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課題本 2003年度

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書名 著者名 出版者 コメント
銀のキス アネット・カーティス・クラウス 徳間書店 最近はこういうのがはやりなのかな?「ダレン・シャン」とも似ているが、恋愛がからむ分、この本の方が苦手。(2003.3)
裏庭 梨木香歩 理論社 ファンタジーだと思って楽しみに読んだのに、正直疲れました。テーマが現実的過ぎて重苦しいです。「裏庭」というタイトルから「トムは真夜中の庭で」を連想してしまったのも敗因かもしれません。いや、勝った負けたじゃないんですけど、ファンタジーならファンタジーらしく現実逃避させてくれぇ〜。
終わり方も中途半端な気がします。受賞作から大幅修正されたということだけれど、案外、修正前の方がよかったかも?(2003.4.23)
ぼくの小さな村ぼくの大好きな人達 ジャミル・シャイクリー くもん出版 クルドのことはどこの話かさえ全く知らなかったので、前書きにある「子供たちは日本がどこにあるかも、ヒロシマ、ナガサキであったことも知っています」というところにはびっくり。
少数民族を扱っているということで、重い本かと思ったら、あちこちで笑える本だった。特にp122「町じゃオンドリが卵をうむのかな」には笑った。どんなに苦しい状況を書いていても、クスリと笑えるのは子供の目を通しているからだろう。5歳にしてはしっかりしているように思えるのは、日本の子とくらべるからだろうか? (2003.5)
う・ん・ち なかのひとみ 福音館書店 最近はフキダシつきの本が増えているのだろうか? といっても内容的はうんちをする日数、個数なども書いてあって、なかなか科学的だ。「蝶はうんちをしないのかぁ」とか「へびのうんちはめったにみられない」など知らないことも多かった。五味太郎さんの「みんなうんち」という絵本があるが、これで「くじらのうんちがどんなの」かも「へびのおしりがどこ」なのかもわかってすっきりした。 (2003.6.28)
図書館へ行こう 田中共子 岩波書店(岩波ジュニア文庫) いわゆる”ヤングアダルト”と言われる年齢層の子供たちを図書館へ案内するという趣旨。しかしこの本を読んで自分の町の図書館へ行って「書いてあることと違うじゃん」と思う子は多いことだろう。特に田舎の図書館ほど。利用者を「待っている」図書館が本当にこんなに多いといいのだけれど。
『2章、本を読むということ』でどうやって、読書に近づけるかということがとても参考になった。まず「字の大きさ、挿絵の量」というあたり現実的である。読むのが嫌いなら読まなくていい。退屈でなんにもすることが無いときに、たまたま手元に本があることが読書嫌いを本に近づける方策のようだ。なるほど。
調べ学習や夏休みの自由研究のテーマを決める方法も参考になる。学校の図書室に関わっているひとには、特に読んでいただきたい。何に興味があるのか、実は自分でもはっきりしないことは多い。図書館員と話しているうちに、興味の対象がはっきりしてくるならすごいことだ。もちろん図書館員の力量が問われる。
『4章1.本屋さんと図書館の違い』も、今まで人にうまく言えなかったことが分かりやすく説明されている。 (2003.8.4)
うそつきの天才 ウルフ・スタルク 小峰書店 1話「うそつきの天才」が実話だとしたら、この子はすごい。うそをつくのも想像力だと思う。 2話「シェークvsバナナスプリット」以前読んだときも思ったが、落ちが傑作。 (2003.9.28)