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22.こいわすれ−「まんまこと」シリーズNo.3− 23.ひなこまち−「しゃばけ」シリーズNo.11− 24.さくら聖・咲く 25.けさくしゃ 26.つくもがみ、遊ぼうよ−「つくもがみ」シリーズNo.2− 27.ときぐすり−「まんまこと」シリーズNo.4− 28.たぶんねこ−「しゃばけ」シリーズNo.12− 29.明治・妖モダン 30.すえずえ−「しゃばけ」シリーズNo.13− |
【作家歴】、しゃばけ、ぬしさまへ、百万の手、ねこのばば、アコギなのかリッパなのか、うそうそ、みぃつけた、まんまこと、ちんぷんかん |
つくもがみ貸します、しゃばけ読本、こころげそう、いっちばん、アイスクリン強し、こいしり、ころころろ、ゆんでめて、若様組まいる、ちょちょら |
えどさがし 、まったなし、なりたい、うずら大名、明治・金色キタン、若様とロマン 、おおあたり、まことの華姫、ひとめぼれ 、とるとだす |
むすびつき、新・しゃばけ読本、つくもがみ笑います、かわたれどき、てんげんつう、わが殿、猫君、あしたの華姫、いちねんかん、いわいごと |
もういちど、御坊日々、こいごころ、忍びの副業、おやごころ、いつまで、なぞとき |
●「やなりいなり」● ★☆ |
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2013年12月
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「しゃばけ」シリーズ、No.10。 10周年、よく続いたものです。こんなに続く人気シリーズになるとは最初に「しゃばけ」を読んだ時には思いもしませんでした。 さて本10巻、ストラップ以外にもうひとつ特徴あり。それは、各篇冒頭に長崎屋特製レシピ(鳴家のカウント利用かつ注意付)が添えられていること。 ストーリィはというと、本書での若だんな、病後の後とあって仁吉、佐助に離れから一歩も出させてもらえない、という状況。 こいしくて/やなりいなり/からかみなり/長崎屋のたまご/あましょう |
●「こいわすれ」● ★☆ |
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2014年04月
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町名主の息子で名代の麻之助が、幼馴染である今や町名主の清十郎、見習い同心の吉五郎らと共に町内の厄介毎ごと解決等々に活躍する「まんまこと」シリーズ第3弾。 お気楽息子という看板を背負ってきた麻之助も、お寿ずという愛妻を得、さらにお寿ずが懐妊したとあって、良き夫・良き父親を目指すという風で変化が感じられます。 「おさかなばなし」:置いてけ堀に河童が現れ、小児をさらったり、金を奪ったりしているという噂が広まり、大騒ぎ。 本シリーズも3冊目となり、“しゃばけ”シリーズと並んで、安心して楽しめるロングシリーズものになったと思ったところですのに、終盤にとんでもない展開が待ち受けていました。 おさかなばなし/お江戸の一番/御身の名は/おとこだて/鬼神のお告げ/こいわすれ |
23. | |
●「ひなこまち」● ★☆ |
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2014年12月
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夏休み時期の恒例刊行となった観のある「しゃばけ」シリーズ、早やNo.11。 ところで第11巻目ともなるとそろそろ若だんなに恋模様が起きてもいい頃と思いますが、作者の畠中さん、どうなのでしょう? ろくでなしの船箪笥/ばくのふだ/ひなこまち/さくらがり/河童の秘薬 |
24. | |
●「さくら聖・咲く」● ★☆ |
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2016年07月
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畠中さんにしては珍しい現代もの、政治家事務所を舞台にした軽妙な連作ミステリ「アコギなのかリッパなのか」第2弾。この続編が書かれるのは思ってもみなかったなぁ(6年ぶりです)。 主人公は佐倉聖(せい)、21歳。大学3年生にして元大物政治家=大堂剛が主宰する政治勉強会事務所のバイト事務員兼弟の保護者兼就活学生、という人物設定。 本シリーズ、こんなに面白かったかなぁ、というのが読み始めて直ぐに感じた思い。ことに第一章「ナイショナイショ」。面接中に突然起きた大規模停電。社員たちが慌てる中、大堂の事務所で鍛えられた柔軟性をもってテキパキと指示、行動を繰り広げる聖の姿が真に圧巻。 聖が「オヤジ」と呼び、遠慮ないタメ口で繰り広げる大堂とのやりとりは、人生の先人以上父親未満という風で、実に楽しい哉。また、その周辺に登場する加納議員、沙夜子議員、同秘書の真木、元秘書で現都議会議員の小原との和気藹々としたやりとりも愉快です。本書では聖の弟=拓も十分に登場しています。 序章.プレエントリー/1.ナイショナイショ/2.羊羹こわい/3.聖、シューカツ中/4.神、降臨/5.電信柱は友か/終章.さくら咲く |
25. | |
●「けさくしゃ」● ★★ |
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2015年05月
