男の自宅介護

複数社から組み合わせて借りる:福祉用具レンタルをうまく使う<中編>


福祉用具のレンタル会社と機種を変更し、月額400円節約できることに気づいて1か月後。他のレンタル会社のカタログも集めて比較してみました。すると、月額レンタル料をさらに節約できる方法を見つけました。



レンタル会社6社のカタログで料金を比較


要介護5の妻の在宅介護を開始した当初から、介護ベッドとエアマット、ジェルクッションの3点はレンタルで同じものを使い続けてきました。
4年経って料金を見直す機会があり、福祉用具のレンタル会社とエアマットの機種を変更しました。

それから間もない1か月後のこと。
買い物があって外出したついでに、駅前の「金沢福祉用具情報プラザ」へ立ち寄りました。
正式には「社会福祉法人 金沢市社会福祉協議会 金沢福祉用具情報プラザ」で、金沢市が設置しています。

そこには、多数の介護用品が展示されていて、試してみることもできます。
レンタル会社のカタログもたくさん揃っていて、自由に持ち帰れるようになっています。

私はこの中から4社ほどのカタログを持って帰りました。
もともとレンタル契約していたA社と、前の月に見つけて契約開始したB社のものも含め、合わせて6社分。
これらをもとにレンタル料金を比較してみました。

比較したのは、この時B社で借りていた介護ベッドと新機種のエアマット、そしてレンタル会社変更前にA社で借りていた旧機種のエアマットの3製品。
すると以下の表のとおり、金額に大きな差があることがわかりました。



「同じレンタル会社で複数のレンタル品を借りる」と考えた場合、この時契約していたB社の料金は最安でした。
しかし個別のレンタル料だけに注目すると、ベッドはB社、エアマットはC社とE社が最安です。
これらを組み合わせるとレンタル料は2,000円になり、さらに100円安くできます。

2社からレンタル”がお得と気づく


さっそくケアマネさんに料金比較した結果を連絡すると、レンタルの規則や料金について確認をとってくれることになりました。
そして数日後、お得情報が返ってきました。

Q:2社から個別に福祉用具をレンタルできる?
ケアマネさんが市役所の介護保険課からもらった回答は「問題ない」というものでした。
ただし、レンタル品を定期点検する機会がその分増えるので、利用者にとっては負担になるかもしれない、とのこと。
定期点検が入ったことはあまりなかったので、希望通り、2社からレンタルすることにしてもらいました。

Q:C社のカタログ表示価格は最新か?
新機種エアマットのレンタル料金は900円と表示されていましたが、カタログは昨年のものでした。
ケアマネさんに確認してもらったところ消費税率が変わったため、924円に変更されていました。
そこでケアマネさんは、より安い800円でレンタルしているG社を見つけてくれました。

さらにG社では、ジェルクッションを150円でレンタルできるということも教えてくれました。
当時200円で借りていたB社より、さらに50円安くなります。
合計すると、月額250円も安くなる案を持ってきてくれたのです。



月額650円も節約できた!


さっそく翌月から契約変更できるように、ケアマネさんに動いてもらいました。

契約変更後は月額2,050円となり、元々4年間レンタルしていたA社の月額2,700円を考慮すると、650円の節約になりました。
2社からのレンタルとなると手間が増える部分もありますが、大きな節約になったことは間違いありません。

見過ごしてきた4年分に換算すると3万円以上になります。
ジェルクッションが27,000円なのでこの分新品が購入できたことになります。

心配された定期点検の件は、まったく負担になりません。
エアマットとジェルクッションをレンタルしている最安のG社は、定期点検に来たことがありません。
介護ベッドをレンタルしているB社は1年か半年か、忘れるほどの期間に1回の頻度でやってきます。
動作だけ確認して、いつも問題なしです。


リクライニング車椅子も加わり時々3社レンタル


昨年からはもう1社増えて、3社からレンタルするようになりました。

追加の1社からは、リクライニング車いすを不定期に半月単位でレンタルしています。
石川県の羽咋市へでかけることになったのですが、長時間の移動では妻が座位を長く保てず、負担がかかるため利用することにしました。

リクライニング車いすの機種は、福祉車輌に載せられることと、前からブレーキがかけられる自走式であることを条件に選びました。
レンタルカタログで料金を比較してみると、介護ベッドやエアマットをレンタルしているB社とG社でも価格が違います。

そこで、在宅介護開始当初に利用していたA社も含めて価格を比較してみました。
するとA社では下表のように、B社・G社よも100円~200円安いレンタル料金でした。
もちろん、最安のA社からレンタルすることにしました。

この結果、リクライニング車いすも借りる月は2社(B社+G社)ですべてをレンタルするよりも、さらに100円節約できるようになりました。



A社とは以前契約していたこともあって、レンタル再開の手続きも簡単でした。
また、この会社の担当者とは4年の付き合いで相談もしやすい関係になっていたので、新たなレンタル契約を機に、またつながりができたこともよかったと思います。

このように、福祉用具は半月単位で借りられるという点もメリットです。
必要なときに短期間だけ借りられるので利用料を節約できるだけでなく、たまにしか使わない福祉用具に居住スペースを占有されることもありません。
スケジュールに合わせて半月だったり、1.5ヶ月借りたりと、便利に利用させてもらっています。

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