Evangelion Genesis y:x 更新日誌(2001 年 7 月)

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7 月 30 日。
uricle の整備が一区切りついたので VNC を入れ直すついでに tight 化した。 おおむね RFB Protcol で gzip compression をサポートしたようなものだが、 今回のケースに限ってはほとんどありがた味がなかった。 つまり ──

  kuhn --(無線 11Mbps)-- atropos --(有線 100Mbps)-- uricle

において kuhn 上に uricle の winvnc のイメージを表示する場合、 ボトルネックは kuhn 〜 atropos 間だ。tight 化の意義も(あるとすれば)この部分にある。

従来は kuhn から atropos に ssh -X -C で入って、 その atropos 上から vncviewer を立ち上げていた(表示先は kuhn だ)。 つまり、kuhn 〜 atropos は既に (イメージを ssh -C によって) gzip compression したものが流れている。いまさらこれを tight 化しても回線負荷はビタ一文かるくなったりはしないのである ... atropos 〜 uricle 間について言えば、 非圧縮でも回線には余裕があるというわけで左に同じ。
tightvnc の tunnel オプションとあわせ、 やってることは ssh -X -C とまったく同じってわけで結果も同じ :-)

事前に気付いてれば「ふっ」と笑えるところだが、やってみるまでその構図に気付かんかったあたり かなりボケている .... 実際には encode 側の処理が上手になった分 マウスカーソル周りの再描画が微妙に美しくなったので良しとするが。

uricle 側は PentiumIII(700MHz; 100x7) + i815 内蔵VGA だが、 これを 1024x768 24bpp で使うと tightvnc といえど辛い。 16bpp でなら、マウスカーソルもそこそこちゃんと追従する ... ってのは kuhn 側が 16bpp だからかな? kuhn 側を 24bpp にすると kuhn (TP240) の表示が遅くなりすぎて (accel が効かなくなる) 評価の意味がなくなるので検証しようがない。

ところで、如何に回線負荷が軽くなったからといって uricle 上で MTV1000 使って表示した mpeg 映像や TV の類は atropos や kuhn からは見られなかった ... ピンク一色の画面が表示されるだけだった。 そらまあ、winvnc が監視してるフレームバッファ上に映像を置くようなことしてないもんな。


7 月 28 日。
NET 上への query は出すだけ無駄だ ── てのは信条に近い。 質問できるほどに問題の構図が理解でき、あるいは整理できるなら尋ねるまでもなく解けてしまうか、 あるいは誰にも解きようのないクラスの問題であるかのどちらかだから。

で、昨日出した query に返事がかえってきて、解けた。 状況が特殊だったとはいえ、そういうこともあるのだなあ。

uricle の WOL で、power off 後 10 分も経つと wol packet を送っても立ち上がらなくなる、 という問題だが ── スイッチハブが宛先を 10 分で忘れさっていた。

そーか wol packet をわざわざ broadcast で送るのはそういう意味があったんか ... てゆーか物理層が切れてないことを知ってるはずのリンク先を 10 分で忘れるなよな > FX-08NX


7 月 26 日。
とりあえず一昨日から今日にかけて録ってみたアニメ。 Gガンダム、NieA_7、Handmaid メイ、銀英伝、ゲートキーパーズ、名探偵コナン、 レイアース2 ... だったかな。何話目を録ったのかは良く分からない。 書き込み禁止のトコにファイルを置こうとしたりディスクが溢れたりといろいろあったが、 とりあえず本番の今日の『ノワール』には間に合いそうである。よしよし。

しかし、... 倍速再生可能な mpeg2 プレイヤ欲しいな。 おおむね 3 倍速 (5 秒観て15 秒スキップ) で観てたのだが、けっこう煩わしい。

そうそう、何が嬉しかったかって、再生時の巻き戻し早送りのこともそうだが、 タイマ予約設定可能な数がやたら多いこと(無制限?)。そら PC だもんねぇ、余裕がなきゃ嘘だよな。

