【言語障害・脱力・しびれ】
言語障害は言葉が酔っぱらった時のようにもつれる構語障害と言葉が出なくなる運動性失語、 言葉が理解できなくなる感覚性失語があります。 構語障害は脳梗塞の一症状となることが多く、失語症は脳に何らかの病気が起きています。 脱力・しびれは両側性の場合は脳疾患が原因であることは少なく、脳が原因の場合は右側あるいは左側と片側に症状が出ます。 症状が強い時は迷わず病院を受診しますが、症状が軽い場合は受診が遅れがちとなります。 段階的に症状が増悪する場合は緊急に受診が必要です。以下に代表的な疾患を挙げます。
(1)脳梗塞
(症状)軽い脳梗塞の場合は、構語障害と片側上下肢の脱力やしびれ、めまい
→急速に重症化する可能性あり
重い脳梗塞の場合は、半身麻痺、意識障害
いずれの症状も急速に症状が出現する
(原因)
脳血管の閉塞
(2)脳出血
(症状)脳梗塞に同じ。ただし、出血量が多い場合は頭痛・嘔吐を伴う
→急速に悪化する可能性あり
(原因)
脳内の細動脈が破裂
(3)脳腫瘍
(症状)徐々に症状が進行する。腫瘍が大きくなれば慢性的な頭痛となる
(原因)
頭蓋内の腫瘍
(4)慢性硬膜下血種
(症状)頭部外傷後4週間前後してからゆっくり症状が出現。ボーっと活気がなくなり、上下肢脱力を伴う
→急速に悪化する可能性あり
(原因)
外傷による硬膜下腔の小出血と髄液の硬膜下腔への漏出によって、毛細血管の豊富な被膜が形成される。 この被膜から血液成分の漏出により血種が貯留する
(治療)
外科的治療。早期に発見されれば内科的治療(投薬)にて治癒する