宮前真樹出演ミュージカル「怪奇ロマンミュージカル 天狼星」

時間

約3時間弱。

脚本・作詞・作曲・演出

中島 梓

メインキャスト

宮内  良: 飛鳥 京介(デザイナー)/シリウス(怪盗)
岡 幸二郎: 伊集院大介(名探偵)
駒田はじめ: 刀根一太郎(殺人鬼)
旺 なつき: 田宮  怜(オリエンタルクイーン)
大沢  健: 栗本  薫(推理作家)
宮前 真樹: 朝吹麻衣子(モデル・歌手)

販売グッズ

感想

3/13(初日)

 開演約一時間前、シアターアプルに着いてみると扉の前にお花の列が。もちろん、我々の贈った「ファン一同」という花もちゃんと届いていました。でもよく見てみると、届いている大きいお花のほとんどが真樹ちゃん宛。どの花にも「宮前真樹」の名前が。完全に主役を食っています(笑)。開場の時間になると、中島梓先生が直々にファンの方々にごあいさつに出て来ていらっしゃっていました。開場後ロビーでパンフを買ったり知り合い達と話をしているうちに、真樹ちゃんの関係者達御一行様がご到着。尾木プロからは社長さんとH部長、宮前家からは父上様と母上様、姉上様がいらっしゃっていました。とりあえず皆さんとごあいさつ。久しぶりにお会いしましたが、皆さんお元気そうでなによりでした。で公演の方は、初出演のミュージカルということで最初はこっちまでどきどきしていましたが、真樹ちゃんの演技は完璧に近く、すごく安心して観ていられました。真樹ちゃんのソロ曲「ヴァージンロード」の息継ぎの無いところに差し掛かるとこっちまで息苦しくなって力入ってしまいましたが、真樹ちゃんはちゃんと無事に歌いあげていました。楽曲に使われている楽器の種類が限られているためどの曲も同じに聞こえてしまったり、ちょっとストーリーが間延びしてるような気もしましたが(特に怪盗シリウスを追い詰めてからが長すぎ。原作ではシリウスはあんなにちょろちょろ逃げ回らなかったと思う)、とにかく真樹ちゃんの演技は圧巻でした。すごかった。ちゃんとキャラクターのコンセプトみたいなのが伝わって来て、初日とは到底思えないほどの文句の付けようのない演技。今回の「朝吹麻衣子」のキャラクターは真樹ちゃん本人とはほとんど共通点無いように思いますが、フリフリの衣装着てブリブリのアイドルやるのはまさに真樹ちゃんの憧れの世界そのもの。もっと恋人といちゃいちゃするかと思っていたら、そうでもなかったです。カーテンコールのアンコールのあと、幕が下りてくる時にちらっと見えた真樹ちゃんの笑顔がすごく素敵でした。一気に緊張が解けたような、充足したような笑顔でした。今回の舞台ももう「素晴らしい」の一言に尽きます!一見の価値あり。
#終わってから聞いてみたら、まきママ様も結構楽しまれたそうでした。

3/16

 今日はチケットを予約していないので、劇場の近くで食事してから当日券を買おうとちょっと早めに現場に行ってみると、目の前を見覚えある車が通過。あ、真樹ちゃんの車だ...。でもまぁいいや。仕事前の真樹ちゃんはそっとしといてあげたい。当日券には2列目の席とかもあったものの、今回は全体を見渡しておきたかったのでわざと上の方の中央席を購入。開演の一時間ほど前、中ではカーテンコールの曲を歌ってウォーミングアップしてるのが外まで聞こえてきていました。で、いよいよ公演開始。しかーし、今回はこの間となんか違う。つい数日前に見たのと同じお芝居とは思えないくらい、出演者達のタイミングがいまいち合わない。初日はすごくよくまとまってると思ったのに、「なんで?一体どうしちゃったの!?」という感じ。いくつかちりばめられてるギャグも、間の悪さからほとんどがすべりまくり。その上真樹ちゃんのセリフは最初から全然聞きとれなくて大ショック。初日の素晴らしい出来はどこへ行ってしまったんでしょう。あの時の迫力や気迫が全然感じられない。みんなしっかりしろー。こんな信じられない出来じゃ納得行かない。結局その調子のまま第一幕が終了。休憩中、私は知り合い達相手に散々文句を言ってしまいました。そして第二幕開演。第二幕の冒頭が、麻衣子ちゃんがシリウスにさらわれてしまう真樹ちゃんメインの大事な部分。私はどうなることかと冷や冷やしながら見ていましたが、なんと人が変わったように復調してる真樹ちゃん。ちゃんと声も出てるし、体もよく動いてるし、恋人とデートしてる時の楽しい表情やさらわれる時の恐怖に満ちた表情とかもよく出てる。真樹ちゃんが普段やる仕草やジェスチャーとかも出てきてて、とても自然な素晴らしい演技。声の方はマイク付けてることに安心して頼ってしまってるところが若干感じられるものの、さっきまでとは大違い。他の出演者達にはいまだに間の悪さが少し残ってはいましたが、真樹ちゃんの頑張りでかなり引き締まった印象でした。休憩の時には正直言ってもう帰ってしまおうかとまで思っていたのですが、やっぱり最後まで観て良かった、真樹ちゃんの頑張りが見えて。最後のカーテンコールで出てきた真樹ちゃんは初めて見る真っ白なドレスを着て登場していました。このドレス姿がまたこの上なくきれいなんだ。公演はまだまだ続くので、真樹ちゃんには早く体調を整えて頑張って欲しいものです。