コナンを除いていずれも初見だったが、一言感想。

Gガンダム
ネオフランスの姫様の狂言誘拐の回。 師匠がでてくるまでは耐えろとか japan.anime.gundam で書かれてたように思うが、 たしかにみるとこなし。
NieA_7
カナメらしいにあちゃんっつうのがお隠れになった回。 すいません、なにがやりたいのかまったくわからないです。 これ、時期が妙なんだけど、1970 年代前半の東京 ... 世田谷区あたり? 1960 年代〜 1980 年代が幾らかごっちゃになってる感じもないでもないが。
Handmaid メイ
レナちゃん登場の回。 OP だけで何がどーなのか十分にわかった気になったが、 そういうんにしぼらなくても、 この駆け足な造りでこんだけ詰め込めるんなら、まともな話がつくれるんでないの? とりあえずメイの描写要らん、邪魔だ(← 作品コンセプトに対立してどーする)。 かすみとレナの描写増やせ(をい)。
銀英伝
ヤンとアイランズ委員長の会合の回。 もすこしこーアイランズ委員長に風格があるもんだと想像していたのだが。
ゲートキーパーズ
番長さんスカウトの回。NieA_7 に同じ。
レイアース2
大好きだからあなたを殺す ... となんとかっつうのが光に襲いかかる回。 エンジェリックレイヤーってこの流れを引くのね。みごとにそのまんま。 レイアースのほうが人の動かし方が豊かっつうか、ああ大川脚本だなあ、と思ったりもした。 AL は退化してる ...

7 月 25 日。
雷雨。UPS の息があがるほどの停電(近所の変電所に落雷があったそーな) にサージプロテクタに掛かるほどの迷走電流のオマケつき。
これだけで済めば「保険かけといてよかったね」で終わる話なのだが、 (まだ)プロテクタの保護に入ってなかった uricle の電源が入らなくなった。 uricle と並列につながっていた atropos のほうは何の問題もなく、ATX アーキテクチャのひ弱さよ。
「うう、昨日しあがったばっかのマシンなのにぃ」
と泣きながらバラす。 名前が不吉だったかなあ (FSS も早々にお亡くなりになってしまう) って、ウリクルの spelling って uricul なんか。... ま、いいか。

症状的にマザーボードが逝ったのが第一感で、「しょうがねぇ CUSL2-M/L に交換するか」 などと心の奥底で思わないでもなかったが、 とりあえず CMOS リセットして再組み立てするくらいで動いた。よかったよかった。


7 月 24 日。
google が復活したので ACPI や WOL のページを読み漁る。 google が死んでた間は infoseek や goo 使ったが、 ... 索けたページの差からみて、infoseek や goo 使うのは時間の無駄だと思う。 これは google が調子悪いのなら素直に寝てるのが正解だな。 「google の調子が悪くなる」てな google 検索エンジンを売るのに最高の宣伝になってるんではなかろーか。

本題に戻って。 WOL (ACPI も) って壮絶に buggy つうことがよくわかった。 単純な WOL packet を認識するだけの BIOS もってりゃいいだけだろってんで 事前調査なんもしてなかったが、ひどいもんだ。 uricle の MSI 815EM Pro (815, 内蔵NIC の Intel 82557 利用) の場合で言えば:

によって、以下のような状態になる: Power off からは曲がりなりにも WOL できるくせに休止状態からは まったく出来ないというあたりが笑える。 ちなみに休止状態では NIC のリンク LED は消えてる(power off の場合は点いてる) ので WOL 可能性の目はまったくないと思う。

Power off での「10 分」のようなマジックナンバーがどこからでてくるのかはまだ不明。
suspend(S3; suspend to RAM) はメモリ以外の電源が落ちる ... 特に suspend(S1; power on suspend) では熱くなるノースチップの電源も しっかり落ちてるようなので、消費電力的にも騒音的(全てのファンが止まるので無音) にもなんとか許容範囲つうことで、これを追求したので power off の奴はあまり細かいとこ見てない。

さて、その suspend(s3) だが、問題なのは ping 程度で起きてしまうこと ... つうことは つまり隣のマシンで何かしら keepalive なパケットがとんでくると勝手に起き上がってしまうことで、 Broadcast packet では起き出してこない、というのが唯一の救いだ (Broadcast で起きてしまうようだとどうしようかと思った ...)

誰が起こしてるのかというと、(broadcast でない) ハタ迷惑なパケットを LAN 内にばらまく奴なんて samba 以外に心当たりはなく、 実際 atropos の samba 止めたら uricle は suspend したままになった。 samba を start させておくと 5 分たらずで起き出して来る。
にしても、その samba 止めたらディスク共有できないというカナメが引っかかるあたりがお約束。

パケット発行元としては smbd の change notify が怪しく、実際 nmbd のほうは何の問題もないようで、 smb.conf に deadtime を設定して切りぬけた。 auto suspend に入る数分前は定義によってマシンは何にもしていないはず、 したがって相方の samba の smbd もヒマであるはずだ。 auto suspend よりも短い時間で smbd が死ぬようになっていれば、 uricle が suspend した「後」で uricle にむけて change notify を返す smbd は存在しない ── uricle が suspend する「前」に smbd は全て居なくなってるから。

