幻の米・さわのはな
コシヒカリやササニシキと同じく昭和30年代に生まれ、一時は山形県全域で栽培されていました。しかし、収量が上がらない事から、その後のコメ増産「質より量」の時代に栽培面積が激減し、米余りの時代には知名度の低さなどから大量流通・市場競争の波に乗れず市場から姿を消し、幻の米となりました。
それでも、その食味の良さから農家が自分で食べる米として、細々と作られ続けてきました。
さわのはなの素性
昭和35年に誕生
「農林8号」を母に、「abc」を父として交配
「農林8号」はコシヒカリの祖母、「abc」は亀の尾の曾孫という良質の系譜で、コシヒカリとよく似ている。
食味
冷めても粘りがあって美味しい
飽きさせない味わいと独特の食感がある。
夏場になっても食味・風味が落ちない。
最近主流のお米に較べて個性が強いらしく、外食関係では「使いにくい」といわれることがあります。
一方ではやみつきになって、他のお米が食べられないと言う人があるほどです。
さわのはなの今後
見た目が悪く一等米になりにくい。機械化された多肥・多収栽培に向かない。精米時の歩留まりが悪いなどの理由から、今後も市場の大量流通向けに栽培される事はないでしょう。
逆に有機栽培では繊細なササニシキに比べて、野性的で力強い生育をします。最近のお米にはない個性があり、まさに有機栽培に向き、産直で力を発揮するお米です。
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