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パソコン遍歴
私と同年代のPCユーザーの中には,パーソナルコンピュータの草分け時代 からPCに親しみ,ハード・ソフト両面で達人の域に達しているの方々が少な くない。そんな方々から見れば,私のパソコン生活などはかわいいもので, 参考にはならないだろうが,自分史の一部として,これまで付き合ったPCに ついてまとめてみます。※7は6の改造,8は仕事用として家置きのディスクトップと併用していた。 こうして並べてみると貧乏性なのに,パソコンに関してはかなり投資して いるなあと思う。最初の2台のノートパソコンは特に高価だった。 現パソコンになるまでの25年でメインのパソコンは6台,平均4年に 1台買い換えていることになる。 でも,それぞれ大事に使って,Xa10はNECに有料で廃棄を依頼したが,ノ ートパソコン3台とe-Machinesは,人に譲り,Ap2 はソフマップが18000円 で買い取ってくれた。 無駄遣いかどうかは,価格ではなく,どれだけ使って役に立ったかだと 思う。つまり,市場価値より使用価値が重要だという考え方が好きだ。 パソコンに関しては,出費と時間と技術の合計一定の法則というのがあ って,時間と技術が無ければ出費が大きく,技術とお金の不足を補うには, 時間をかける必要がある。技術があれば,時間も出費も最小限で済むことに なる。振り返れば,知識の足りなかった時代には,ずいぶんお金をかけたが, その授業料でハードウエアやソフトウエアに強くなり,今では,組み立てや 修理も自分でやれるし,知り合いのパソコン問題を解決してあげることもで きるようになっている。 歴代のパソコンとの生活を振り返ってみよう。 1台目 NEC PC-9801NS/E 1991年12月 一体型ワープロ「キャノ ワード」を使っていたが, 若い同僚が使っていた 一太郎4の連文節変換に 感心し同じものが欲しい といったら,HDDとRamカ ードもあった方が良いと いうので,早速,秋葉原 に行って買ってきた。 「アップル」と出ているお店に入って,NECのノートパソコンを見せてく れと言ったら「NECは置いていません」というので,変な店だなと思った。 店名が「アップル」だと思っていたのだ。というほどのパソコン音痴で,性 能の良いワープロのつもりだった。 ・CPU 386SX16MHz (V30 10MHz相当) ・BIOS及びN88-BASIC(86)128KB ・標準RAM 640KB ,最大ユーザーズメモリ 9.6MB ・VRAM容量 256KB 画素数 640*400 VRAM色数4096色中16色2画面 液晶ディスプレイ時は8階調 テキストVRAM 12KB ・標準実装ドライブ FDD:3.5インチ1M/640KFDDRAMDRIVE 1M/640K ・HDD増設 40MB ・消費電力 標準 9W, 最大24W ・外形寸法 本体 (mm)(W):316 (D):254 (H):54,3Kg* (本体価格278000,HDD 11万円,Ramカード4MB 4万円!)高かった! 液晶は白黒8階調だったが,ブラウン管式で熱転写プリンタ一体型のキ ャノワードの代わりだから気にならなかった。 主に,一太郎を使っていたが,N88ベーシックをいじっていたらプログラ ミングにはまってしまった。 2台目 NEC PC-9801NX/C 1992年 ベーシックプログラミングが面白かったのだが, できたプログラムを9801のディスクトップを借りて 走らせないと 色がわからない。 カラーノートがどうしても欲しくなってしまった。 NS/Eを引き取ってくれるという同僚が見つかったの で,さっそく秋葉原へ向かった。 ・CPU i486SX(J)(20MHz),キャッシュメモリ8Kバイト内蔵 ・BIOS,N88-BASIC(86),98ノートメニュー ・128KBユーザーズメモリ640KB(RAMドライブ加えれば1.6MB) 増設RAMボード4MB (最大13.6Mバイトまで) ・VRAM 256KB ,画素数640*400 2画面,色数4096色中16色,テキスト12KB ・FDD 3.5インチ1台内蔵 ・HDD増設 80MB ・消費電力 標準 13W 最大 28W ・外形寸法 本体 (mm) (W)316 (D)254 (H)53.8 ,2.9Kg MS-DOSや「AUTOEXEC.BAT」,「CONFIG.SYS」,ハードディスクのフォーマ ットRAMディスクの利用などをこのパソコンで学んだ。 