異様に過敏だという本質部分が解決したわけではないが、とりあえずこれで突然の wakeup は無くなった。 Intel がさっさと bug fix してくれりゃすむ話なんだけども。

最初に戻って、micro ATX で i815, オンボード LAN なマザーには幾つかあるが、 その中でも ASUS CUSL2-M/L がオンボード LAN に(815 内蔵のを使わず)わざわざ 3com のを別実装してることもあって高価だ。 ASUS のマザーは一般に hibernation からの WOL, タイマ復帰を実装しており、かつ 3com では ping で起きる類のバグが回避可能である ... つうことで、高価なんもそれなりに意味があるのであるなあ、 と思いし。

ところで MTV1000 だが、録画については不満はまったくない。 チューナーの素通し表示も Bt8x8 よか格段に綺麗で表示サイズも柔軟でよろし。 が、mpeg の再生だけは xine on linux で観るほうが綺麗だぞ。 コーミングがとんでもなく目立つし、ブロックノイズもかなりある。 オマケの域を出ないと思っておいたほうがいいと思う。

ちなみに CATV でデコーダ無しでは見られないはずのチャンネルまで 見ることができてしまうチューナーというのが予定外のプラスポイントだった (衛星と WOWOW こそ見られないが、 キッズステーションやスターチャンネル、SKY A はオッケー\(^^)/)。


7 月 22 日。
est に挿した MTV1000 がロクに動いてくれないんだが、かといってトラブルシューティングは マシンの徹底したスペック不足のため疑えるトコが山ほどあってどーしようもなく、 est が AT 機 (not ATX 機という意味で) ということもあってちゃんと動いたとしても suspend からの自動復帰録画ができるわけじゃないしぃというわけで uricle (もちろん est の後継つう意味) を組む。

MTV1000 が挿さるだけでいい、というので micro ATX 機。YY-A101 つう小型ケースに MSI の 815EM Pro 突っ込んで MTV1000 を挿す。est と同じく VNC で使うので LAN 付き、 sound も vga もどーでもいいのでオンボードで全部積んだマザー。 ケース内部の空間のかなりを占める 5inch ベイは何も積まずに まるまる空けたので小さいケースのわりにメンテはとても楽 :-)

さて、その uricle で (atropos からの) Wake on LAN かけて『エンジェリックレイヤー』の HD レコーディングの設定しておいた。
... wakeup しないでやんの ;_; ビデオにも録ってはあったが ...
調べたら、止めてから 5 分位だと wol で起きるのに、15 分もすると wakeup しなくなる。
BIOS のどっかのタイマが要らんことしてるようだが、BIOS の説明がよーわからんので Intel から Suspend/Resume model の document 拾ってくるハメに陥りし。 google が死んでるのでそのあたりを解説したサイトが探せない。本家本元の文書を読むハメに。あう。

消費電力上の問題から、 suspend からの自動復帰での録画よりは 停止状態から wol するか hibernation/resume で録画してただきたいのだがなぁ sigh.

"NOIR" #16 の感想、および
「エンジェリックレイヤー」#17 の感想を置く。
エンジェリックレイヤーのほうが書くことが多かったという珍しい組合せ。


7 月 21 日。
はぐれた苗がたくましく育って花をつけたかと思ったら何時の間にか苺が実っていた。
収穫してしまったが、いま何月なんだったっけ ...?
7 月 16 日。
近所のサイトが ... ああ、つまり emmie.koka-in.org が ipv6 化テスト運用中だが、 ML に流れて来る話を眺めてるに linux の ipv6 ってまだまだなんやなあと思ったり。 実地に ipv6 運用開始ってとこで「をう、いつのまに実装が仕上ったんや」と感心したのだったが、 やっぱり脇で話に聞いて想像してたのと同レベルの実装水準のようである ...
にしても、こういう時はサンプルソースをそのまんまつっこめる BSD はラクでええねん。

HDD のシーク音を消すという IBM Feature Tool を使って atropos のシーク音をけしてみた。 Smart Drive から僅かに洩れるシーク音が全くなくなった。それは良いとしよう。 で hdparm -tT /dev/hda して速度低下をみれば 4MB/s なる数字 ──

「ローカルドライブがネットワークドライブ(7MB/s)に負けてどうするかぁ!」

Feature Tool で音を消すより遠くの別マシンに移してネットワークドライブにしたほうが速いというんでは ファイルサーバやってる意味がない。てわけで、もとにもどされた。 もともとは 15MB/s 程度である。 DTLA 305040 にしちゃ遅いのは所詮は VIA MVP3 の UDMA 33 てことで。

