以上に無茶なこと。台本の最初から作りこみながら都度都度に音をあてていく。弁慶の米粒。はたけやまゆうのパーカッションが見事にはまっていって小気味良い。

注:“弁慶の米粒”
武蔵坊弁慶があるとき一升の米を糊にする競争をさせられた。相手は炊き上がった米をぐるぐると力任せにかき回し始めたが弁慶はひとつぶずつ指でつぶしていった。周りの者は笑ってみていたが、かき回しているほうは徐々に糊になっていくも粒がどうしても残っているところへ弁慶の一升がすべてきれいにトロトロと糊に仕上がった。丁寧に順を追う方が美しいだけでなく結局は能率も良い、という教訓話。勿論史実ではなく後付けの逸話だろうが(書写山時代のこととしてまことしやかに語られたと思われる)よく出来た話。マイフェアレディの代役を急遽頼まれた時、3日で覚えて本番を乗り切った時の話を雪村いずみさんに聞いていたときに教わった。

シャワーのあと左目が見えている。袋に戻ったのだろう。ずれたのもシャワーの後だったから水にレンズが浮くのかも知れぬ。当分洗顔は濡れティッシュにて行うべし。
8月22日(水) 郡読劇“銀河鉄道の夜”リハーサル
リハーサル始めの発声と早口言葉が面白い。日替わりなのだが。初日に出たものが演出家のお気に入りで毎日最後にはこれを言う。“社長は女給の授乳に夢中”

早く上がらせてもらい病院へ。担当医に見てもらう。即断で硝子体除去〜人工レンズ縫い付けに決定。任せたものだからそれでいいのだが、あまりにサクサク事務的に進むので不安。レンズ嚢のどこがどう破れているのか。原因と思われるのは何か。体質であるなら右目にも可能性はあるのか。手術の成功率は。痛みの程は。期間と費用は。などなど予め今日こそは聞こうと思っていても気が付けば会計窓口。これは僕の気の弱さだけの問題ではない様に思う。
8月23日(木) 郡読劇“銀河鉄道の夜”リハーサル
弁慶の米粒が最終章にたどり着いた。役者のうち5人が水に入る。そのうちの二人はばしゃばしゃと泳ぎ、溺れる。キャスト24人が毎日飽きもせず、というより日に日にモチベーションのあがるのが伝わって気持ちよいがリードがうまいのだろう。決して声を荒げない能祖将夫ワールドに知らぬ間に皆引き込まれている様子。演出助手の横田さんは実に優秀な人物。この日初めて酌み交わした。青年団出身で現在自分の劇団も持っている。
8月24日(金) 郡読劇“銀河鉄道の夜”リハーサル
ゲネプロうまくいく。予想以上によい出来なので能祖さん欲が出てだんだん細かいところにもダメ出し。きついはずの役者の方も嬉々として応えて行く。学生も多いのだが、楽屋でもずっとこの芝居の話。掘り下げてみたり、ちょっとしたセリフをネタにジョークを言ったり。期間中ずっとその芝居漬けになるのだな。音楽を提供するだけでありながら僕もなんだか一抹の夢の中で過ごしている感覚がある。
医者に通ったり風呂やメシはいいのだが、この日瀬木貴将とデモレコーディングがあったのはきつかった。作業自体はなんでもないし(キーボードトラブルはあったが)瀬木と久闊を叙すのは楽しいことなのだが、芝居時間を分断されるちょっとした痛痒感。芝居と乞食は3日やったらやめられない、とはいうけれど、その気分の一端が理解できた気がする。
8月25日(土) 郡読劇“銀河鉄道の夜”本番
カンパネルラの女性がとてもよい。声も通り動きも安定している。ユウはキリスト者青年の声がお気に入り。ユウのパーカッションが随所に利いていていい効果。芝居心のある人だと思ったら一時それ系のコラボが多かったとのこと。ラテン・サンバは当然通りながらエスニック全般を通じてコンテンポラリーな意識のあるスタンスが付き合いやすい。アラブのくびれドラムが僕は好き。

本番を迎えた達成感よりも明日で終わりだとの淋しさが先にたつ。
8月26日(日) 郡読劇“銀河鉄道の夜”本番
近くの“庄や”で打ち上げ。繰り返される乾杯と徐々に大きくなる話し声。普段は嫌がっている方の客になる。勘弁してもらおう。今後は僕も勘弁することにするから。
8月27日(月) 三木俊雄クァルテット ???宝石店ライブ
島田剛(B)
黒田和良(Ds)
この二人のセクションはとてもいい。名古屋ではセットでひっぱりだこだからしょっちゅう一緒のはずなのに互いのペースが毅然と並立していて緊張感をくずさない。

