1. アイデアをデッサンする
2.
実物大にデッサンを書く(スケール出し)
3.
ボール紙で原寸大の模型を作る
4.
模型を分解し、それを型紙として銅板にケガキ、切り抜き

5. パーツ毎に、ナマシなどの操作を加え、叩いて立体に
6.
パーツごとに、溶接をして仕上げる
7.
各パーツを組み立てる
8.
取り付ける

1] アイデアをデッサンする 

 

銅板作家、赤川政由の作品が誕生する瞬間がここにある。

アトリエでの仕事だけを見ていると、まるで工場での作業のようだが、アイデアなくしてはこのステップに進むことはできない。

しっかりとしたデッサンを元に、具体的作業にかかるわけだが、このデッサンがいい加減だと、後でどうにもならなくなる。

  

北海道士幌町、中央中学校内の作品の元となったデッサン

 

彼のデッサンがいかにしっかりしているかは、下の完成作品とくらべるとわかると思う。当然のことだが、三次元の作品を作るにはしっかりとしたデッサン能力がないとそれを具体化していくことはできない。

赤川氏は、その時々の注文に応じてイメージを膨らませるために、ある時は旅に出、あるときは小説の中に遊ぶそうだ。

「いつも心を柔軟にして、おおらかな気持ちでいないと、人の心を和ませるような良い作品はできないよ」

行田の町の中央通りに39w体の日本的な人形を頼まれた時には、台湾からヨーロッパへと数週間に渡る旅に出てしまった。

「異文化の中に身を置くことで、日本を客観的に見ることができて、旅行をしながら和服を着た童の絵をどんどん書いた」というから面白い。

完成作品

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