Feature tool 使ってみる気になったのは atropos を床から机の上に移してみたことで マシンの位置が耳に近くなったからだが、 ... サイレントにしてあっても ごく僅かのこるファン音が耳の高さに来たってのは気に触る。 どんなに絶対値が小さくても、ともかく音が大きくなる方向だからねぇ。 この高さだとスピーカーからのホワイトノイズ以下にしないといけなさそう。

「エンジェリックレイヤー」な話の続き。
ゲームとその解説のあまりの下らなさに 見返すこともなく一撃で内容を忘れたらしい ... 最の妹の話、というのがそういえばひっついていたのだな。
... でもやっぱみるとこないよなあ。

名探偵コナン #242 「元太少年の災難」
いや、灰原が歩美をかばうシーンが見たかっただけだけど ...
それにしても使い易そうなキャラだなあ。必要のない時は後ろに下げて、 会話にきっかけが欲しくなったら極端な発言させて揺れ戻す方向に話を続けられる。

給食のやりとりのあたりでコナンにかかる(子供であらねばならないという)ストレスが明らかになって、 ラストの推理での啖呵で本来の自分に戻っていちどクリアされた。 「すごい啖呵ねぇ」と佐藤刑事に感心されたとこで弁明するハメになって自分の立場を再認識という流れにおいて、 「推理によってはストレスが取り除かれない」というような状況を作ってやったらコナンはどうなるかな ... ということをこういう場面で思う。

深読みしすぎ(というか犯人バカすぎ)でコナンの推理がことごとく外れまくった話が以前あったが、 あれは知恵比べという頭の使い道が出てきてしまうのでまだ甘い。もう少しこれを徹底する。

事この問題においては灰原の存在は何の役にもたたないので ... つーかどちらかというと灰原のストレスまでコナンが背負った恰好になって足ひっぱってるので、 服部が東京に居ないかぎりにおいて、 問題の設定が適切ならコナンをほとんど潰すことができる ── と思う。


7 月 15 日。
昨日の google の件の続き。
非常にありそうなことだが、 「普段と変わりなかった」と 「独立記念日な表紙だった」と、両方の見解が舞い込む。 足して二で割ってとか多数決とかするまでもなく、 もちろん「独立記念日な表紙だった」のだろう ... Thanks.

にしても。日誌を手繰っても Jul 4 の項は無く、 日誌どころではなかったってことは google 索く位の機会は あったんではないかと思うが気づかなかったなぁ... ;_;

忘れていたころにやってきた PS2 linux キット。
依然 PlayStation2 持ってないんですが、と自分でつっこみつつちゃきちゃき HD ユニットをバラして 中身が DTLA 305040 だということを確認 ... これは外して (手持ちの 305040 と合わせて) raid 組めというお達しだな (PS2 用は PS2 手に入れたら考える :-)。 305040 の秋葉価格は 11000 円弱ってことなんで、 キーボードマウスあわせて 4000 円とみて CD-ROM 自体は 1 万強ってとこですか。 データシートとサンプルソースと思えばかなり安いが、単なる linux source とみるとちと高い?

おまけの USB キーボードは日本語キーボードなので見なかったことにして、USB マウス ... は使えそうかな。

"NOIR" #15 の感想を置く。
「エンジェリックレイヤー」#16 の感想 も置いてはあるが内容はない。 そろそろなんで「エンジェリックレイヤー」を保存対象にしてるんか分からなくなってきた。 (試合のない)次回の出来如何によっては切る予定。


7 月 14 日。
google がトップページで花火を上げている (検索結果とかは普段と同じだ)。 フランス革命記念日だかららしい。フランス国旗もみえる。 で、つい思ったこと。
「はて、アメリカ独立記念日って何日だっけ?」
ちょうど目の前にある google で検索して Jul. 4 を得る ... うぐぅ、通り過ぎてる。ん〜なんかかわったタイトルになってたっけ?

fj.sci.math で繰り広げられていた「平行四辺形は台形か?」。
このテのをみるたびに思い出す ── 小学校ん時に出された問題:

「星型 (☆ ← こんなの) は十角形か?」

「角」が 10 個ある、という意味では十角形なんだが、強硬に「十角形でない」と主張したんだな。 理由は直前に学んだばっかだった内角の和の定理を満たさないこと。 180 x (10 - 2) で 1440 度のはずだがどーみてもそれより少ない (証明も小学生程度だな)。 定理が美しくなるように定義はさだめられるべきである、という価値観は身についてたので 定義のほうをいじるべきだと主張したのだが、通らなかった。

暗黙のうちに convex polygon を仮定していた世界から concave を含めた世界へどう繋ぐか、 という問題なわけだが、ま、確かに結局は外角の定義を変更(拡張)して辻褄あわせるんで 世界観のほうの変更もない。
環境や文脈を決めないと定義なんて決まらんよ ... という話。

