通常CiscoルータのIOSイメージファイルは不揮発性メモリ(Flash)に保存されています。
IOSの入れ替え中に電源を切ってしまったりするとIOSでの起動ができなくなります。
IOSが保存されていない状態で起動するとROMモニタモードで起動します。

ROMモニタモードでIOSをルータにダウンロードするにはちょっと面倒になります。
Cisco1600シリーズで不測の事態に遭遇してしまった場合の対処方法を紹介します。

必要なもの

IOSイメージファイル
 c1600-×××.bin ←これ一番重要!
Teratermのようなターミナルソフト
 Windows標準のハイパーターミナルでもできますが使いにくいのでTeratermの説明をします。
コンソールケーブル

ROMモニタモードの起動

IOSが入ってなければ嫌でもROMモニタモードで起動します。
IOSが入っていても実験したいって方のために
でも後で後悔しないでね。
IOSで起動する場合はコンフィギュレーションレジスタを変更します。

!
!---Global_configuration_Mode---
config-register 0x0
end
reload
!

設定を保存しなくても大丈夫みたいです。

ルータの設定

ROMモニタモードでルータの設定をします。

---ROMmon_Mode---
rommon> xmodem -cfs115200 c1600-sy-mz.××.bin

オプション
c:チェックサム f:フラッシュ内削除 s:速度指定
速度を変更しないで9600のままだととっても時間がかかります。

Teratermの操作

ルータの設定に合わせてTeratermのスピードをBaud rate設定を115200に合わせます。
 Teratermのメニューから「Setup」→「Serial port」を選択し「Baud rate」で115200を選択
IOSイメージファイルの送信
 Teratermのメニューから「Transfer」→「Send File」を選択しIOSイメージファイルを指定して送信
ダウンロードが始まるので終わるまで待ちます。

Flashメモリの確認

送信が終わったらIOSがダウンロードできたかを確認します。

---ROMmon_Mode---
rommon> dir flash:

IOSのイメージファイルが表示されて、送信した元のファイルサイズと同じなら成功です。

ルータの設定を戻す

コンフィギュレーションレジスタの設定を戻します。

---ROMmon_Mode---
rommon> confreg 0x2102
rommon> reset

これでIOSが起動します。