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12.しゃばけ読本−「しゃばけ」シリーズ副読本− 13.こころげそう 14.いっちばん−「しゃばけ」シリーズNo.7− 15.アイスクリン強し 16.こいしり−「まんまこと」シリーズNo.2− 17.ころころろ−「しゃばけ」シリーズNo.8− 18.ゆんでめて−「しゃばけ」シリーズNo.9− 19.若様組まいる 20.ちょちょら |
【作家歴】、しゃばけ、ぬしさまへ、百万の手、ねこのばば、アコギなのかリッパなのか、うそうそ、みぃつけた、まんまこと、ちんぷんかん |
やなりいなり、こいわすれ、ひなこまち、さくら聖・咲く、けさくしゃ、つくもがみ遊ぼうよ、ときぐすり、たぶんねこ、明治・妖モダン、すえずえ |
えどさがし 、まったなし、なりたい、うずら大名、明治・金色キタン、若様とロマン 、おおあたり、まことの華姫、ひとめぼれ 、とるとだす |
むすびつき、新・しゃばけ読本、つくもがみ笑います、かわたれどき、てんげんつう、わが殿、猫君、あしたの華姫、いちねんかん、いわいごと |
もういちど、御坊日々、こいごころ、忍びの副業、おやごころ、いつまで、なぞとき |
●「つくもがみ貸します」● ★ |
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2010年06月
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“しゃばけ”“まんまこと”シリーズに続く新シリーズ?と思って期待して読み始めたのですが、余り楽しめなかったなぁ・・。 深川にある古道具屋兼損料屋の出雲屋。お紅(こう)と清次という姉弟がやっている小さな店ですが、この店が貸し出す古道具にはちょっと難がある。 清次とお紅が関わることになる事件、すると2人は付喪神になった古道具をその店に貸し出し(場合によっては無料で)、店に戻ってきた古道具らから相手先で見聞きしたことを聞き出す、という次第。 短篇ものと思っていましたが、「蘇芳」という名をもつ香炉、そして男のことをずっとお紅が気にし、かつそのことを清次が苦々しく思っているという背景が常にあり、その点では長篇と言った方が良いのかもしれません。 序/利休鼠/裏葉柳/秘色/似せ紫/蘇芳 |
●「しゃばけ読本」(柴田ゆう・共著、バーチャル長崎屋奉公人編)● ★★ |
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2010年12月
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“しゃばけ”シリーズのファンにとっては嬉しい副読本にして、ガイドブック。 本書中とくに楽しく読めるのは、次のトーク部分。 しゃばけロケ現場潜入ルポ!/対談:手越祐也×畠中恵 ※新潮社内の長崎屋チームの面々は、 |
【柴田ゆう−略歴】 1973年愛知県生、愛知県立芸術大学デザイン科卒。当初グラフィックデザイナーを志したが採用されず、パレットクラブ・スクールに通いながらイラストレーターを目指す。米村圭伍「風流冷飯伝]にてデビュー。主な仕事は時代小説の装画や挿絵。畠中恵「しゃばけ」シリーズ、米村圭伍「風見藩」シリーズ、酒見賢一「泣き虫弱虫諸葛孔明・第2部」等にて装画・挿絵を担当。 |
●「こころげそう−男女九人 お江戸の恋ものがたり−」● ★☆ |
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2010年08月
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本書題名、てっきり「転げる」をもじったものと思っていたのですが、「心化粧」と書いて「口には言わないが、内心恋こがれること」という意味だそうです。 幼馴染で仲の好かった9人(男4人+女5人)ですが、その内の2人、大和屋の千之助と於ふじの兄妹が川にはまって死んだことを冒頭で告げられます。 男女恋物語を江戸の市井に持ち込み、畠中さん的ファンタジー風味を加えた、連作短篇・時代小説。 ※なお、6篇の内「八卦置き」に注目したい。 恋はしがち/乞目(こいめ)/八卦置き/力味/こわる/幼なじみ |
●「いっちばん」● ★☆ |
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2010年12月
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大人気の「しゃばけ」シリーズ、No.7。 いつもながら安心して楽しく読めるのがこのシリーズの魅力。 「いっちばん」:若だんなを元気づけるには何がいいかと、妖たちが3手に分かれて競争+日限の親分の探索に協力。 いっちばん/いっぷく/天狗の使い魔/餡子は甘いか/ひなのちよがみ |
●「アイスクリン強し」● ★☆ |