強硬に(正答?の)反対に回った問題はこれ以外にもいくつかあるが、 これと「物質は三態(気体液体個体)を持つか?」が教訓付きってこともあって頭ん中で参照することがある。 こっちは "No!" と掲げた理由に「木材」は液体にならない ... とやったんだが、 要するに「物質」の定義が小学生が使えるような形で正確に表現されてなかったのだな (つーかそれは無理だろう ...)。


7 月 13 日。
『エンディミオンの覚醒』読了 ... 長い。2 日あわせて 4 時間か? 「エンダーズシャドウ」まで手が回らんかった。 後半に入れば読む速度も上がるかと思ったんだが、ほとんどかわらんかったらしい。 巻毎に論理の表現法が変わるんで、慣れたころにはリセットしてしまう。

ふむ。基本的にはやっぱり『ハイペリオンの没落』がヤマだったかもしんない。 『ハイペリオン』が人物紹介とネタふり、『エンディミオン』が後日譚、 『エンディミオンの覚醒』が最後のネタを明かして。... つーか、『エンディミオン』以降は 読むとこなかったかも。あ、デ・ソヤはかっこよかったか。

主人公ということになってるエンディミオンがちょっとバカすぎて、彼が苦労してもイマイチ燃えん ... 出だしが巻き込まれ型だから物事に積極的になれんのは分かるし、 視野が狭いのも相方のアイネイアー(こちらはかわいかったが)の秘密主義のせいだとはいえ、 「没落」でのセヴァーン、グラッドストーンや六人衆の思索、行動に感動した直後だったから。

「エンディミオン」期にもっとも苦労してたはずのコアの連中が 審議官ただひとりしか出てこなかったてのも痛い。 いろんな立場や見解から語るコアの連中がみたかった ...

ところで。ぱーぺきに忘れ去られた(再登場かなわなかった)ソル and ハントが個人的に気の毒でした。


7 月 12 日。
Psion 社が ハンドヘルド級マシンから幾つかの例外を除いて撤退するそーな。
その例外に s5 系列は入ってない。あぅ。マシンの考え方は良いんだけどねぇ。 それだけではどーしようもないか。

只今キーツの詩集を脇において(シモンズの)『エンディミオンの覚醒』なんぞ読んでたりするが、 読み終わってないからおいといて。

『ハイペリオンの没落』からさらに『エンディミオン』と読み進んで 発想/行動的に SF づいてるついでに久しぶりに『エンダーのゲーム』にも目を通した。
初読ではわりと後半まで 「読み方が分からんぞ〜」と呟いていた記憶があるが、もうさすがにそーゆーことはない。 ちゃんとチューニングが合ってみれば前半もよろし。 うーむ、読み迷ってる間いかに大量の情報をふりおとしてたかという。

『エンダーズシャドウ』の主人公のビーンは『エンダーのゲーム』初読ん時は (エンダーではないが)「その他大勢」の扱いで読んでたので 「シャドウ」読んでみようという気にならんかった。故に買ってないことは確信があったり :-)
いま読んでみれば、... 「シャドウ」も読んでみようかな。


7 月 10 日。
『ハイペリオンの没落』踏破 ── 感想、略。っつーかまだ頭に load しただけに近いかも。 コアがハイペリオンを忌避するさまが「人間」的 ... 人間のほうは 組織としても、個人レベルとしても有能で無謬に近い方々しか出てこないですが、 この「敵」を敵にまわしての悲痛なまでの有能さがかっこええっす。

コア穏健派の思惑の弱さ ... が気になるかな? セヴァーンの考えることは非常によくわかるけど、 穏健派の思惑がそれと一致してるわけないし。キリスト教な人にとっては こんなもんでも説得力があるのかしらん。

前作の『ハイペリオン』(の単行本)は 「ああ SF 読めなくなってるなぁ」と慨嘆せしめられし本だったりするが、 だって重いんだもんとかシモンズちょっち苦手なんだってこともあるんだが、 「没落」のほうはンなことはなかった。 「没落」の前には確かに『ハイペリオン』が必要だが、「没落」を理解するのに いまさら『ハイペリオン』を読み直す必要はなさげなのは助かる ... 必要なことはぜんぶ覚えてる。 エンディミオン二部作、借りて来るかな。

ウインブルドン男子決勝、イワセノヴィッチ vs ラフター。
ファイナルセットだけ見た。追い詰められると飛び出すサービスエースなどを交え、延々と。

二人とも追い込まれると本当に強い。サンプラスあたりに比べれば サービスは読みやすい(俯角して読みやすいとはいえ私にも読める)。 で、二人ともサービス読んでリターンを叩きにいくんだけど、.... 読まれてなお必要な時に 必要なエースが取れる、それもセカンドから。なんか凄いつうか呆れたっつうか。

