余命3ヶ月と告知されてから6年半、私の身体のあちこちに支店を作る「ガンちゃん」とともに、オマケの人生を思いきり生きてきました。旅立ちも間もなくか、と覚悟していた入院先でドクターから聞かされた「がんが消えているよ」の“宣告”。
そのときの心境を詩にしました。ちょうどテレビから聞こえてきた流行歌の「なんでだろう」のフレーズが耳に残り、これが自分の気持ちを表すのにピッタリだと使いました。この詩に、私の気持ちが集約されています。
なんでだろう
がんが消えている
がんがない がんが消えている なんでだろ
手術せず 治療もせずに なんでだろ
ドクターも 奇跡がおきた なんでだろ
夢かいな ほほをつねって なんでだろ
告知より 6年半で なんでだろ
なんでだろ なんでだろ それはなんでだろう
(2003.3.1作)
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