気持ちの良いスカイラインを進む。 それほどきつい登りもなく、淡々と登るという感じである。 やがて、目の前に見えてきた高みが裏岩菅山の頂上。もう少しである。
岩菅山と違って、この裏岩菅山の頂上は些か寂しい。 しかし、高さはこちらの方が 46mも高いし、また姿も立派と思えるのだが...。
裏岩菅山の頂上に着いたのが、10時32分。 ここで本日の登山を終わりにする予定だったが、あまりにも時間が早すぎる。 横浜の家から登山口までの方が時間がかかっていることになる訳で、少々バランスを欠く。 もし時間があれば、行こうと考えていた烏帽子岳へのピストンが現実味を帯びてきた。
この裏岩菅山からの展望も素晴らしい。 周囲の山は、岩菅山から見たとおりだが、目の前の焼額山の姿がやけに気になる。 山の神スキー場、焼額山スキー場、奥志賀高原スキー場などがその山腹に作られ、無惨なほどに形の良い山を切り刻んでいる。 そういう意味では、岩菅山が無事だったのは本当に奇跡に近いし、今後もこのままにしておいて欲しいものである。
さて、時間が余ったため急遽候補に挙がってきた烏帽子岳であるが、 裏岩菅山からその方向を見やれば、見事なほどのスカイラインである。これは行かずにいられない。 山の形は大したことはないのだが、道が稜線をそのままなぞっているいるようであり、どうしても歩いてみたくなる。 少々道の手入れ具合が心配であったものの、いざとなれば引き返すくらいの気安さで、進んでみることにした。 10時38分出発。
すぐに急な下り斜面となり、その先で残雪が道をふさいでいるのに出くわした。 雪の上には足跡もなく、些か先行きが心細くなったものの、もう少し進んでみようと斜面をグリセードもどきで下る。 この先、これ以上の残雪に会わなければ良いが...。