イワセノヴィッチが見てて痛々しかった。 15 ゲーム目くらいでブレークした次のサービスゲーム、つまりキープしたら勝ち、 となったとたんにサービスが入らなくなる。ネットにひっかけるミスだから緊張で腕が縮んでる。
デュースからはサービスエースが取れるのに、アドヴァンテージからは全く入らない。 このゲームでのダブルフォールトの数は 残りの全てのゲームのダブルフォールトよりも多いんじゃないか?
また 0-0 からの最初の一本目はアウト気味のボールまで飛びついて(でもアウト)と緊張の中にも気合いが かいま見えたのに、3 回目のマッチポイントあたりでの ラフターのやや甘くみえたトップスピンは追いかけなかったという具合に 緊張で気合いが抉られてくのが TV を通しても分かる。 ... 取れなくてもいいから追いかけてボールに触るくらいはしないと 次のサービスの気持ちに響くだろう、あれは ...

天を仰ぎ、十字を切り、 直前でエースになったボールをボールボーイに要求してそのボールでサービスを打とうと縁起を担ぎ、 タイムを入れて気を休め、とありとあらゆる手を使って心を鎮め ...

ラフターも「サービスがエリアにちゃんと入ったらエース」 という状態から抜け出すべくもがき、次第にリターンが合い出すが、決まるまではいかない。 このゲームをブレーク出来なければ負けというプレッシャを逃すことはできず。

お互い、敵と戦ってない(そこまでいってない。サービスは読めてるし、ラリーどころじゃないし)。 自分との戦いに先に勝ったほうがこのゲームを取る、そういう展開。 でも結局は、神頼みしなかった一本がこのゲームの行く末を決めた。 半ば以上、追いあげてたラフターのおかげ、という感じ。 次あたりラフターのリターンエースが出てくるという程度には読みとタイミングが合ってきて、 緊張で腕が縮んでるとかどーとか天に言い訳してる余裕もなくなって逆に明鏡止水、と見えた。

テニスの中では唯一の全身運動になるサービスは、プレッシャを受けての体調の変化に敏感だ。 やっぱり「神頼みするんだ」という気持ちでいたら、勝てないんだろうと思う。


7 月 9 日。
部屋の片付けをしていたら『ハイペリオンの没落』を発掘。
「買ってたんだ ... 知らなんだ」
買ったきり放り出してそのまんまだったらしい。もちろん未読。 これはもしかしてと近所を家探ししたら『エンダーの子供達』も出てきた。 そういえばなんか「ここまでの 3 部作ぜんぶ読み直さんとさっぱり分からんぞ」 と思って放りだした記憶が微かに。読まなきゃ覚えるはずはないもんなぁ。

「エンジェリックレイヤー」#15 の感想、を置く。
あらかじめ断っておくと、素晴らしくつまんなかったです ... うーむ。


7 月 7 日。
『ガートルードのレシピ』なプロファイリングな話、さらにつづき、「街」。
第一感は岐阜市 ... だが、中京圏な感じは特にしないので違うかな。 岐阜市と想定した根拠は以下のごとし: 32 階建てのビル、というのが現実にあったなら「地方都市」ではなかろう (もはや三大都市圏だと思う)が、 出不精の作者が想像で描いたらしいのは壁に掲げてある "Floor guide" の欄の大きさでなんとなく分かる。 モデルのビルは 10 階あるかないか。

トータルでみて太平洋岸、関東以西の大きな地方都市の衛星圏に住んでいて、 それよりはやや都会を(想像だけで)描こうとしているとみるとおおむねハマる。

言葉的には見事に標準語で、関西の影響を全く感じないので京都以東だと思うが、 4 話のラストがおもいっきり描き直されてる(直前とペンタッチぜんぜん違う ...)ので、 散見する文語への揺れが方言を編集に指摘された痕跡 ... という可能性もなくはない。

駅名に固有名詞をださないとこで「中央駅」というネーミングセンスは千葉あたり、と第二感。 でもデパートと人口密度がちと気になる。 植物相がみてとれるほど outdoor な描写がないのと、カメラワークが極端に狭角なんで とりあえずこのあたりまで。

ついで。出不精なとこと、煩いまでの服飾や内装、人形へのこだわりはそっち方面 ... 作者はデザイン方面を出自とするか?