一太郎はVer,5,プログラミングはPC-98用のクイックベーシック日本語 版が使いやすく、グラフィックを多用したプログラムをたくさん作った。 3台目 NEC PC-9821Ap2/U2 1997年(発売は1993/11) ウインドウズ95を使いたいが, 今使っているデスクトップパソコンではスペック 不足なので,買い換えたいので引き取り手を探し ている人がいるというので,パソコン通信用に引 き受けた。 ノートパソコンをいちいちモデムに繋ぐのが面 倒だったので,デスクトップがあっても良いなと 思ったのだった。 パソコン通信はインターネット普及前,電話回線にモデムをつけて加入者 だけの閉じたネットワークだった。通信ホストは「ニフティサーブ」に加 入していた。 「Win95にはスペック不足」と聞いていたので,インストールされていた Windouzu3.1でそのまま使っていたが,カノープスのグラフィックボードPW8 05i(PWはPowerWindowの略)が入っていることがわかって,なんとかならな いかと調べた。 NIFTYのステーション(SPCVA)のカノープスのユーティリティーライブ ラリ内にWin95用のドライバを見つけてダウンロードした。Win95が難なく動 いた。「スペック不足」というのは,パソコンショップの店員の知識不足か, 口車だったのでは無いかと思った。 CPUはインテル486DX2 66MHz だったがAMDの互換プロセッサAM5x86-P75に換え た「P-75」はPentium75MHzと同等の性能という意味。PCの発売時の希望小売 価格は\448,000円,PCと一緒に譲って貰ったマルチスキャンディスプレイ(NECではマルチシ ンクと呼んだ)NEC PC-KM171(1993年発売)は25,8000円!今考えるとすごい 値段ですね。 その後いろいろいじり,最終的には次のような構成になっていた。 ・CPU AM5x86-P75,133MHz,98.3.8 (IOデータPK-A586/98) ・5インチFDD AD-F50FA アルファデータ ・内蔵HDD 540AN ICM ・外付HDD SHD-BA1000P(SCSIⅡ)Logitec ・グラボ PowerWindow 805i(VRAM 2MB) カノープス ・CD-ROM CDS-44S メルコ ・SCSIボード LHA-20B,LHA-301 Logitec ・増設RAMボード EAC-8M3HD MELCO ・増設RAMサブ タクサンHT08MB-60-DV(2枚+2枚) ・FAXモデム OMRON MA2814 ・ターミナルアダプタ aiwa TM-AD1280(DSU内蔵) この初めてのディスクトップとの出会いで,ハードウエアの知識が豊富 になったと思う。ノートパソコンだけだったら,ハードウエアはあまりいじ れず,ブラックボックス的で具体的な知識はあまり増えなかったろう。 パソコン通信も進化し,ニフティに接続し、ニフティでインターネット を利用することや,パケット通信で囲碁サーバーに接続して対局していた。 4台目 NEC PC-9821Xa/C4[改] 1999年3月 AP2に不足を感じ始めた頃,NECは98からPC/AT 互換機へ転換し,OSのサポートもWin98が最後だ った。 持っている資産,とくにクイックベーシック 日本語版は,98用しかなかった。 さらに,ハングアップが当たり前だったWin95 からWin98SE(PC-98版)に換えて,OSはこれで 十分と思えたときだったので,PC/AT互換機へ転換は困った。 その頃パソコン雑誌に,98改造パソコンの組み方が出ていて,これしか無 いと思って,計画を立てた。 秋葉原で中古の9821Xa10/C4を購入し,改造のため,メモリ,CPU,ウィンド ウアクセラレータをで購入した。本体39,000円,メモリ64MB22,300円,CPU23,400円,WG PFXN20,400円だった。 