The Life of Franz Liszt
1833(22才)−1844(33才) パリ時代〜ヴィルトゥオーゾ時代〜マリー・ダグー
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目標を手に入れたリストにとってパリは芸術的刺激に溢れる都市でした。連日連夜サロンには著名な芸術家が集まり、リストも多くの友人を得ました。ベルリオーズ、ショパンといった音楽家に加え、ユゴー、ミュッセ、サンドらの文学者達とも交遊を深め、リストの創作活動に深い影響を与えました。演奏活動もヨーロッパ主要都市を中心にその名声はとどまるところを知りませんでした。

そんな折、リストは一人の女性と出会います。パリ社交界の華々しい中心、マリー・ダグー公爵夫人です。若きピアノの名手と社交界の貴婦人。身分違いの二人はまるで『赤と黒』のジュリアン・ソレルとレナール夫人のようでした。二人はスイス、イタリアなどを旅行し友情と愛情を深め、そして2人の間にはブランディーヌ、コージマ、ダニエルという3人の子が産まれました。

リストのヴィルトゥオーゾとしてのキャリアは頂点を迎えます。ヨーロッパ全土を演奏旅行し、まるで熱病がヨーロッパを襲ったかのような熱狂を巻き起こしました。特に、この頃の重要なエピソードは、まず1839〜40年の生誕の地ハンガリーへの凱旋です。リストは祖国ハンガリーで熱狂的な歓迎を受けます。そして1845年のベートーヴェンの生誕75年の記念式典の実現に力を尽くしたことです。

ですが絶え間ない演奏旅行、そしてリストを取り巻く華やかな女性関係の噂は、マリー・ダグーとの間に軋轢を生じさせ、2人の間は破局を迎えてしまいます。
この頃の主要作品
1833年 S470 ベルリオーズ〜リスト 幻想交響曲
1834/35年 S691 デ・プロフュンディス “深き淵より”
1836〜55年 S160 巡礼の年 第1年“スイス”
1837年 S392 ヘクサメロン − “清教徒”の行進曲によるピアノのための大変奏曲集
1837年 S137 24の大練習曲集
1837〜49年 S161 巡礼の年 第2年“イタリア”
1838/39年 S140 パガニーニによる超絶技巧練習曲集
1839/40年
46年
S242 21のハンガリーの民族旋律と狂詩曲
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