司法試験入門 タイトル

CONTENTS

司法試験について思うこと
司法試験とは
一般的な司法試験受験生の一年
基本書・雑誌・書籍
学部試験で使える?ちょっとカッコつけた論文の書き方(接続詞の巻)


司法試験とは

司法試験ってなんやねん?

 司法試験とは、「裁判官、検察官又は弁護士となろうとする者に必要な学識及びその応用能力を有するかどうかを判定することを目的とする国家試験」 (司法試験法1条1項)であるとされています。
 ここで大切なのは、司法試験は、裁判官、検察官又は弁護士になれる試験ではなく、あくまで、なろうとする者に必要な能力を有するかをみるものであるということです。
 つまり、司法試験に受かったから、即、裁判官、検察官又は弁護士になれるというわけではなく、そのための司法修習を受ける司法研修所にはいることが出来る試験と言ってよいでしょう。

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基本書 タイトル

基本書

 ここでは、私が使用している基本書の他、一般に代表的基本書とされるものをいくつか紹介します。
 なお、ここでは、学者の先生方が執筆されたもののみを紹介し、予備校等の作成したものは紹介していません。
 また、学者の先生方の名前は敬称を略させていただき、共著の本の他の著者は「他」として省略させていただきました。

憲法
憲法(新版)芦部信喜岩波書店
憲法T・U(新版)野中俊彦他有斐閣
憲法(第三版)佐藤幸治青林書院
民法
民法T・U・V内田貴東京大学出版会
有斐閣双書 民法(1)〜(9)遠藤浩他有斐閣
有斐閣Sシリーズ 民法T〜X山田卓生他有斐閣
民法総則(第四版補正版)四宮和夫弘文堂
刑法
刑法講義総論・各論(第四版補訂版)大谷實成文堂
刑法総論講義・各論講義(第二版)前田雅英東京大学出版会
商法
(総則・商行為)
有斐閣双書 商法総則・商行為法上柳克郎他有斐閣
有斐閣Sシリーズ 商法総則・商行為落合誠一他有斐閣
(会社)
会社法(全訂第五版)鈴木竹雄弘文堂
リーガルマインド会社法弥永真生有斐閣
(手形・小切手)
最新手形法・小切手法(三訂版)田邊光政中央経済社
リーガルマインド手形法・小切手法弥永真生有斐閣
民事訴訟法
民事訴訟法(第二版)上田徹一郎法学書院
民事訴訟法講義(第三版)中野貞一郎他有斐閣
刑事訴訟法
刑事訴訟法(新版)田宮裕有斐閣
刑事訴訟法田口守一弘文堂

司法試験関係の雑誌
ここでは、私が定期購読している3冊の雑誌を紹介します。

Article
(アーティクル)
早稲田経営出版 司法試験初心者でも読みやすい。内容も充実していて面白い。
おすすめ。
HI.Lawyer
(ハイ・ローヤー)
辰巳法律研究所 各号の特集により面白さが異なる。つまり、当たり外れがある。中身を確認してから購入するのが無難。
ただし、97年10月号から紙面がリニューアルされて、かなり充実した内容になった。
法学教室有斐閣 字ばっかりなのでちょっと取っつきにくい。司法試験向けに作られていないので、直接使える情報は少ない。値段も高い。
しかし、学者の先生が書いているだけあって内容は濃い。

司法試験関連書籍その他
休憩の時などに読んで、勉強意欲を高めるために(価格は本体価格)。
リンクを張っているところはクリックすると書評が見られます(大したものは書いていませんが。)。

司法試験関連
知ってほしい司法試験 司法の世界芳賀淳他日本評論社¥800
伊藤真の司法試験合格塾!「実践編」伊藤真中経出版¥1,400
司法試験のための法律学の学び方遠藤浩編早稲田経営出版¥2,500
司法試験機械的合格法柴田孝之日本実業出版社¥2,330
司法試験・択一マル秘一発攻略法尾城雅尚エール出版社¥1,300
P&C方式「速攻」司法試験突破術井藤公量辰巳法律研究所¥1,165
新版 P&C方式「速攻」司法試験突破術井藤公量辰巳法律研究所¥1,800

