JMAI 2000
インターネットで選ぶ日本ミステリー大賞 2000
Japan Mystery Award on Internet 2000

[その他書きたいこと(総評、感想等)]

優希
新旧2作『ボーンコレクター』『3人の名探偵のための事件』がそれぞれ満点で今年のベストでした。どちらもすばらしい作品ですが、特に『3人の名探偵のための事件』のような40年前の作品の方が、近年の日本の本格推理より面白いというのは皮肉な気がしました。これを機に幻の名作発掘の動きが盛んになることを願っています。

小池 啓介(一読者)
国内は長編ばかりになったのですが、海外は短編集も入れます。
今年になってから読んだものがけっこうあるのですが、いいでしょうか?
ともあれ、自信を持って未読の方に押し売りできる、ミステリの楽しいギミックに満ちた5作品ということで。ま、海外はあんまり読んでないですが。で、これから『三人の名探偵のための事件』読みます。

新井裕之(実行委員メンバー)
対象作で海外はこの1冊しか読みませんでした。
年々、海外は特に減少傾向で、昨年は1作とは。とほほ。

シェラ(自営業)
海外作品はあんまり数を読んでないので3作まで。全部東京創元社なのは、たまたまです。
98年12月末の発売ということで『ピアノ・ソナタ』を入れられないのが残念。

とも(みすべす管理人)
古いものから新しいものまで、よい作品が出版された一年だったと思います。

亀井秀光(デザイナー 実行委員メンバー)
海外全然読んでませんね…。もう少し海外モノを読もうと決めた今日この頃っす。

サイトウ アヤコ(広告屋の図案屋)
海外はとてもぢゃないが10作品じゃあふれちゃったもんで、こっちにずるずると書かせて頂きます。
・『ポジオリ教授の事件簿』(T.S.ストリブリング)
決してつまらなかったわけではないし、ミステリー史的には意義深いものなのであろうっていうのもよくわかるんだが、やっぱりストリブリングの目指していたものと、私が“ミステリー”なるものに対して抱く夢や希望や幻想や、とはビミョーに相容れないのだわ、と、しみじみ思・チた次第。興味深かったけど、楽しくはなかった、てとこか。
・『赤ずきんの手には拳銃』(サイモン・ブレット他)
それなりに楽しめた。まぁでも、全然ダメダメでもないかわりに飛び抜けて良くもなかったけども。とりあえず車を手助けしてくれた浮浪者の話が一番良かったかな。ちと『不思議の国の悪意』っぽい。迫り来る怖さの中で冷静かつ必死で突破口を探るあたりが。ラプンツェルもわり・ニいいかも。臓器売買とか児童虐待の話は、何かいかにもアメリカっぽい(とは必ずしも言えない今日この頃のニッポンだが)。...ところで、正統派本格テイストのは意外なことに一つもないのね。お、続刊が出るのかぁ。
・『マーベリー嬢失踪事件』(ロバータ・ロゴウ)
ネタとか時代背景は好きなあたりなのに、読み進むのが異様に捗らなかったのはやっぱり展開がちんたらしてたからであろうて。この展開のちんたらさは主としてドジスン氏の及び腰な姿勢が原因であろう。まぁ最後の種明かしとその前の大詰めはそこそこ読ませたものの。そうは言・チてもドイル夫妻のキャラクターはなかなか魅力的だし、何と言っても愛すべきは「男気」充分なアリシア・マーベリー嬢その人でせう。この娘のためならちとしたことには目をつぶるぜぃ。
・『まやかしの風景画』(ピ−ター・ウォトソン)
まぁ面白かったんだけど、きっと今イチ納得のいかなかった読者も多数いらっしゃることであろうと推測。自分でも、な〜んか言いくるめられてないか〜?みたいなことをちらっと考えないでもなかった。図像解釈の内容にあとほんの少しだけ強〜い説得力が感じられれば、多分完璧・ネ知的エンタテインメントとして素直に感動できたかも。しかし美術史の学生時代にちゃんと読まなかったことが悔やまれる3大本(聖書、ギリシア神話、シェイクスピア)に、今回パノフスキーを加えたくなったのもまぁ事実。

東風
これだけしか新作を読んでいないとは、情けないかぎり。2000年はヒルの新作も出るみたいで楽しみです。

たかはし@謎宮会(各種スタッフしたっぱ)
あまりに読んでないのでほんの参考程度まで。にしてもケッチャムはもうちょっと評価されていいと思うんですけど……。

上田 哲夫
読み方が保守的なもんで、古い作品とシリーズ物ばかりになってしまいました

古山裕樹
海外本格リバイバルもいいけど、わざわざ発掘しなくてもよさそうなものまで掘り返してくるのは疑問(『おしゃべり雀の殺人』とか)。
埋もれてしまった作品には、「不幸にして埋もれてしまったもの」もあるけど、「埋もれてもしかたないもの、ぜひ埋めておきたいもの」だって少なくないのだから。

中島景行(某国立大学事務職員)
時間がない。海外作品の翻訳紹介で探偵小説の黄金時代の作品がこのところ多くなってきているが、このまま続けてほしい限りだ。

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