《 ちょっと一言 》

◎新庄・最上のお米の話◎

◎「お米が安い」はいい事か?◎

◎有機農産物について◎

◎有機栽培とササニシキ◎

◎「さわのはな」というお米◎

◎原発事故後の放射能汚染に向き合って◎

◎楽しいの本◎

 楽しくてためになる、食に関連した本をご紹介。


子どものむし歯予防は食生活がすべて 黒沢誠人 幕内秀夫/風濤社
 一生懸命歯磨きしても次々と虫歯が出来てしまうのはなぜだろう?と疑問を持った歯医者さん。
 「歯磨き道場」に通い必死のトレーニング。7ヶ月で100%歯磨き達成の認定証をもらうが、普通の人がこれを実践するのは不可能。それでも虫歯の出来ることできない子がいるのはなぜ?
 ほんとに歯磨きで虫歯予防が出来るのか?
 そこでこの歯医者さんが行った実験、自分の4人の子どもたちに一切歯磨きさせなかった。
 結果子供らに虫歯は一本も出来なかった。
 むし歯予防の決め手は歯磨きではなく、なにをどう食べるかという食習慣にあった。
 簡単に実践できるむし歯予防の方法を解説。
 
雑食動物のジレンマ マイケル・ポーラン著/東洋経済新報社
 アメリカでベストセラーになったノンフィクション。 
雑食動物のジレンマ、雑食性を手に入れたために人間はどんな環境の場所でも生きられるようになった。しかし、食べられる物と食べられない物、体に良いもの悪いもの、それらを自ら考えて選ばなければならなくなった。 
 摂食障害が蔓延するアメリカの3つの食。工業的な大量生産の食、オーガニックの食、原始的な狩猟採種の食、それぞれを食べ物が生産される出発点から食卓に上るまでを追ったドキュメンタリー。 
 第一部の工業的な食の章では、農家への直接支払いによって、アメリカの農業がどう変わっていったか。 生産コストより安い値で売買されるトウモロコシがアメリカの食を支えている現実。イメージとはかけ離れたアメリカ牛の生産現場などが描かれとても興味深い。 
 第二部、オーガニックの章では、工業的大量生産のオーガニック産業と自給的なオーガニックの対比。そして日本とはずいぶん違う食肉文化圏での有機畜産の姿が面白かった。 
 第三部は菜食主義の考察、作者がキノコ狩りやワイルドピッグのハンティングで食料を調達する様、それらを調理する様の奮闘ぶりが面白い。 

 食品が工業的に大量生産される時に掛かる見えないコストは、食品の価格には反映されないが、消費者がどこかで気づかずに確実に払っている。ファストフードはスローフードより本当に安いのか。 
 文化が作り上げた食の習慣やルールが雑食動物のジレンマを防いでいた。 
 文化の力が弱くなるほど食欲は暴走する。 
 文化の浅いアメリカの食の話だけれども、日本にも当てはまる部分があって、なかなか興味深い本でした。
 
食品の裏側 安部 司 著/東洋経済新報社
 「食品添加物の神様」といわれた元トップセールスマンが教えてくれる食品加工の実態。
 特売品買えて得したと思ったら、添加物だけで作った偽物だったとか、「健康的」な食事と思っていたらじつはけっこう添加物をとっていたとか、意外な落とし穴がいっぱい。
 怖い、危険、食べるな、だけではなく、どうやって食品たちと向き合っていったらいいのかを、例を挙げて分かりやすく解説。神経質にならないで、上手に添加物と向き合っていく方法を教えてくれる。
 
偽りの種子 ジェフリー・M・スミス著/家の光協会
 遺伝子組み換え作物に関する本。この本がかなり面白かった。というか怖ろしかった。
 「科学的に安全が証明されている」というけれども、食品として承認される過程でデータが隠蔽され、歪曲・ねつ造されている実態。科学者たちへの政治的圧力。メディアによる情報戦略、というか情報封鎖。沈黙する大手メディア。実例を積み重ねて、アメリカでの遺伝子組み換え作物をめぐる実情を紹介している。
 遺伝子組み換え作物については農業、環境、経済、政治、文化などいろいろな面での問題が指摘されているけれども、本書は内容を「食品としての安全性」に焦点を絞って書かれているので、問題点が分かりやすい。
 食べ物に興味のある人は必読。
 
うおつか流 食生活かくめい 魚柄仁之助 著/講談社
 金をかけず、手間もかけず、その上体によくて環境に優しい、「つづけられる」究極の手抜き台所術。
 巷にあふれる食情報に惑わされない、あくまでフツーの食生活。力を抜いて楽しみながら取り組める、目からウロコの食生活革命。
 
趣味は佃煮 小町文雄 著/知恵の森文庫
 何の趣味もないロシア語教授が、ある日突然佃煮作りに目覚める。けっこう美味しい。人に配るとほめられた。くん製、塩辛、モツ煮込み。まわりの迷惑かえりみず作りまくる、独りよがりの趣味日記。
 ボーソー気味の趣味生活の中から、食べるということの本質がちらほら見え隠れ。面白くてためになる名著!
 
安ければそれでいいのか!? 山下惣一 編著/コモンズ
 2001年。ハンバーガーや牛丼、輸入野菜。激安食品があふれたデフレまっただ中に書かれた食の値段のカラクリ。
 第一線で活躍するライターたちが丹念に調査・取材をしてまとめ上げたノンフィクション。わかりやすいです。
 
味と映画の歳時記 池波正太郎 著/新潮文庫
 池波正太郎はよく「食通」と呼ばれるが、彼のエッセイを読むと食通と言うよりは「食いしん坊」と呼んだ方がピッタリくる。
 旅好きで、食べることが好きで、映画が好き。一月から十二月、それぞれの季節ごとに食と映画の思い出を綴った、ノスタルジックで季節感にあふれた味わい深いエッセイ。
 
台所で作るシャンパン風ドブロク 山田陽一 著/農文協
 30分で仕込んで3日で飲める。家庭でだれでも簡単に作れるシャンパン風ドブロクの作り方。
 日本酒。お米が麹と酵母菌の働きでお酒に変わる。雨が多く四季がはっきりしている日本特有の気候、そこで育まれた稲作中心の文化から自然に生まれたもの。いってみれば日本そのもの。ドブロクを知れば日本がわかる。
 
カレーライスと日本人 森枝卓士 著/講談社現代新書
 今や国民食とも言えるカレーライス。カレーとは何だ?カレーはどこから来たか?日本のカレーとインドのカレーの違いは?なぜ日本人はカレーが好きか?
 カレーがいかにして国民食の地位にまで上り詰めたのか、カレーにまつわる食の冒険物語。
  
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