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2011年12月
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文明開化なったばかりの明治の世を舞台にした、若者たちの青春グラフティ+事件or謎解き譚という趣向の連作短篇集。 主人公は、通詞だった父親が死んだ後築地の居留地で外国人の下働きや世話になりながら育った青年、通称「ミナ」こと皆川真次郎。明治23年の今、習い覚えた菓子作りの技能を活かして西洋菓子店を成功させようと、築地近くに“風琴屋”を開いたばかりのところ。 街中等で真次郎が巻き込まれたり、長瀬が風琴屋に持ち込んできたりした事件を、真次郎や若様組(時に沙羅も加わり)ら若者達が奔走して解決していく様子が、新時代を颯爽と駆け抜けんとする若者らしさに溢れていて楽しい。 なお、各章での事件解決に、真次郎の作る西洋菓子がそれなりに寄与しているという点が本ストーリィの楽しい味わい。 チヨコレイト甘し/シユウクリーム危うし/アイスクリン強し/ゼリケーキ儚し/ワッフルス熱し |
●「こいしり」● ★☆ |
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2011年11月
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町名主のお気楽な息子=麻之助が、幼馴染の清十郎や吉五郎らと共に町内の厄介毎ごと等々を解決するために活躍する、「まんまこと」シリーズ第2弾。 まずは、麻之助が武家娘の野崎寿ずとついに婚礼を挙げるところから始まります。 ただ残念だったところは、麻之助と良いペアになって活躍するであろうと期待していた寿ずの存在感が、余りないこと。 次の巻は、寿ずの新妻らしい活躍を期待したいところです。 こいしり/みけとらふに/百物語の後/清十郎の問い/今日の先/せなかあわせ |
●「ころころろ」● ★ |
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2011年12月
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大人気の「しゃばけ」シリーズ、No.8。 ただ逆に、眼が見えないということで若旦那の行動が制限され、また目の神様である“生目神(いきめがみ)”を追うストーリィとなったことから、いつものようなファンタジーな広がりが少なくなって、面白さが減じた印象。 「はじめての」:おたつ、眼の病を治すため生目社再建に必要な七宝を集めたものに、娘の沙衣を嫁にやると、とんでもないことを言い出す。 はじめての/ほねぬすびと/ころころろ/けじあり/物語のつづき |
●「ゆんでめて」● ★ |
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2012年12月
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「しゃばけ」シリーズ、No.9。 本巻の特色は、各章毎のストーリィが4年前、3年前、2年前、1年前と時間を遡っていくこと。 その時間を遡って展開されるストーリィ、それが面白いかというと、余り面白くなかった、というのが私の感想。 5篇の中で面白く、また後に繋がるのかどうか気になったのは、「こいやこい」。 もう1篇は「雨の日の客」。 ゆんでめて/こいやこい/花の下にて合戦したる/雨の日の客/始まりの日 |
●「若様組まいる」● ★★ |
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2013年07月
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「アイスクリン強し」の第2弾。 旗本の元若様たちといっても、明治維新後20年も経ち、それなりに苦労も重ね、学問・武芸もそれなりに身をつけている上に、身の回りのことも一人でてきぱきとできる、というのが元若様たちの人物設定。 明治初頭、新しい時代に踏み込んでいこうとする若様たちの青春グラフティ−学校篇。 |
●「ちょちょら」● ★★ |
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2013年09月
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読み始めたその瞬間から楽しい。それも、ホッとする楽しさ。 間野新之介、小藩=多々良木藩の新任留守居役。 いわば新入社員の新之介、先輩たちの手荒な指導を受けながら、留守居役グループの一員として様々な難局に立ち向かう、というストーリィ。畠中さん初の武家もの時代小説です。 なお、留守居役について詳しく知りたいと思ったら、山本博文「江戸お留守居役の日記」がお薦め。 |
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