本体:380(W)×390(D)×150(H)㎜9.3Kg ,Pentium (90MHz) 改造後の構成(ベンチマーク時のデータから) ・Processor AMD K6-III 398.25MHz [AuthenticAMD family 5 model 9 step 1] ・Cache L1_Data:[32K] L1_Instruction:[32K] L2:[256K] ・VideoCard WGP-FX16N(3Dfx)Resolution1024x768(32Bit color) ・Memory 175,688 KByte ・OS Windows 98 4.10 (Build: 2222) A ・SCSI = Logitec LHA-301 SCSI Interface ・HDC = I-O DATA UIDE-66 PCI IDE Controller ・Drive ABCD = SAMSUNG SV2001H Rev QN10E = GENERIC NEC FLOPPY DISK J=CD-R/RW RW7163A Rev BO08 苦労して,オリジナル98機が動いたときは達成感に浸った。 周辺機 器のIRQの割り当で苦労したのだが,それなりの知識が得られた。これで, ずっと98を使っていける!(わけなかったが) でも,周囲からPC-98が 消え去るまで使い続け,不足はあまり感じなかった。現在でも工場での生産 ライン管理や、CADシステムで,PC-98が生きているそうだ。 5台目e-Machines J3032 2005年12月 WinXPとお値段(62790円)に引かれて,ついに 98からDOSV機へ。 本体とXPのリカバリーディスクと,「システム の復元ガイド」が付いているだけのシンプルなも のだった。 362mm×184mm×406mm,10.2kg ・Celeron D351 (EM64T 対応256KB L2 キャッシュ, 3.20GHz, 533MHz FSB) ・IntelR 915G チップセット ・160 GB HDD ・512MB(256MB×2) PC2700 DDR-SDRAM 最大 4GB RAM 可もなく不可もなく,WinXPも安定していて使いやすいパソコンだった。 おかげでPC-98から抵抗なく移行できた。 6台目 core i5-760 自作パソコン 2010年9月 時代はWin7,core i になっていたが,WinXpは 安定しているし,スピードも問題を感じないし, まあ強いて言えば,ADSLすら古くなり光回線 の時代にまだISDNなので,最近のインターネットが 重すぎると感じていたくらいであった。 ある日,友人がcore i で自作したと聞いたら, なぜか,あの98を改造したときの達成感を思い出し, ハードウエアをいじりたくなった。限りないもの それは・・・ cpuは,使っていたグラフィックボード(SAPPHIRE HD5450)も生きるGPU の無いcore i5に注目した。core i5-760が2ヶ月前に出ていた(750は1年前 の2009/09発売)ので,これで組むことにした。OSはWin7-Pro(64bit)。 ・CPU core i5-760(2.8GHZ LGA1156) INTEL ・Mather P55-UD3R ギガバイト ・Memory DDR3-pc12800 2GB×2 CFD Felixir Heatsink W3U1600HQ-2G (後で同CFD 4GB×2を追加して,12GBにした) ・HDD DESKSTAR500GB 7200RPMu/min(16MB/Mo Cache) HITACHI ・DVDdrive iHAS324-27 LITEON ・pcCASE SCBC02-BK(500W電源付) Scythe 代金は締めて74,907 円であった。 囲碁対局ソフト「天頂の囲碁5」がほぼノータイムで打ち返してくるの が気持ちよい。 光回線は2014年に開通!こちらも気持ちよいスピードになった。 7台目 Core i5-5675C自作パソコン 2016年3月 外観は6代目と変わらず この頃coreiシリーズは第6世代になり,Win7のサポート 終了とWin10無償バージョンアップのバルーンがしつこくなっていた。 