7 月 6 日。
話な話 3 つ。

『ガートルードのレシピ』な話、つづき。

運動部に所属することを「運動部」に居ると書くあたり、 作者って文化部出身やね。多少なりと運動部系にも縁があるなら 「運動部」のような抽象名詞でなくなんらかの固有名詞がでてくるとこ。 手ぇ上げてパンと叩くのを叩けない段階から始めるのも それへの憧憬を感じる、が読みすぎかな?

In door の描写の凝り方 (元廃虚の家の壁に絵を 6 枚も掛けるって) と outdoor の描写の無さ ... 道路(移動途中の描写)がないのもあんまり外に出てない感じ。 すると主人公の漱の攻撃性は作者の理想っすか。

なるしまゆり 『プラネット・ラダー』 (4) 集英社
この寡作な作者にこー内容の手厚い長編を 3 本も 4 本も書かせるってどーゆー了見してるんだろうと 思いつつ、七界皇帝クラの人物描写が厚くなってきて中々良い感じ。 生ける武器の主達はみな聖人ばっかのところにわりと常識人だなと。 「たとえどの界が生き残ることに定められたとしても、我々は生き延びる (その界を支配下においてるから)」 という主張が徹底しててよろし。 「予言をねじ曲げることはできない」ということを理解してるというのなら、 <あなないの娘>を手に入れようというのは、どの界が生き残るのかということをできるだけ早く知りたい (早ければ早いほど自界から移住にかかる損害は少ない)ということと思えば、その行動は合理的だ。

ちなみにクラの質問は「生き残るのが自分の界でなかった時に座して死を待つか?」のたぐいだと思うが如何?

月状水銀とか有機黄金とか、映像で見たいぞ。 こーすっぱり切れる武器というのもないが、それだけでなく、 その設定がどーも作者の絵の力量を上回るようで迫力に隔靴掻痒というのか、そーゆーとこがちと残念。

ところで、この話の登場人物の名前はどーもアナグラム風の名前なんだが、 で、話的にも『かぐや姫』を筆頭に神話民話をいくつか織り込んでるようなんだが ... はうぅ、ほとんど分かんない ;_;

NOIR #14 の感想 を置く。
録画しつつ何故かリアルタイムでみるハメになったが、テープが途中で終わった。 あわてて入れ換えることとなった。むぅ。信用ならないビデオだが、 いちおうちゃんと録れてたんだけどなぁ ;_;
ちなみに代替となるべき MTV1000 はただいま絶不調の彼方にある。

ん、と。物語的にはありがちな筋なとこに、霧香の視点を混ぜこんできたわけなんだろうけど、 ... もすこしそれを徹底したほうがキレがあったんでないかな。


7 月 5 日。
月食である。... 部分月食だが。薄く曇ってたが見えた。... 赤い欠けた月が (^^;
地球照のほうがくっきりはっきりなのは、乱視のせいもあるんだろうな。

草川為 『ガートルードのレシピ』 白泉社
LaLa 期待筋の一人ってことで。 物語的に登場人物は「人間」であっても話つくるのに何も困らんと思うが、 しかして出てくる半分以上は人間でない(悪魔)なのがここしばらくの LaLa の風潮かな? つーか、人物の配置、属性のあたりと 事件(イベント)に対する主人公(漱)の在り方が比較的受身 ── 解決すべき問題を主人公自身は持たない、事件は外から散発的に必然の形をとって現れる、 という構造なのは『フルーツバスケット』っすな。

まだ全般にどこかでみたことのあるネタと道具てんこもり、とフィギュアスケートでいえば 規定演技(無くなっちゃったけど)は綺麗にこなした ... みたいな出来? ま、でも glue にそれなりのものが投入されてるし:

「負担をかけて謝るのがイヤ。罪悪感から謝らせるのもイヤ。
それじゃ気持が歪んでしまいそうで。どうしたらフェアでいられるかしら」
うるさいこと言や、論理で自分の行動を定めるてのは自己言及の禁忌にひっかかって元々無理で ... ここでも「『フェアでいよう』と意識的に制御した段階で十分に歪んでへんか?」 と突っ込まれれば防御は中々めんどくさそうである。

それと、こういう思想背景をもつ漱がガートルードに会う前は どーゆー風に在ったのか、ってのが弱いのが気にかかる。すべからくフェアとなるべしとするならば これまで十何年か生きて来てんだしそれなりのノウハウがありそうだ。 あるいはガートルード相手ん時だけ特別というのなら、この問題の発現タイミングが少し早い。

各人のレゾンデートルに近い部分を語っているにもかかわらず、 その思想の存在感とか根深さといったものがガートルードのそれも含めて薄いというか 特にガートルードのそれが薄い。 作者はガートルードを主人公と規定しているにもかかわらず漱が主人公にしかみえないのは そのへんに理由があると思うんだが、 せっかく自己の存在を語るんならもうすこし恐怖に近いものがあってもよかろ?

