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本部付近
Motobu

 本部への道すがら、名護市役所の建物拝見。緑もきれいだったけれど、やはりこのシーサー群でしょう。
 象設計集団による渾身の作品です。
26 35 29.45,127 58 37.83

 美ら海水族館を訪ねるのをメインに、本部集落や今帰仁城などを1泊で回りました。

美ら海水族館   26 41 40.56,127 52 41.50
 本土復帰に伴う様々な沖縄振興策があちこちで行われてきましたが、その中で一番大きなものが沖縄海洋博での一連の国の動きでしょう。国際博覧会を大阪に続いて沖縄で開催する。その跡地の水族館を運営しながら補強や建て替えを経て今の美ら海水族館に至っています。海洋博当初の状況をを殆ど知らないのですが、多分殆ど建て替えされているのではないでしょうか。返還30周年などの節目で施設の更新をし、今に至っています。その反面、アクアポリスの廃棄なども行われています。施設を暫定から恒久に持っていくのはなかなか大変なものなのですね。そういえば全然場所は違いますが、エッフェル塔も博覧会のモニュメントでした。

 ここは、一日ゆっくりいてもなかなか時間が足りません。那覇を朝に出て10時頃に入場したのですが、あちこち見て昼食、更に見て屋外のイルカショウを見て、更にマナティ、ウミガメ館を回ってから館内に戻り、ようやく深海のコーナーに行きつく頃には夜の6時過ぎ、もう宿に向かう時間になってしまいました。
 常に新しい展示をするために個体を採取し、健康の管理をしながら各水槽のバランスを考えながら放ってその行く末を見守る。そういう積み重ねがここで地道に成されています。
ジンベイザメの動きは見飽きることがありませんでした。閉館間近でしたが、相変わらずの人でした。 水槽上部を見ることが出来ます。自然採光に加えて多くの照明を設置しているのが分かります。

備瀬の集落  26 42 10.77,127 52 51.05
 美ら海水族館のすぐ北にある美瀬の集落は、沖縄本島の北西に一番出っ張ったところにあります。ここで有名なのがフクギの並木。台風の風から集落を守るためという注釈がありますが、並木は海に並行に備わっており、その両側に人家があることから、海側の人家は海からの風をまともに受けてしまい、この並木の恩恵は無いと思ってしまいます。いやちょっと待て。台風の風は海からだけでない。関東の空っ風みたいに北西からだけ吹くのではない。台風は進路によって全方向風を受けるのだから、こういうしっかりとした樹木があること自体に意味があるのだ、ということなのでしょうか。

 改めて集落を見渡すと、フクギ並木が一番大きく、それを補うように各家の周囲に樹木を配し、鉄筋の家が現れる前はすべて平屋の軒高を抑えた家々が並んでいます。集落としてのアイデンティティをこの並木が担い、各家々はしっかりと防風への備えをそれぞれに行った、というのが正解なのでしょう。

 早朝の並木は当然誰も歩いていません。、昨夜の嵐の余韻のような強風がまだ吹き荒れているけれど、並木の中は樹木のお陰で静かなものでした。そこを歩いてみると、昔ながらの家、建て替えして鉄筋になった家、山羊を飼っている家、野放図に散らかしている家、と様々でした。皆がしっかりと生活しているのですね、この並木の下で。
フクギのこの力強さ。根はあまり入り込めない土壌かもしれませんが、地上ではこのように隣り合った木々の干渉が見られます。
早朝6時の並木。人がいないのが似合ってしまう並木道ですね。そしてこの狭さがたまらなくよかった。
ちょっと奥でガサガサうるさいと思ったら、山羊さんの一段が小屋の中で騒いでいました。こちらを凝視しているのは一番幼い彼女(彼?)。前足の置き方が手のようだし、その瞳が愛くるしくてとても眩しかった。その後どうしているのかな?しかし面白い足の形なのですね。

今帰仁城  26 41 28.43,127 55 45.37
 本部から那覇に帰る道すがら、先ず寄ったのが今帰仁城。集落から10分程度で着きます。一つの山全体が城となっている程の規模を持ち、入口で入場料を払ってからゆっくりと登っていきます。ここも建物は全く残っていませんが、どうも薩摩の侵攻によって焼け落ちたとか。何処に行っても戦火の跡が目立つこの島。それが海の彼方から攻めて来るというのが特徴でしょう。

 復元された階段や石垣が山の地形と微妙なバランスを保ちながら築かれています。石垣はよく地形を利用して曲線を描いていると言われますが、地形に関係なく曲線を描きたくてそうしてしまったという意志を感じます。曲線であることが美しく、また防御でも役にたつと思ったのでしょうか。山頂にある主郭に至るまでに何層に渡ってこの曲線の石垣が取り囲んでいます。

 主郭からの眺めは素晴らしく、東シナ海、そしてそこに浮かぶ島々・・・伊是名島や伊平屋島(なのかな)を見ることが出来ます。その昔、薩摩の軍船が侵攻してきたのを人々はこの山頂から見ていたのでしょうか。今は平和な海です。

濃い緑に囲まれて、石垣がくねくねと復元されています。この風景は沖縄ならではのもの。
石段も何処となく柔らかい感触でした。
山の随所に石垣が築かれています。遠くの海には珊瑚礁と沖合の島が見えていました。南国の海です。

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