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江戸時代の出版界の様子を描いてみたいという畠中さんの意欲から生まれた作品。 ストーリィとしての面白さは、出版界事情に事件もの要素が加えられていて、彦さんが戯作を思いつき語るという趣向にて事件の経緯を再構成、真相を明らかにするという展開にあります。 これより、始まり、始まり、となりまする/1.運命の者、歩いて玄関よりいたる/2.世の中、義理と付き合いが、山とありまして/3.羨ましきは、売れっ子という名/4.難儀と困りごとと馬鹿騒ぎ/5.いや、恐ろしき/6.明日が知れぬ世であれば/これにて終わりますると、ご挨拶申し上げ
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26. | |
「つくもがみ、遊ぼうよ」 ★★ |
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2016年04月
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「つくもがみ貸します」に続くシリーズ第2弾。 前作で面白さを感じなかった大きな理由は、主人公と付喪神たちが直接会話をしなかったところになったのですが、その点が第2弾において改善。 出雲屋の周辺で起きるちょっとした事件に、幼い子供たちと付喪神たちが協力し合って解決に挑むという趣向。もっとも子供たちにとっては事件解決というより遊びの延長のようですが。 いずれにしても、幼い十夜たちの無邪気にして暴走気味な冒険、付喪神たちの珍妙な活躍が楽しい巻です。続巻を期待。 序/つくもがみ、遊ぼうよ/つくもがみ、探します/つくもがみ、叶えます/つくもがみ、家出します/つくもがみ、がんばるぞ/終 |
27. | |
「ときぐすり」 ★☆ |
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2015年07月
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町名主の息子で名代の麻之助が、幼馴染である今や町名主の清十郎、見習い同心の吉五郎らと共に町内の厄介毎ごと解決等々に活躍する「こいわすれ」に続くシリーズ第4弾。 「朝を覚えず」:若い医者が処方した売薬が問題に。相談を受けた麻之助は思い切った行動に・・・。 朝を覚えず/たからづくし/きんこんかん/すこたん/ともすぎ/ときぐすり |
28. | |
「たぶんねこ」 ★★ |
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2015年12月
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夏休み恒例刊行の「しゃばけ」シリーズNo.12。 「跡取り三人」は、若だんなを含む大店の跡取り息子3人が両国橋の親分=大貞にけしかけられ、自分で仕事を見つけかつどれだけ稼げるかを競う話。いつも元気に病気という若だんなが競争などできるのやら。 「くたびれ砂糖」は、親友=栄吉が修行中の安野屋で起きた珍妙な事件の探偵役を若だんなが買って出るという、探偵仕立て篇。 最後の「たぶんねこ」は、長崎屋に連れられてきた幽霊=月丸のおかげで若だんなが思わぬ危機に。本シリーズには珍しい、若だんなの冒険&サスペンス篇。 どの篇も面白さは平均以上、夏休暇の読書には格好の一冊です。 序/跡取り三人/こいさがし/くたびれ砂糖/みどりのたま/たぶんねこ/終 |
29. | |
「明治・妖モダン」 ★☆ |
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2017年07月
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明治の世、アーク灯が夜も明るく照らす銀座を舞台に、2人の巡査の元に持ち込まれる様々な妖しい事件を描いた連作短編集。 畠中恵さんと言えば妖たちが活躍する“しゃばけ”シリーズが代表作ですが、明治時代を舞台にした青春もの“アイスクリン”シリーズもあります。 近代的な明治の世といっても、まだまだ世情定まらぬ状況。だからこそいろいろ暗躍したり策略をめぐらす人間たちも現れます。ですから読んでいる内にそれら悪党たちと妖たちの一体どっちが悪辣なのか、不気味なのかと感じてしまう次第。 煉瓦街の雨/赤手の拾い子/妖新聞/覚り 覚られ/花乃が死ぬまで |
30. | |
「すえずえ」 ★★ |
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2016年12月
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夏季恒例刊行の「しゃばけ」シリーズNo.13。 今回はいつにも増して楽しい。 「寛朝の明日」は、天狗に頼まれて妖し退治に小田原へ出向く寛朝の話。心配した若だんなが猫又のおしろ、バクの本島亭場久に供をさせ、夢を介して若だんなはちょっとしたバーチャル旅。 「おたえの、とこしえ」の主役は、若だんなの母親=おたえ。 「仁吉と佐助の千年」、なんと若だんなに縁談が殺到。さてその騒動の結果は? とりあえずとはいえ、誰もが納得できる結末ではないかなァ。でもおかげで今後の巻がますます楽しみになった気がします。 「妖達の来月」は、今後のストーリィ展開に繋がる一篇です。 栄吉の来年/寛朝の明日/おたえの、とこしえ/仁吉と佐助の千年/妖達の来月 |
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