■BANGAI-2002C■
最上級のサービスを提供するラグジュアリーシップとして名高い
<Seabourn Spirit>大阪寄港


写真 左:USJ港のキャプテンライン<キャプテンシルバー> 中右:USJ港出港直後の船上から天保山方面<Seabourn Spirit>の見える眺望

 

 最上級のサービスを提供するラグジュアリーシップとして名高い<Seabourn Spirit>が東京〜新港間9月6日から16日の極東クルーズの途次9月9日(月)に本年二度目の大阪寄港。08:00入港から20:00の出港まで12時間の停泊すると言うことで、しからば一度ご対面をおば・・・と相成った。

写真 天保山岸壁に停泊中の<Seabourn Spirit>
 大阪港天保山岸壁(天保山客船ターミナル)に停泊する船舶の見学にはUSJと海遊館を結ぶキャプテンラインの航路船上からがなんと言っても絶景である。

●<Seabourn Spirit>との出会い

写真 USJ港から天保山へ向かう<キャプテンシルバー>船上から<Seabourn Spirit>を刻々と巡る
 今回も、まずはUSJと海遊館を結ぶキャプテンラインの船上からの見学をと決め込んで、JRユニバーサルシティー駅に降り立ちUSJ港に向かう。改札を出ると降り立った人々の多くは左手へ進みUSJへ向かうのが常で右手に回り駅から直接港へ向かう人たちは殆ど無い。
 綺麗に整備されゆったりとした駅前広場には人影もなく心地よい風がそよぐ。前面道路の歩道を西へ向かい交差点に至ると左折して渡ればUSJ港である。交差点からは前方、天保山大橋越しに天保山岸壁に接岸中の陽光に輝く白い船体が遠望できた。
 乗船券売り場で乗船券を購入しようとすると窓口の女性曰く。
「海遊館へ行かれますか?」
「いいえ行きませんが・・・。」
「それなら、そちらの券売機でお願いします。」
 と言う。海遊館とセットのなったチケットは窓口で販売しているらしいが、ただ乗るだけなら券売機で購入しろとおっしゃるのである。券売機を見ると料金は500円となっている。確か以前は400宴か450円であった記憶があるのだが、どうやら競合していたハリウッドが廃止になりキャプテンラインの独占航路になってから料金値上げになったらしい。
 キャプテンラインは前にも記しているが地上係員からクルーに至るまで総て若いお嬢さんたちによって運行されている亜マゾネス軍団(キャプテンラインのパンフにこう記されている。)の船である。
 笑顔の地上係員に出迎えられ浮き桟橋から<キャプテンシルバー>に渡されたタラップを渡り船内に入ると間もなく出港した。舳先をひるがえしUSJ港を出ると直ぐに右へ旋回し左舷前方に天保山埠頭が視野に入る。前方に
<Seabourn Spirit>の優雅な姿は刻々と近づいてくる。大観覧車との対比でその船体の大きさもおよそ伺い知ることの出きる。1万総トン級の客船は大型客船が多くなった最近ではちょっとこぶりで可愛い印象を受ける。スマートな流線型の船体は陽光に輝く真っ白な清涼感に満ちている。潜伏を巡るブルーのライン、テンダーボートのオレンジ色が際だった対象を為していて何とも美しい。船室の窓がいずれも四角く大きい様子を見ることも出来る。さすがキャビンは全室海側に面したスイートルームのラグジュアリーシップならでは光景なのであろう。
 
<Seabourn Spirit>の舳先から船腹、船尾の絶景が巡る航路はわずか十分。本来はUSJへのアクセス航路であるが小生にとってはまことに都合のいい毎度の天保山埠頭巡り航路である。

■<Seabourn Spirit>■
 ノルウェー船籍 9975トン 全長133.7m 幅19m 乗船客数208名 乗組員150名 航行速度18ノット
 北欧的雰囲気をもち最高のサービスを提供するシーボーン・クルーズ・ライン。<Seabourn Spirit>は1万総トンの小型船ながら、ラグジュアリー・シップとして、世界の数ある高級小型客船の中でトップクラス。常連利用客からは「海上の会員制高級カントリークラブ」と称されるなど、ヨットスタイルのフォーマルなクルーザーとして、絶大な支持を得ている。
 船内はスカンジナビアの雰囲気を醸し出す洗練された北欧風インテリアで統一されており、客室は全室スイートで、全室アウトサイドに設置され、キャビン内はウォークイン・クローゼットや十分な収納スペース、大きなバスタブなど広々としたスペースが確保されているそうど。
 シーボーン最大の魅力の一つが二十四時間利用可能のダイニング・サービス。メニューはシェフ自らマーケットに出掛け、その日に仕入れた新鮮な材料をもとにその場で選定される。基本はフレンチのフルコースで、乗船客一人ひとりのリクエストにも応じてくれるとか。メイン・レストランは自由に席を選ぶことができるフリーシーティンク制になっているため、乗船客は毎日希望どおりのスタイルで食事を楽しむことができる。

