Bike Touring --Sunshine Coast--

Bike
Trip
Day 3
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Day 3

Day 3

Saltery Bay P.P ->
    Westview ->
Willington Campsite in Powell River.

    39.94 km
   普通
   晴天
   無風



ときたま、面倒でなかなか寝床から起きあがれないことがある。 今日はそんな日の中の一日らしく、昨夜熟睡したくせにまだ寝袋にくるまっていたい。

今日は楽な一日になるはずだ。 Saltery Bay からたったの30数キロ先の Powell River で宿泊予定だ。そういうわけだからもうちょっと寝坊しても良かったのだけれど、今度はお腹が減ってきたので朝飯を作るためにしぶしぶ起きた。 けっきょく 8:30 にキャンプサイトを出発。




とはいえ、朝のサイクリングは実にいい。特に今日のような快晴の日には朝早く起きてサイクリングする価値は十分ある。 道路すぐ脇の深い針葉樹林の森。巣作りに忙しいキツツキの音。蛙の合唱。ぎらぎらと照る日差しに心地よい風と木陰。 うーむ、来て良かった。たいていの人は家は車などを買うのに一生懸命になるけれど、人にシアワセはそういうものにはあまり関係ないんじゃないかという気がしてきた。少なくともこの瞬間は。(家に帰ったあと、どういう気になるかはわからないけれど)。

一時間ほど自転車を漕ぐと、 "Deli" という名前のデリ(小さな食料品店)が現れた。立ち寄って、プレーンのマッフィンを買う。 そのうちごつい兄ちゃんが僕の隣に来て、バニラアイスクリームを注文した。おいしそうにぺろぺろとアイスクリームをなめている兄ちゃんをみていると、どうしてもそれが欲しくなって買ってしまった。 アイスクリームはもちろん、すごくおいしかった。(おいしくて、もう一つ注文しそうになったけれど、かろうじて思いとどまった。)

しばらく行くとまたデリ(今度は違う名前だったけれど)が現れた。立ち寄って、今度は5ドル紙幣を細かくしてもらって、ルーシーたちに電話する。この時間ならルーシーはたぶん起きていると思う。数回コールあとでルーシーがでた。しばらく彼女と話す。彼女は親切にも小銭を持たなくていいように次回からはコレクトコールをしろと言ってくれた。


ハイウェイはだんだん曲がりくねった上り坂になってきた。まぁそれはたいしたことない。ジョージア海峡からの風が海のにおいを運んできて、それがなんとなく励みになった。サンシャインコーストの町々の中で一番大きな町、Powell River の区域に入る。 バンクーバーと比べてずっと小さいけれど、 Powell River はとてもいい町だ。 町のどこからでもきれいな海が見渡せる。豊富な自然とバンクーバー島からの便利なフェリーと飛行機によるアクセス。 もし一生働かなくてもいいほどたくさんのお金が有ればこの町に住んでもいいかもしれない。
11:30 ごろ、Westview に到着。デイリークイーンでアイスクリームを注文する。仕方がない。すでにアイスクリーム中毒にかかっていたのだ。

この町に住む、ダイアナ(ルーシーのお姉さん)に会うことになっていたので、電話したのだけれど誰も応答しない。しばらく必要なものを買い物して時間をつぶし、先に近くの Willington Beach Campsite にテントを設置することにした。 このキャンプサイトはなかなか良くて、 Texada Island と Vancouver Island が海峡越しに見渡せる。 この日は暑く、たくさんの人がビーチで日光浴を楽しんでいた。テントを設置したあと、湿った寝袋を天日干しする。炎天下の下、30分もしないうちにからからに乾いてくれた。



3回目の電話でようやくダイアナが出た。5時15分前に彼女の家に行くことにする。一人旅の悪い点はテントを長い間留守にできないことだ。今までに何も盗まれた経験はないけれど、それでもテントを留守にするのはあまりいい気分がしない。 でも一度設置したテントをまた畳むのは面倒だ。まぁいいや。ダイアナとちょっとしゃべってすぐに帰ってこよう。




ダイアナは素敵な集合住宅の一つに住んでいた。彼女がルーシーの姉だということは見てすぐわかった。おまけに彼女の孫の一人はルーシーの孫のメリッサにそっくりだった。 30分ほどしゃべってダイアナ宅をあとにする。キャンプ地に戻って(何も盗まれてなかった)、おなじみパスタの夕食を作る。紅茶をすすりながら、パスタをむさぼり食う。デザートにはマンゴーとラズベリーヨーグルトを食べてごちそうさま。








満腹でいい気分のまま一時間ほど日の入りを眺める。太陽ははじめの50分ほどはゆっくりとカタツムリのようにのろのろと動き、最後の一分は鷹のように急降下ですとんと海に落ちていった。



 
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