そーいや、今日『フルーツバスケット』の初日か。『NOIR』 の時刻ずれのほう気にしてて録るの忘れた ;_;


7 月 3 日。
地元は郊外型 PC 屋さんがそこそこ密集している。 直径 6km ほどの中に PC Depot、J&P、LaOX、Comp Mart、DAIO、他にひとっつふたっつ。 町田という超激戦区(ソフマップ、ヨドバシ、etc)を近所にひかえて 人口密度的にはともかく集客力的には過当競争なんじゃないかと思っていたりもする。 実際 Wave Eye のように消えてくとこもあるし、最近 PC Depot も少し辛そうである。

さて。最近になってヤマダ電機が地元に店をふたっつほど開いた。 あの「北関東系」の(最後の)一つがついに ── と鳴り物入りで登場したわりに、 これらの数のうちに入れてなかった。PC parts、 とくに motherboard がよく揃ってるあたり郊外型とは思えんのだけど、 ともかく高価いんだもん ← このあたりが過当競争地域のオソロしいとこである。

今月頭から、ここもポイントカードというものができた。そのポイント還元率が 16% を越える。 ちょっと値札みてきたんだけど、わりと「ふつー」の値段がついていた (だからそのまんまだと高価いというか、わざわざここで買わんでも、という感じが前はあった)。 適当に掛けることの 0.85 してみたら秋葉や価格コムの値に届く。

「これが『北関東系』の力か」
と感嘆せり。... そのわりに店は閑散としてたけど。 最近になって「メーカー小売り希望価格」の下がった無線 LAN カードの幾つかが 以前の値段をもとにして値札がつけられてたし。x0.84 すれば他所と勝負になる値ではあっても、 「情報が古い」てのは ... まあ PC parts は専門外だろうしな ....
7 月 2 日。
かんながおバカになった ... わけではなくて、Slackware から Debian woody に移った時にかんなのファイルを移行してなかっただけだった。 まっさらなかんなってこんなにもおバカだったのね〜と詠んでしまったり。 ファイルの移行にあわせてコメントアウトしてあった .canna や *.el 内の設定も戻す。

.... 動かん。つーか、ない。電子ブック検索周りなどが。 大昔に自前で書いたコードがあっちこっち食い込んでるのだが、これが woody 環境で動いてくれない。 (かんなとどんな関連があるかというと、 電子ブックの広辞苑等が emacs から canna の辞書の一つに見えるようにしてあるんである。 そこまでする位なら同じ金で素直に WXG か ATOK 買えって話もあるが、非 PC 環境へ可搬でないのが気に入らん)

ndtpd + lookup.el 1.3 という定番も何時の間やら mule ですら動いてくれなくなってた。 mule 対応のためのチェックコードが入ってんだが、このチェックが locate 関数使ってて、 この locate が mule には付属してない ... というオチがつく。 lookup 1.2 では locate を使っておらず、例によって例のごとく両者を見比べながらツギハギでホゲた。

ちなみに nemacs では lookup は到底うごきそうになく、さらに遡って dserver の diclookup.el を漁りまわるはめになる。手元ですらもう保管してないから。 タイムスタンプからは高々 2 年前のコードなんだが、もう主要な ftp サイトから消えているコードがわんさか。 意外に消えるのが早い。emacs18 → emacs19 → emacs20 → emacs21 の流れの中で 過去への資産を切り捨てるってのもわからなくはないが、Windows じゃあるまいし 必要もないのにハードの要求仕様が勝手に上がってくことになるんだけどなあ。

で dserver は、ええと、どっかの FreeBSD なポートコレクションのソースん中から拾ってきたんだったかな。 FreeBSD も先端の 4.x 〜 5.x の近所にはなさそうだけど、2.x 〜 3.x もまだ現役扱いだからな。 Linux は libc5 系の distribution なんぞ全滅してしまってるから。glibc 2.0 系も残ってないんとちゃう?

まあ emacs20 が emacs18 の速度で動いてくれりゃ問題ないんだけど ... sigh.


7 月 1 日。
キリンカップ、日本 vs ウルグアイ。2-0 の勝ち。
個人技が「ああ南米だなあ」と思った以外はあんまり見るとこのないゲームであった ... つーか、この解説嫌い。監督の方針(選手選択やら)についてどーこー言うヒマあったら ゲームそのものの話をしておくれ。TV じゃ画面分のしか見られんのだし。

「エンジェリックレイヤー」#14 の感想、を置く。 いまさらって気はするが。


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