前回は店にあるアップライトピアノだったのが今日入ってみるとカワイのミニグランドが置いてある。これは嬉しかった。宝石店の常連ばかりの集まりだから基本はセレブリティだと思われるのだが、熱心な客とずっと喋っている人の割合は変わらぬものであるな。ただしお客様の中で“お静かに願えますか”と物静かに頼んでいる風景はいいものだった。
8月28日(火) 松田昌デュオ 鎌倉芸術館
福島(六台ピアノ)浜中(Mr. Pin Stripe)という他所でなじみの舞台監督(ともに女性)がいるので僕たちのほかに何か大きい演し物でもあるのかと聞いたら、ピアニカ隊過去最高の150人出場なので駆り出されたとのこと。大坂昌彦の昔の生徒(今も通っているらしい)、田邊女史(近々結婚するらしい)もヤマハの職員としてお手伝いに来ており、何の現場だか戸惑う。高橋徹の娘がいるはずだがわからない、と思っていたら終演後のサイン会で名乗り出てくれた。

藤沢(在住地名)の鎌倉さん(苗字)と海軍カレーの話で盛り上がり、近々差し入れを約す。鎌倉さんはじめヤマハ講師の方々と塩谷哲やディメンジョン、そして青木智仁にまで話が広がり、しんみりしながらも楽しくおしゃべり。エレクトーンの人々はフュージョン好き?
8月29日(水) 落語鑑賞 夏の正蔵 紀尾井ホール
午前中、金町の杉田眼科を訪う。セカンドオピニオンですね、と看護婦がいってくれるほどオープンで話しやすい雰囲気。まずは院長自ら診立てるポリシーのようで、待合の老人たちもなにやら落ち着きがある。いらいらしていないのである。信頼のあるのが良くわかる。
やがて入った院長室。目玉や、白内障用人口レンズの模型など使って丁寧に解説してくれる。“他の方法もいろいろあるけど(それらについても判りやすく説明付き)現状(縫い付け手術)で進めるのがベストウエイでしょう、かかってらっしゃる病院もその医師も良く知ってますが信頼できると思いますよ”と聞いて安心。この安心感をなぜかかりつけの人がもたらしてくれないか。大病院・大学病院・老舗というものだろう。知らしむべからず・寄らしむべし、といった日本古来の権威主義の名残に思えるがどうだろう。

ホール落語は面白かった。ライブハウスが本当だけれどホールコンサートのほうが静かに落ち着けて聴けたり演奏できるように、座り心地のいい椅子でゆったりにんまり聞けるのは落ち着いた時間が過ぎていって楽しい。枝雀の作になるという“閻魔の茶漬け”と“唐茄子屋政談”。唐茄子屋は助けた母子のところへおじさんと一緒に言って納得してもらうあたりで下げ。
それでも20〜30分くらいはあったろうか。最後まで聞くとどのくらいのものなのだろう。師匠が“この会ネタおろしで少人数でやってるんです”と仰っていたのだからこの際覚えたんだろうが、たいしたもんである。僕も自分の作った曲くらいは覚えて演奏しよう、と実にレベルの低い決心をして四谷の“凡”(お好み焼き)ののれんをくぐった。
8月30日(木) Mr. Pin Stripe 打ち合わせ 飯倉K-Links
去年は編曲だけ。今年は演奏にも参加できるので楽しみ。盛りだくさんの企画案が出る中、タンゴを一場面入れようということになり、研究班に指名された。この際勉強してみようとネットをたどると恵比寿のラティーナ(有名、というか唯一の中南米音楽誌)にショップがあるというので>>>続く
8月31日(金) ラティーナ訪問 〜 M’s 新曲リハーサル
午後からリハーサル。明日からは長旅なので午前中が勝負。早起きして(9時過ぎ)ラティーナの留守電を聞いて営業時間を確かめようとかけてみると、なんと女性が出て10時から開いてます、とのこと。即出掛けて案内のまま5階に上がると、事務所の一隅に壁いっぱいのCDとDVD。斯斯然然と訳を話していると奥から編集長らしき人が出てきて丁寧に解説してくれながらCD3枚とDVD2枚を勧めてくれた。
昔はレコード屋に行くと必ずこういう店員がいたものだが今は望むべくもない。暖かい気持ちになった。サルサのピアノが良くわかるCDなどありませんかと序に聞いてみたら、そういうのは今流行るようになって一般のCDショップにあるようになったのでうちには置いてない、とのこと。い〜い姿勢である。文化的である。

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