古地磁気学と岩石磁気学の基礎

恐竜の画像古地磁気方向:サイト・レベルの解析; pdirec

プログラム "pdirec" はサイト・レベルの古地磁気方向データをフィッシャー統計に基づいて解析します.入力ファイルは前段階のプログラム "pdemag" からの出力ファイルである必要があります.また,そのファイルにはサイトの緯度と経度を "$" で始まる行へ書き加える必要があります.直線解析と大円解析の混在した結果には McFadden & McElhinny (1988) の方法が適用されます.下図の例は,前ページで示した結果と同じ粗粒玄武岩岩栓から得られたもので,サイト平均の古地磁気方向と対応する VGP が,サンプル・レベルの7本の直線と11枚の大円の解析結果から得られました.

直線と大円が混在している結果を解析して得られたサイト平均の古地磁気方向の例.

VGP の図においては,平均 VGP の信頼限界の楕円は対応する平均古地磁気方向の \(\alpha_{95}\) を極へ変換することで描いています.それ故,図に示した信頼限界楕円は,短径と長径が \(dp\) と \(dm\) の楕円とは僅かに異なります. \(S_f\) と \(S_v\) はそれぞれ磁場と VGP のサイト内角度分散(angular standard deviation, angular dispersion) です.コマンド D は平均から最も離れているデータを1つ消去し,統計を再計算して図を再プロットします.一方,コマンド R は消去した直前のデータを戻します.コマンド D を続けて適用すると,しばしば \(\alpha_{95}\) を小さくすることが出来ますが,プログラムはその正当性等については示しませんので,統計的検定を別個に行うべきです.

プログラムのダウンロード

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参考文献: