琉球古民家ちゃんやー
Chanyaa
26 42 21.62,127 52 50.97
一軒家の宿の西側部分。一の坐の後を見ています。正に普通の家ですね。
こちら側には縁側はありません。
沖縄らしい宿にはどんなものがあるか、結構探しました。赤瓦で開放感たっぷりの平屋なんていうのがいいのですが、なかなか見つけられません。そんな中で目に止まったのがちゃんやーという宿でした。本部の集落の中で一軒家の宿をいくつかやっているらしい。食事も気の利いたものを提供してくれるようだ。何度かのメールのやりとりでここに決めました。支払は事前の銀行振込。当然ですが沖縄の銀行です。
ちゅら海水族館にいるうちに夕方から大雨になり、なんとかタクシーを呼び出し宿に到着。乗れば5分で着く距離にあります。有名なフクギの並木からちょっと海側に入った敷地の中に、いわば母屋と離れというより、ほぼ同じ造りの家が2軒建っていました。そして一軒を食堂に、もう一軒を宿として利用しています。赤瓦が乗っているような特徴のある建物ではなく、どこにでもある、いやちょっと昔の沖縄ではどこにでもある一軒家といったところでしょうか。ちゅら海でゆっくりしていたものだから、暗くなってからの到着でした。 食事を隣の建物で楽しみ、食べ終わる頃には大雨もやみ、ようやくあたりを観察する余裕が出てきました。海まで1分。その間はフクギをはじめとする木々が鬱蒼と生え、防風林の役目をしています。台風の時には凄いのでしょうね。それを避けるための低い造り。2階建てが出てくるのはコンクリートになってからなのです。 室内は開放感たっぷりです。ふすまを全部外せば宴会が出来るし、北側への風通しも考え、押入が両方の部屋から開くようになっていたりしています。本土だと単純に田の字に和室を配置するけれど、こちらでは北側にしっかり窓を取り、中央に収納を持ってくるのですね。 翌日はゆっくりと散歩をし、朝食をしっかり摂り、かみさんと娘は琉装体験という、こちらの着物を着付けてもらい、としているうちに出発の時刻となってしまいました。もっとのんびり滞在すべき宿だったのです。 この地を後にした息子さんも、今は故郷に戻ってこの宿の運営を行っています。離れてみて初めて分かる故郷の素晴らしさ。それをしっかりとアピール出来れば、世界中から旅人が来てくれるようになるのです。日常の生活の中にある良さというものを発見し、それをサービスとして提供する。それが観光の原点だと思います。 |
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三の坐の角から写しています。まだ雨戸を開けていません。 | |||||||||||||
平面プラン。坐は皆四畳半、裏座は三畳でした。実に単純なプランですね。 | |||||||||||||
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夜の縁側。静寂と言いたいところでしたが、結構な風がまだ吹いていました。 | 二の座、そして奥の一の座を見ています。左のガラス戸の中が神棚になっています。 | ||||||||||||
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こちらが食事を提供する別棟。左上に泊まった建物の瓦が見えています。こちらも台所部分を増築したのでしょうね。早朝なのでまだ開いていません。 | 泊まった建物の増築部分。バスルームと洗面があり、外に出て行き来します。ソウルもそうでしたが、古い家は水回りの強化がどうしても必要なのです。なお、トイレは中から行ける構造でした。 | ||||||||||||
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雨も上がり、傘を縁側に干しています。こういう風に使えるのですね。 | |||||||||||||