3/24

 私にとっては3回目の観劇となった今回、席は当日券で2列目をゲットできました。たまたま偶然ご両親様も再び観に来ていらっしゃっていて、まきママ様と「そろそろ慣れた頃かしらね」「自信が出てきてたらいいんですけどね」という会話をしながら開演待ち。月曜ということもあってさすがに観客の数は少なめでした。公演の方は、今回はさすがにキャストの息が合っていて初日より完成された感じ。でも真樹ちゃんはなんか相変わらず声が小さくていきなり不安。そしてそのまま第二幕に突入。真樹ちゃんの表情の豊かさや体の動きは相変わらず非常に素晴らしく、今回は期待通りに自信も出てきていた様子でした。いまだに声がちょっと小さいのが若干気になりますが、それ以外は初日に少々感じていたおどおど感も無くなっていて、演技に更に磨きがかかっていました。カーテンコールで、舞台の袖に立った時から一人満面の笑みをたたえていた真樹ちゃん、楽しそうに舞台をやっているらしいのが伝わってきて嬉しかったです。客席の両親に向かってにっこり手を振ってる真樹ちゃんでした(笑)。
#やっぱ前の方の席は真樹ちゃんと目が合っちゃってダメ。上の方の席の方が気遣わなくてよくて気楽(笑)。

3/27

 今日も当日券を買わなければならないので、これまでの反省を活かして上の方の中央席を購入。しかーし、これが大失敗。ちょうどステージに立った出演者と目の高さが一緒になってしまい、いろんなキャストと次々目が合ってしまう(笑)。これは計算外でした。もっと後ろの席を買うんだった。真樹ちゃんは今日は最初から声が出てて、私が今まで観た中で一番いい感じ。でも若干音をはずすことがあったのがちょっと残念。舞台が始まってから音をはずすことなんて無かったのに、ちょっと調子悪かったんでしょうか。もう一歩で完璧、言うことなくなるので、もうちょっとだけ頑張って欲しいです。今日は第一幕の後半から第二幕の前半にかけて、向かって左側のスピーカーの調子が悪かったのがちょっと気になりました。

3/30(東京最終日)

