home沖縄>北中城中村家


北中城の中村家住宅
Nakamurake in Kitanakagusuku

26 17 23.32,127 48 02.39

 高い石垣が特徴的な中村家の入口。城と違って極めて直線的でした。
まるで内地の城の入り口のような閉鎖的な造りです。台風の風を遮るのでしょうか。

平面図。右下の離れといい、台所、板の間、そして倉、土間などかなり複雑な構成になっています。

 本部から戻る途中で高速を降り、北中城にある中村家住宅に寄ることにしました。これだけ戦火に晒されてしまった島にあって、殆ど被害を受けていない貴重な近世の住宅です。

 樹木が生い茂る斜面にさりげなく入口が見えてきます。背丈より高い石垣が取り囲み、おまけに入口の正面にも石垣があって真っ直ぐに入れないため、かなり入りにくい雰囲気を醸し出していますが、そこを抜けると開放感に溢れた沖縄の民家がありました。
 
 装飾と言えそうなのが屋根の上のシーサー位で、非常に質素な造りに見えます。でも全体の構成はかなり複雑で、見飽きませんでした。いわば3軒の家があり、更に納屋や倉があるといったところでしょうか。母屋部分、台所部分、離れの部分、更には家畜小屋兼納屋まで屋根で全部繋げてしまっているのです。そして高倉まですべて淡い色の赤瓦と漆喰で統一されているところが実に美しい。沖縄の民家はこうでなくてはいけません。
敷地内北側の高台からパノラマ写真にしてみました。左から母屋・台所、離れ、家畜小屋の順で棟があります。この統一感がいいですね。
南面。右側が母屋の写真で、左がそこに続く台所、そして渡り廊下のように続いて家畜小屋へと導かれます。そしてその間に高倉が迫り出して見えています。母屋の屋根の上にシーサーが鎮座していました。
離れ座敷である「アシャギ」の東側を見ています。王府の役人が来た時に使ったようです。
アシャギの北側です。障子が外から見えるとやはり日本家屋らしくなります。
北中城

沖縄