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課題本 2008年度

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書名 著者名 出版者 コメント
ブルーベリーソースの季節 ポリー・ホーヴァート 早川書房  ハーバーが言いたいことを言っているのでスッとする。「自分のなれる最高のものになれ」という言葉が印象的。肩甲骨の上には「翼(の痕跡のようなもの)」があったのだろうか。ハーバーはみみずと出会った時の感動が力になって、大学まで進んだのだろう。
バッテリー あさのあつこ 教育画劇  巧が清波に持つ複雑な思い。この路線で2巻からも進めば良かったのに。野球には興味ないし、その後の展開は私好みでは無かった。女性(もしくは母)から見た、好みの男の子を描いたのではないだろうか。重松清の描く少年とは違っている。
 なぜ巧は早く大人になってしまったのか。清波が弱かったせいだろうか。本当は清波の方が大人だと思う。巧はただのジコチュウの子どもだ。
僕らの事情 デヴィッド・ヒル 求龍堂  タイトル訳がもうちょっとなんとかならなかたのだろうか。("See ya, Simon")。サイモンは筋ジストロフィーである。小学生時代、近くに療養所があって啓発記録映画を毎年見せられたが、一般的にはあまり知られていない病気だそうだ。若くして死を宣告されたも同じ病気だ。
どろぼうの神様 コーネリア・フンケ WAVE出版  読んだことがあるような気がしたのだが、この作者の本を読んだことは無いはずだ。『クローディアの秘密』とか、他の本と混同しているのだろうか。映画館の隠れ家とか、子どもたちを養う少年が、本当は金持の子だとか、覚えがあるのだが・・・。
 メリーゴーラウンドで年齢が若くなったり年をとったりといった、私好みの設定だ。ルスツリゾートのメーリーゴーラウンドを思い出す。だから好きなのだろうか。表紙も挿絵も作者がというのは初めて。さすがピッタリしている。悲しい気持ちの時は、回りの色が消えていまったり、怒りの感情も出てくる。
『悲しい本』 ローゼン あかね書房  1回目、ひっかかりなくスーっと読めてしまった。自分自身の悲しみは通り過ぎて、この本がもう必要なくなったのだと思う。1ページ目の顔と最後の顔。1ページ目は悲壮な感じがする。口は笑っていても目が笑っていない。最後は悲しいけれど、激情は治まって静かな悲しみとでもいうような顔だ。
『アナベルドールの冒険』 アン・M・マーティン&ローラ・ゴドウィン 偕成社  原書が書かれたのは2000年なのだが、訳のせいか、懐かしい感じがした。100年前の人形と現代の人形の違いがおもしろい。『人形の家』など、人形物はこわいイメージがあって初のうちは楽しめなかった。こわれやすいという感じにも関係あるのだろうか。
『平和の種をまく ボスニアの少女エミナ』   岩崎書店  学校に似合う本だ。図書館では棚に出しておいてもなかなか動かない。戦争のしくみについて学ぶにはいいかもしれない。
『詩の好きなコウモリの話』 ランダル・ジャレル 岩波書店  日本のものでも詩は苦手分野で読み飛ばしてしまう。翻訳ものだと元の英文の韻はどうだったのだろうと気になってしまう。もしかしたら、わからないなりに原文で読んだほうがいいのかもしれない。後書きのセンダックとの逸話がおもしろかった。作者と挿絵でイメージが共有できたという話しだ。
『走れ半ズボン隊』 ゾラン・ドヴェンカー 岩波書店  4人がそれぞれ「半ズボン隊」の由来を語る。男の子の世界が描かれているせいなのか、前の3人分はなんだか落ち着かなかった。最後の1人のところでやっと落ち着いた。訳のせいか3人の特徴がはっきりせず、最後のセメントの性格だけがはっきりしていて読みやすかったせいか?