●天保山岸壁にて


写真 大阪港天保山岸壁に接岸中の<Seabourn Spirit>
 何とも小粋でお洒落な船だ。
 外国の船舶の場合天保山岸壁には一般人は立ち入り禁止となる。今回は東京からの寄港で長崎へ向け出港する途次であるから内航扱いでは・・・と微かな期待を抱いていた。だが、この期待はむなしくも叶わず岸壁への出入り口各所は総てフェンスで閉じられていた。乗船客の出入りは岸壁からマーケットプレイスの建物一階へとなっていて疎らにタラップから人の行き交いはあった。


写真 大阪港天保山岸壁に接岸中の<Seabourn Spirit>
 多くの乗船客たちはエキスカーションに出かけているようであったが船内に残留している乗船客もちらほらと見かけられる。クルーの姿は以外にあちこちに多く見かける。
 驚きの光景を目にした! 写真右の中程中央付近デッキに缶ビールを手にした乗船客が現れた。何やら地かずいてきたクルーと話しているかと思いきや程なくそのクルーがデッキチェアーとテーブルを抱えて来た。チェアーを進められるがままに乗船客が座すると傍らに小さなテーブルを差し出した。さすがにラグジュアリーシップとして個別の顧客に最上級のサービスを提供するクルーズ船として名高いさりげない細やかなサービスの光景を目にした。
 小生は未だに客船の類には乗船経験はない。さしたる訳があってのことではないが、聞き及ぶに気軽に乗船出来る短い公開のクルーズなども多い我が国の幾つかの客船の場合などは船内では盛りだくさんのイベントがあり非日常気分が味わえるとか、食事はレストランでの定刻で席なども指定される場合が多く規則正しいなどと言う。どうも、その辺りがのんびりだらだらマイペースでの船旅が好きな小生にとってはついつい食指の動かない現実となっている。
 だが、この
<Seabourn Spirit>をはじめとする、いわゆるラグジュアリーシップと称されている類の客船の場合はそうではなく、ひとりひとりの時を過ごすスタイルを大切にした個別対応のサービスが充実していると聞いいていた。で、大いに興味のわく思いを抱いていたのであって、この<Seabourn Spirit>は是非とも一度見てみたいとの思いがあった。
 その思いが叶い見に来た訳であったが、目の前でその最たるサービスの一端を垣間見た思いがした。ジャンボ宝くじの一等にでも当選すれば是非乗船してみたいと思う。(^^)

 

●付録 天保山海遊館前の浮桟橋で大阪市の広報船<夢咲>に出会う!

 USJ港から天保山海遊館前の浮桟橋に<キャプテンシルバー>が入港し、タラップを降りると目の前にスマートな船が接岸していた。大阪市のマークが船腹に記されていたので一瞬<水都>かと思いながら、舳先に目をやると船名が<夢咲>と記されていた。大阪市が水の都大阪をアピールするために新造した広報船である。
 思いがけないご対面となった。

写真 USJから天保山に入港した<キャプテンシルバー>の反対側には大阪市の広報船<夢咲>が停泊していた。
 大阪市の広報船<夢咲>は双胴船で、全長34.2m、幅8m、 187総トンの白い船体に青いラインを入れたスマートな船で、船内には48座席の見学室が完備されている。海外からの視察団や港湾関係団体などの大阪港視察のほか、一般市民団体などの大阪港見学に利用され、大阪港のPRの一環として活躍中。
 団体などで申込むと港見学などに乗船することも出来る。
・30人以上48人までの団体 ・利用日の2ヶ月前から1カ月前までに申込(予約が他団体と重なる時は抽選)
・使用料 資料代として1団体1万円
・利用時間 月曜日・水曜日・金曜日 15:30〜16:30 火曜日・木曜日 13:30〜14:30
・運休日 土曜日、日曜日、祝日、年末年始
・問い合わせ先  (社)大阪港振興協会 06-6615-7600

 

2001 H13
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