出版社不運録〜春陽堂書店を中心に

 縁あって春陽堂書店について資料を拝見することができ、そのあといくつか調べたことを材料に、明治から昭和にかけての出版社の栄枯盛衰を追いかけることはできないかと思いましたが、とてもとても私のような無知無教養でできることではありません。考えてみれば、そんなことまともにやろうと思ったら、日本文学史と近代文化史について博士レベルの知識をもち、なおかつ十年以上の出版社経営履歴をもち、さらに近代世相風俗についての博覧強記が要求されるでしょう。
 そんなわけでそのような野望は捨て、とりあえずいままで調べたことについて、だらだらと書いていこうと思います。ひょっとしたら面白がってくれる人がいるかも、という儚い思いを抱きつつ。本人の興味のおもむくままですので、時代順はバラバラになると思いますが、ご容赦ください。

 なお、タイトルは「出版社風雲録」と書こうとしたらなぜか変換できなかったので、そのままにしてしまいました。



 はじめに
 まず髭ありき
 ライバル出現
 ニュータイプ本屋
 硯友社前夜
 硯友社飛び出す
 第三勢力出現
 明治文士は貧乏か
 夢の印税生活
 明治一多作家伝
 新興会社繁盛記
 早すぎた同人作家
 大衆文学の源流
 大正の叢書勝負
 大震災前の大正は
 関東大震災と円本ブーム
 緩慢なる衰退
 敗戦後の復興


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