【頭痛】
頭痛症状は人口の約20~40%にあるとされ、脳外科クリニックを受診する一番の理由となります。 これが慢性になると日常生活に与える影響は大きく、適切な治療が必要となります。 また、突発した激頭痛、 進行性に悪化する頭痛はクモ膜下出血などの生命を危ぶむ病気が原因となることもあります。 よって、適切な診断と治療が必要となります。以下に代表的な頭痛の分類と症状を挙げます。
(1)片頭痛
(症状)拍動性の頭痛(ズキン、ズキン)で、時に嘔気・嘔吐を伴う。 光がまぶしい、視野が狭くなるなどの前駆症状があることもある。 体を動かすと痛みが増強し、痛みは強弱はあるが1~3日つづき、月に数回出現する。 慢性化すると数日ごとに発生し日常生活への影響は大きくなる
(原因)
頭蓋内血管の拡張による血管の痛み
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(2)筋緊張型頭痛
(症状)頭全体、特に後頭部が重苦しく痛み、首筋や肩が凝る。嘔気・嘔吐はない。慢性的に数日間痛む
(原因)
身体的ストレス(気候、目の疲れ、睡眠不足など)や精神的ストレスによる筋肉の痛み
(3)混合型頭痛
(症状)片頭痛と筋緊張型頭痛の症状が慢性的に繰り返す。痛みは片頭痛の方が強い
(4)群発頭痛
(症状)眼の奥がえぐられるよう耐え難く痛む。流涙、目の充血、鼻水が出ることあり。痛みは片頭痛に似る
(原因)
原因不明だが、片頭痛と同様に頭蓋内血管の拡張と考えられている
(4)薬物乱用頭痛
(症状)月15日以上、頭痛が発生する。イライラしたり集中力が低下することもあり
(原因)
片頭痛や緊張型頭痛のある人で一般的な頭痛薬の服用過多により発生する
(5)クモ膜下出血
(症状)突発する激頭痛と嘔気。出血量が多ければ意識障害
(原因)
脳動脈瘤破裂
(6)脳出血
(症状)手足のしびれや脱力に伴う重苦しい頭痛。出血量が多ければ嘔吐や意識障害が出現
(原因)
高血圧による脳内の細動脈破裂
(7)脳腫瘍
(症状)重苦しい頭痛。進行性に頭痛が酷くなり、早朝に痛みが強いのが特徴。 腫瘍発生場所により様々な神経症状
(原因)
頭蓋内に良性/悪性腫瘍が発生