婚約を解消(破棄)したい
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Last update 2011.8.16
弁護士河原崎弘
相談:婚約を解消したい
私は、31歳、3歳年下の女性と5年間交際していました。5年の交際の間にいろいろなことがありました。彼女は、感情の起伏が激しく自分をコントロールできません。彼女の運転する車に乗っていても、不機嫌なときは乱暴な運転になり、安心して乗っていられません。
表面上はやさしい素振りをしますが、自分中心で、年寄りとか、弱いものに手を差し伸べることはありません。私の親に接する態度を見てもそうです。
彼女とはずるずる交際し、半年前に正式に婚約をしました。彼女は、その後、妊娠しました。彼女は、「産みたいと」言いましたが、私が、説得し、堕ろしました。妊娠したのは、彼女と肉体関係を持った際、彼女が「今日は大丈夫」と言ったので、避妊をしなかったからです。彼女の言葉は嘘であったと思います。
その頃は、私の彼女に対する信頼は薄れていました。彼女は私が1流の大学を出て、1流の会社に勤めているから私と結婚したいのです。それは、彼女の親の意思でもあるのです。
現在、私は、彼女とは結婚を止めたいと思っています。婚約解消の話をすると、彼女は、私に対して、「あなたは私の一番いいときを取った」と、言って怒ります。私は、彼女から、婚約不履行を理由に慰謝料請求されるでしょうか。
私は、他に恋人がいるわけではありません。
相談者は、市役所の法律相談室に行き、弁護士に相談しました。
回答:早い段階ですべき
婚約後、婚約を解消した例は沢山あります。披露宴の準備をした後に婚約を解消した例もあります。
一般的に言って、結婚前に相手に疑問を持った場合は、婚約を解消した方がよいでしょう。
結婚後、あるいは結婚後子どもができた後の離婚より、当事者あるいは第三者に与える打撃も少なく、十分償えるものだからです。結婚披露宴の通知を出した後でも婚約解消を躊躇すべきではないでしょう。
但し、このような場合、婚約解消に責任ある当事者は、相手方に慰藉料を支払う義務があります。
あなたの彼女に対する疑問はよくわかります。現時点で、婚約を解消した方がよいでしょう。このまま結婚し、離婚するより、相手にとってもよいでしょう。
あなたの責任は相手が信頼できないのに、別れずに交際を続け、今になって別れることです。この場合相手にも責任があるのですから、あなたが100%責任負うことはありません。
婚約破棄(不履行)の慰謝料は、100万円ないし200万円ですから、「50万円から100万円の支払い」を提案して婚約を解消する心づもりで話し合いをしてみたらどうでしょう。
相手の要求が執拗な場合は、弁護士に依頼して断りの内容証明郵便を出してもらうとよいでしょう。
男性に将来性があると見込まれると、肉体関係の際、女性が、「今日は大丈夫」と、嘘を言って、避妊処置をせず、妊娠し、結婚を強要する例は多いです。しかし、子供ができたことを理由に結婚することは避けた方がよいでしょう。妊娠を理由に結婚したら、一生苦しむことになります。若干の慰謝料の支払いと、相手が出産したら、養育費を支払うことを選択する方が、賢明です。
一般論:相手が信頼できないなら早く別れるべき
男性でも女性でも、相手の学歴、職業などで、結婚相手を選ぶ人は多いです。平凡な人ほどその傾向があり、結婚式も身分不相応なものになりがちです。そんな人と結婚すれば、感動のない、つまらない人生を送ることになります。
相手の異性関係のだらしなさ、金銭のだらしなさ、酒癖のだらしなさ、精神的な不安定、気持ちが通じない(心が通じない)など、結婚前に相手が信頼できない場合は、結婚しない方がよいでしょう。結婚式直前の婚約破棄もよくある例です。これもやむをえません。
相手の身体が弱い場合は問題ないですが、
自分が、身体が弱い(身長が低い、学歴が低い、収入が低いなども同じ)場合は、要注意です。相手は、交際期間中はやさしく振舞うでしょう。しかし、長い結婚生活では、平凡な相手は、不満を持ち、身体の弱いことを攻撃してきます。理解のない人とは結婚せず、一人で生活した方が、平穏に、充実した暮らしができることも少なくありません。
外国では、婚約不履行の慰謝料を認めない国も少なくありません。
相手の欠点を「直してあげよう」などと、考えて結婚し、ひどい目に遭った人は沢山います(そのような人には相応しい相手がいます、あなたがちょっかいを出す必要はないのです)。同性に対する評価と異なり、異性に対する評価は、外見に重きを置きますので、間違えることは多いのです。
また、世間体から結婚すること、親のために結婚することも、やめた方がよいでしょう。
要するに、信頼できない相手とは結婚しない方がよいです。結婚式前日の破棄でもいいです。
結婚後も、子供ができる前がよいですが、子どもができた後でも、できるだけ早く離婚した方がよいです。婚姻期間が長いほど親権など難しい要素が増え、慰謝料、財産分与の金額も増加します。
相手を可哀想と考える必要はありません。
新婚旅行直後に離婚する成田離婚は、やむをえないというより、とても賢明な方法です。
コメント:外観で判断することが間違いの始まり
男性は、女性を外観で判断しますね。これが全ての間違いの基です。女性も同様です。
そこで、その女性が優しい心遣いをするか否かを見るのに良い方法は、自分の祖父、祖母に会わせることでしょう。年寄りの椅子を引くとか、お茶を入れるとか、荷物を持つとか、相手の女性を判断できます。
判決
- 東京地方裁判所平成16年8月31日判決
原告において,被告が,正当な理由なく一方的に婚約を破棄したと主張して,婚約不履行による損害賠償を求めたケースについて,婚約は,合意解約ないし婚約関係が破綻していたと認め,被告のなした婚約解消には正当理由があるとし,帰責事由が一方のみにあるとはいえないので,慰藉料請求は認められないなどとし,結納金を清算した残金の返還及び一部費用の支払義務不存在を認めるなどとし,請求の一部である金37万3629円を認容した。
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