Cisco1812J+Split DNS(フレッツ・スクウェアマルチセッション編)
Cisco1812Jでフレッツ・スクウェアにマルチセッションで接続するだけでは名前解決がうまくいきません。
IPアドレスでルーティングしてISPとフレッツ・スクウェアを振り分けているわけですから無理もありませんね。
そのためだけにDNSサーバーを立てるのは不便です。
レンタルのBBルータでもできるんだからCiscoルータでできないはずがない。
Split DNS機能を使えば名前解決の問題も解決できそうなのでさっそくためしていきます。
IOSフューチャーセットによっては対応してないみたいです。
今回は Advanced Enterprise Services 12.4(15)T8 を使っていきます。
接続構成
FastEthernet0 WAN向け物理インターフェース
Dialer0 ISP向け接続
Dialer1 フレッツ・スクウェア向け接続
LAN側はVLAN1に接続する方法で説明しています。
ISP側のDNSサーバーアドレスは、自動取得できている状態にしておきます。
PPP認証の際にDNSサーバーアドレスを自動取得する設定は
interface dianler 0
ppp ipcp dns request
ISP側のDNSサーバーは自動取得にしておきますが、フレッツ・スクウェア側は手動で設定していきます。
設定の流れ
1.フレッツ・スクウェアViewを作成し、フレッツ・スクウェアのDNSサーバーのアドレスを設定します。
2.fletsドメインで振り分けるname-listを作成します。
3.view-listにname-listを適用します。
4.view-list(view-group)を適用します。
fletsドメインのDNSクエリは、フレッツ・スクウェアViewでDialer1に向けます。
事前確認
現状の設定を show ip dns view コマンドで確認しときます。
Router#show ip dns view DNS View default parameters: Logging is off DNS Resolver settings: Domain lookup is enabled Default domain name: Domain search list: Lookup timeout: 3 seconds Lookup retries: 2 Domain name-servers: <DNSサーバーアドレス1> <DNSサーバーアドレス2> DNS Server settings: Forwarding of queries is enabled Forwarder addresses: |
何も設定されていなければ、デフォルトViewだけ表示されていると思います。
自動取得したDNSサーバーアドレスとip name-serverで設定したアドレスが、Domain name-serversに表示されます。
サンプルConfig(抜粋)
! ip dns view flets //フレッツ・スクウェアViewの作成 domain name-server 220.210.194.67 domain name-server 220.210.194.68 dns forwarding source-interface Dialer1 //フレッツ・スクウェア向けのインターフェースを指定 ! ip dns view-list FLET's //name-list100はfletsへそれ以外はデフォルトViewへ振り分けます view flets 10 restrict name-group 100 view default 20 restrict name-group 110 ! ip dns name-list 100 permit .FLETS //フレッツ・スクウェア向け ip dns name-list 110 deny .FLETS //ISP向けには拒否するドメイン ! ip dns server view-group FLET's //フレッツ・スクウェアViewを適用 ip dns server ! |
フレッツ・スクウェアのDNSサーバーのアドレスは、DNSサーバアドレスの一覧で確認してください。
設定確認
確認コマンドは show ip dns view
デフォルトViewはそのままで
フレッツ・スクウェアViewが追加されてDomain name-serversにDNSサーバーアドレスが表示されていることを確認します。
クライアントPCのDNSサーバー設定をルーターのアドレスにしてあげれば設定は完了です。
実際に両方アクセスしてみましょう。
フレッツ・スクウェア
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次回はIPv6ブリッジ機能を利用してフレッツ・スクウェアv6に接続できるようにします。