ノンフィクション・エッセイ・法曹の仕事の紹介など
ボクが弁護士になった理由(わけ)伊藤芳郎教育史料出版会¥1,500
明日の法律家へ伊藤真の司法試験塾・法学館編日本評論社¥1,700
検察官の仕事がわかる本受験新報編集部編法学書院¥1,500
裁判官は訴える!私たちの大疑問日本裁判官ネットワーク講談社¥1,800
だからあなたも生きぬいて大平光代講談社¥1,400
女検事ほど面白い仕事はない田島優子講談社¥1,500
中坊公平・私の事件簿中坊公平集英社新書¥660
ドキュメント 弁護士読売新聞社会部中公新書¥660
裁判の秘密山口宏 副島隆彦洋泉社¥1,800
東京地検特捜部共同通信社社会部講談社+α文庫¥680
修習生って何だろう 司法試験に受かったら21世紀の司法修習を見つめる会編現代人文社¥1,700

小説
検察捜査中嶋博行講談社文庫¥562
違法弁護中嶋博行講談社文庫¥667
司法戦争中嶋博行講談社¥2,000
第一級殺人弁護中嶋博行講談社¥1,600
沈め屋(シンカー)と引揚げ屋(サルベージ)和久俊三角川文庫¥380
事件大岡昇平新潮社¥1,200

漫画
家栽の人毛利甚八作 魚戸おさむ画小学館¥485
ざこ検マルチョウ高田靖彦小学館¥505
ナニワ金融道青木雄二講談社¥485

その他
空想法律読本盛田栄一 森田貴英 片岡朋行メディアファクトリー¥1,200

 なんか、ここの本がだいぶ増えてきましたね。勉強もせんとなにしてんねんって感じですね。
 また暇を見てこれらの書評を書き足していきたいと思います。
 こんなけ読んだら、かなり勉強意欲は高まってるはず…


書き方 タイトル
(接続詞の巻)

はじめに

 法律を学んで間もない人にとって、法律関係の論文や、判例の言い回しは、何かとても難しいもののように思えるでしょう。 実際、内容も本当に難しい、と言う場合も多いのですが、必要以上に難しく見せて、「私は、こんなに難しいことを書いていますよ、すごいでしょう。」 と言っているような論文も少なくありません。そこで、ここでは、論文を難しそうに見せている一つの要因、「接続詞」について解説し、法律の論文を少しでも理解してもらうとともに、 それを活用することによって、ちょっとカッコつけた論文が書けるようになってもらおうと思います。ただし、注意してもらいたいのは、当然のことですが、接続詞は所詮接続詞であると言うことです。 内容がなくて、接続詞だけカッコつけて使っている論文は、「何こいつ調子のっとんじゃ!」ということになります。本当にかっこいい論文は、内容のある論文であるということを忘れないでください。

論証の流れ

確かに(この点)←しかし←したがって(よって)パターン

論証をするにあたり、一番オーソドックスな方法が、「確かに(この点)」において反対説を述べ、「しかし」でそれを批判し、 「したがって」で規範定立をするというパターンです。
学説、判例において見解が対立している重要な論点を論証する際に使用します。

ここで注意してほしいのは、「重要な論点」の意義です。
ここにおける「重要な論点」とは、その問題において重要な論点という意味であり、一般的に重要な論点とは必ずしも一致しないということです。
論文問題で、論点が多数存在する、いわゆる多論点型問題とよばれる問題において全ての論点について反対説を批判して論証していては、紙幅、時間ともに到底足りません。 そこで、必然的に論点間においてメリハリをつけることになるのですが、その際、大きく論じる論点は一般的に重要であるとされている論点とは限りません。 ここで大きく論じるべき論点は、「問題作成者が意図したところの論点」という意味です。
これを見つけだすことは容易ではありませんが、少なくともこのことを頭に置いていればすぐに一般的重要論点に飛びついてしまうことは避けられるでしょう。

この反対説・批判・規範定立パターンの応用が、批判の部分と規範定立の主張理由の部分とを分けた反対説・批判・主張理由・規範定立という以下のパターンです。

確かに(この点)←しかし←思うに←したがって(よって)パターン

また、自説の論証を先に出し、その後で反対説を批判し、これに答えるというものが以下のパターンです。

思うに←したがって(よって)←この点←しかしパターン

上のパターンで自説の論証の結論を先に出すと以下のパターンになります。自説の理由付けが長い場合などに、頭でっかちになって採点者が結論を見失うことを避けます。

思うに←なぜなら←この点←しかしパターン

上の場合において「なぜなら」の代わりに「けだし」という法律を勉強する人以外には耳慣れない接続詞が使われる場合もあります。 判決などで判旨を述べる際によく使用します。なんか難しそうでかっこいいと思う人は使ってもいいかと思いますが、一般的には普段使われていてわかりやすい「なぜなら」でいいと考えます。

以上が、論文を書くにあたって覚えておくと役に立つ論証の流れです。
これを活用してより説得力のあるいい論文を書いてください。


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