 いよいよ東京公演最終日。劇場への行きしに中央線快速の車中から見えた満開の桜並木がとてもきれいでした。今日も真樹ちゃんのご両親様と再会。私の今日の席は天狼星友の会で先行予約してあった2列目の席。これが、困ったことにスピーカーが目の前(笑)。キャストによってマイクのボリュームがまちまちなので、スピーカーのそばだと声のバランスが良くないのがやや難。でもこんなに前だと麻衣子ちゃんが失神したシーンで真樹ちゃんが静かに呼吸しているのが見えたりしてちょっと幸せでした(笑)。今日は最終日ということもあって観客も結構入っていて、お芝居の方もさすがに気合の入った素晴らしい出来。アドリブはいつもより天狼ファン受けするものが多く入っていたように感じました。で肝腎の真樹ちゃんは、今日は動きもセリフもはきはきしていて非常に上出来。観ていて気持ちよく、とても嬉しかったです。真樹ちゃんのソロパートの中に、麻衣子ちゃんが蝋人形の衣装をいじるというシーンがあるんですが、真樹ちゃん今日は蝋人形役の俳優さんの唇をつまんじゃっていました。麻衣子ちゃんの思いがけないお茶目にちょっとうろたえていた蝋人形さん(笑)。カーテンコールでは、真樹ちゃんは今日もとても素敵な笑顔を見せてくれました。今日のカーテンコールにはダブルアンコールがありましたが、その後も観客が帰らずにアンコールを求める拍手をし続け、最後にはキャストが打ち上げ用の缶ビールを手に登場(笑)。最後のカーテンコールでは中島梓氏もステージ上に登場されていました。これで東京公演は無事終了、全公演も残すはあと3分の1。これまで非常に素晴らしい演技を見せてくれた真樹ちゃん、名阪公演もきっと立派につとめ上げてくれることでしょう。

4/18

 真樹ちゃんに会えないのに耐えきれなくなって、ついに大阪公演も観に行って来ました。会場のシアタードラマシティは結構新しそうで大きな劇場でした。観客の入りは結構よく、本場宝塚から近いせいか年配の方々も結構いらっしゃっていて、女性客が圧倒的に多数を占めていました。ステージが東京のシアターアプルより幅も高さも二周りほど大きくてセットのスケールが小さく見えるのと、ステージの上部中央にもスピーカーがあって東京の時と違うところから音が聞こえてくるのが若干違和感あって変な感じ。でも演技の方は東京公演とまったく同じでした。キャストがいつも必ずタイミング外す所まで変わってなくて、その辺は改善されてるかなと期待していただけにちょっと残念。セリフで替わっていた点は、東京では確かシリウスが「私は夜の東京が好きだ」と言っていたのが「...夜の都会が...」に替わっていて、「ホッピー」(東京で売られている、ノンアルコールのビールのような飲み物。一般的に焼酎で割って安く飲める)が「焼酎」に替わっていたところくらいでした。真樹ちゃんは東京公演の時より演技に集中できてる感じで、声も出ていてすごくいい感じ。ちょっと力が入り過ぎて動きがぎくしゃくしてるような印象だったので、もうちょっと肩の力を抜いても良かったかも知れないと思いましたが、とにかく素晴らしい出来でした。大阪まで観に行った甲斐がありました。

4/20

 この日を以って全日程が終了しました。残念ながら私は千秋楽を観に行けませんでしたが、真樹ちゃんには「本当にご苦労様でした」と言ってあげたいです。この長丁場をすごく立派につとめ上げてくれたと思っています。正直言って期待以上の活躍を毎回見せてくれ、非常に頼もしく、嬉しく思っていました。これをステップに更なる発展を見せてくれることと期待しています。ありがとうございました>真樹ちゃん。
 ここで、今まではネタバレになるので触れてなかった脚本・演出について一言。今回のお芝居は、何だか要らないと思われるところに妙に時間をかけたり、逆にもうちょっと説明して欲しいところがおろそかだったり、全体的にバランスがいまいちだったと思いました。細かいところでは、シリウスがモデルクラブの人達をパーティーに呼んで皆殺しにしようとするシーンで、敵と味方が全員白黒のツートンの衣装を着ていてまったく見分けつかないという問題があったり、刃根が薫君(麻衣子の恋人)を捕まえて殺そうとした瞬間にシリウスが「刃根!」と一旦制止するシーンで、シリウスが叫ぶのがいつも必ず遅れて毎回《あれじゃあもう殺されてるよ》とまどろっこしい思いをしたりしました。それにエンディングも、シリウスが身投げして「(警部)シリウスは死にました。事件もこれで解決です」「(伊集院)シリウスは本当に死んだんでしょうか」「(シリウス)私は不滅だ。また会おう、伊集院君」という感じの、陳腐としか言いようのない終わり方以外無かったんでしょうか。何と言ってもこのエンディングが一番納得行かなかったです。火事のシーンやエンディング直前のメインキャスト総出演の合唱などは迫力あったし、カーテンコールの曲なども感動的だったので、もうちょっと時間かけて詰めをしっかりしてくれれば良かったのに、と残念に思いました。


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URL: http://www.mscom.or.jp/~miya/makibo/report/event/970330.html
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