こんどこそ,その手には乗らないぞと思っていた矢先,パソコンがぷっ つんした。 消去法で,電源かマザボの故障と推理して,まずは電源を交換したがは ずれ,マザボだった。だが,初代core i(i5-760)が乗るマザボは販売され ていない。 マザボを換えるならCPUもどうぞということか!もしかして,メモリ もか!2016年のこの時期 core iの第4世代,第5世代,第6世代が共 存していた。第5世代までのマザボなら,DDR3-pc12800 メモリでいける。 それで,アップグレード(実は修理)の方針決定!即実行に移した。つ いでにWin10を受け入れた。 電源 玄人志向 KRPW-N500W/85+ 8,640円 マザー ASROCK H97 PRO4 9,720円 CPU インテル i5-5675C 37,800円 合計 55,160円 8代目(併用) バイオノートtype-B VGN-B90PS 2005年2月 NX/Cを手放した後は長いことノートは持たなかったが,転勤した職場で 必要を感じ,仕事用にソニーの通販で買った。 職場の無線LANに接続するために,LAN内蔵のノートにしたのに,まもな くセキュリティのために無線LANは外され,個人のパソコンをLANに繋ぐこと も制限され,その代わり個人割り当てのノートパソコンが入った。というわ けで,出張のときに連れて行く以外,あまりつきあってやれなかったかわい そうなノートだった。 しかし,ワープロ(書院)が壊れてしまった友人のために,フルキーボ ードと中古の大きなディスプレイを繋いで,ディスクトップの代わりに提供 し,ワープロは一太郎に乗り換えてもらった。 フロッピーの書院文書をウィンドウズ形式のファイルに変換するのに手 間取ったが,一太郎をすぐに使い始めてくれて良かったと思った。 ぎりぎりセーフで楽しんだPC遍歴 40歳まで,パソコンは遠ざけていた。若い同僚達には,パソコンに強 い連中がいた。もし今からパソコンに手を染めるれば,違いなく若手に頭を 下げる機会が増える。それが,いやだった。しかし,ワープロはどうしても 仕事に必要になっていてキャノワードを使っていた。連文節変換のワープロ ソフト「一太郎」(と言うよりATOKが優秀だったのだが)を見せられなかっ たら,パソコンには手を出さなかったろう。 遅かったパソコン入門だったが,まだ,N88BasicとMS-DOSの時代で,そ こから学べたのは滑り込みセーフだったのではないだろうか。職場にもパソ コンが,どかどかと入ってきて,ワープロソフトや表計算ができないと仕事 に差し障る時代になり,それこそ後輩に頭を下げなければ仕事にならなかっ ただろう。 その後,職場で,廃棄パソコンから抜いておいた部品で,動かないから 廃棄するというパソコンを生き返らせて喜ばれた。 データベースに強い後 輩と2人で,イーサネットを繋いで,データ処理システムを作り上げた。後 輩が転勤してからは1人で改善,改良,Windowsへの移植など維持管理し続 けた。この後輩は,最初のノートパソコンで登場した「若い同僚」で,パソ コンやデータベースについて天才級の能力を持っている。 最近,アプリケーションしか扱えないパソコンユーザーはパソコンに使 われているように見えるときがある。パソコンはプログラムを与えて操るも のだという感覚があるのでWindowsの時代になってもパソコンがどう動いて いるのかイメージできるのは大きいと思う。 おかげで,私も必死で学んだ。実践で学ぶのだから身についた。気がつ いたら,エクセルはいい加減なのに,アクセスは使えるようになっていた。 (データベースは「桐」の「一括処理」からだった。) プログラミングは HSP(ホットスーププロセッサ)とアクセスを使うようになった。
- 9801NS/E 1991/12 初めてのパソコン
- 9801NX/C 1992 カラーに買い換え
- 9821AP2 1997 パソコン通信用に譲り受け
- 9821Xa10v 1999/03 中古カスタマイズに挑戦
- e-Machines J3032 2005/12 ついに,98ばなれ
- i5-760自作機 2010/09 初めての自作パソコン
- i5-5675C自作機 2016/03 自作機アップグレード
- VGN-B90PS 2005/02 仕事用バイオノート