The Life of Franz Liszt
1844(33才)−1847(36才) ヴィルトゥオーゾ時代の終焉〜ヴィトゲンシュタイン侯爵夫人との出会い
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演奏旅行を中心とした生活は、次第にリストに疲れを生じさせてきました。コンサートで受ける熱狂に対しても、空虚感しか得られなくなってきました。創作の面では、オーケストレーションが次第にこなれてきて、以前より幅広いジャンルの創造に対し意欲がでてきました。自分の創造欲を実現するためには、演奏旅行を中心とした生活にピリオドを打たなければなりません。

そんな折、演奏旅行で訪れたキエフで、一人の女性と出会います。それがカロリーネ・ザイン=ヴィトゲンシュタイン侯爵夫人でした。知的で芸術に理解のある侯爵夫人とリストは意気投合し、2人は侯爵夫人の領地であるヴォロニンツェでしばらく過ごします。緩やかで落着いた生活の中で、侯爵夫人はリストに、作曲活動に力を入れるよう助言をします。こうしてリストは演奏旅行中心の生活から抜け出すことを決意します。
この頃の主要作品
1844〜45年 S80 四大元素
1844〜49年 S172 コンソレーションズ
1845〜53年 S173 詩的で宗教的な調べ
1847/48年 S249 ヴォロニンツェの落穂拾い
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